ひねくれ者配達員とバイク稼働にまったく慣れない話

もう3年以上自転車配達員をやっていたんですけど「怖いからバイクに乗りたくない!」の一心でバイクを拒絶していました。
というのも自転車稼働中に、手をつなぎながら泣いている二人の女子高生をみかけ「え?何があったの?百合?百合?」というキショキショジジイ妄想をしててしまい、その拍子に転んでパンクするという群雄割拠のウーバー配達員の中でも稀に見るキショすぎる理由でケガをしてしまい、それ以降「こんなことで事故ってたらバイクに絶対乗れないわ……」と思っていました。
そんな僕も朝から夜まで頑張ったのに1600円というリザルトを叩き出してしまい、さすがに酒に溺れて寝ていたのですが、すると夢にさきほどの女子高生が出てきました
「あたいらのためにバイク稼働諦めることないんやで……」
そう言って階段を登っていくという夢でした。
そっか、僕は彼女たちのことを思ってバイク稼働に変更しなかったんじゃない!
僕はただ彼女たちを言い訳にバイク稼働しなかっただけなんだ!
そう思いバイク稼働を決心しました。

ここまでの話は全部ウソなのですが、とにかくバイクが怖かったわけなのです。
ですが、そうも言ってられなくなったのでバイク稼働に切り替えました。
購入したのは原付なので時速30kmしか出せないのですが、もうすでに怖くて怖くて他の原付に煽られたりしながらかろうじて配達しております。
それでも自転車の頃にあった「もうこれ永遠に鳴らないだろ」みたいな不安はなくなり、あまりに久しぶりにウーバーが鳴ったせいで、あれ?なんの音だっけ?と思いながらとりあえず電子レンジを開けてしまうことも無くなりました。

そうしてバイクに変更してもうニヶ月ほど経過したのですが、嬉しいことに僕が自転車から変えたのに気づいてくれた方に「慣れましたか?」と聞かれることが多くなりました。
正直言うとあまり慣れません。
さすがに乗り始めた頃のように、切り替えが分からずイエローイエローハッピー歌ってるときの千秋みたいにガチャガチャとテンパりながらギアを切り替えることは少なくなりましたが、運転自体は徐々に慣れてきても、ネガティブな自分が慣れることは無いなと思っています。
というのも右折して店舗に入ろうとしているときにヒュンヒュンと車が左側を通り抜けていくのを肌で感じながら「ああ一人でも僕を見逃したら終わりか……」みたいに考えてしまうわけです。
プリウスがギリギリを追い抜いていくたびに「おじいちゃんがミスったら終わりか……」とどうしても鉄の塊が自分の周りをぐるぐるしている感覚に慣れないわけです。
そもそも僕はうかつな人間なので、慣れたら慣れたで、それは今までやらなかったすり抜けとか、運転中に携帯触ったりして事故るということなのです。
なので最近は「慣れよう」というよりは「慣れてたまるかボケ」の精神で運転しています。

嫌な新人バイトみたいで我ながらどうかと思いつつ、頑張って生きています。
よろしくお願いします。

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