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中の人の父、虹の橋を渡る…

前回の続き…)

2002年12月17日の深夜、床に就いていた中の人は携帯電話の音で目を覚ましました

「お父さんが救急車で運ばれた…」

震える母の声を脳内循環させながら急いで総合病院に向かいましたが、病室に着いた時には既に意識がない状態の父がベッドに横たわり、その脇には父の手を握った伏し目がちな母が立ちすくんでいたように記憶しています

傷病名:脳内出血

前日に受けた心臓のカテーテル手術で飛んだスカムが脳内にとどまり血管を破裂させたことが原因のようです

それでも人並外れた生命力を持つ父は、それから3年6ヵ月もの間この先も生きてゆく私たち家族が死を受けとめるための準備期間を与えてくれました(結局意識が戻ることはありませんでしたが…)

30代前半でススキノにキャバレーをオープンさせ60歳で廃デパートを全館満室のスナックビルとしてリスタートさせた父でしたが、満館を達成した1995年以降は社業に邁進しつつも大好きなハワイ旅行に行ったり、ハワイでコンドミニアムを年間契約したり、日系2世で構成されるハワイの北海道人会でなぜか顧問になったり、北海道人会のメンバーに”ちょっと怪しい”健康食品を売ったりと、割とワークライフバランスの取れた数年間を過ごしてきたようです(どんだけワイハ好きよ!)

そんな"ちょっと怪しい"健康食品会社がスポンサーのちょうちん番組に父と母(オフィスシーンに現れるヤ○ザの姐さんみたいな肩パット入りイエロースーツ)が登場していたのには笑うしかありませんが…

(中の人の父vol.1)

(中の人の父vol.2)


2006年6月17日没 享年72歳

葬儀会場から火葬場へ向かう途中でオリプラ前に一時停止をしたのですが、バスの窓からは旅立つ父に手を合わせるたくさんのママやマスターの姿があったことを覚えています

中の人が父と仕事を共にしたのはわずか3年弱…

まだまだ長生きすると思って油断していた中の人はこれといったバトンゾーンもなく父から突然バトンを受け取ることになったのですが、会社想いの社員の皆さんとオリプラ愛の強いママさん方のおかげで何とかスタートを切ることができました

その後は…

●債務超過を少しでも減らすために、父が築き上げたハワイのご縁を全てぶった斬る活動(コンドミニアムの中途解約の交渉、膨大な家財の処分と日本への輸送手続き、毎日のように鳴り響く「至急健康食品を送れ~」というハワイアンの電話を一刀両断することetc)

●本来あるはずの預かり敷金3億円がどこにもなく、返還を迫るP店テナントさんにビルを取られてしまいそうになるのを防ぐ活動

●毎年1億円ずつ返済していた借入金を半分に減らす(返済期間を2倍にする)ために全金融機関に「お願ーい お願ーい」とすり寄る活動

を皮切りにささやかな苦労をしながら、父に比べストーリー性に乏しいオリプラ人生を歩んできました

そう、夜の世界の人たちが将来を諦めなくてはならないほど苦悩した、あのにっくき出来事が起こるまでは…

次回に続く…)

※※※

我が家で一番キャラの濃い”肩パット入りイエロースーツ”の母が主人公のコミックは☟(作:瀧波家の次女)

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