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こどもが増えるということ#52

2年前の今頃、出産予定日を過ぎ、そわそわして、でかい腹をかかえて、散歩ばかりしていた。

15キロ増えた体は重く、お腹はぽーんと膨らみ、ブーツを履くのもおっくうだったことを覚えている。

お腹の中にいる子どもに、

「おーい、いつ出てくるんだークリスマス来ちゃうぞー

病院、年末料金かかってくるぞー」

と何度も呼びかけていた。

2人目を産むまでは、なんとなく、「子どもをうむ」使命感みたいなものがあり、成し遂げるべきことだとなぜか思っていた。

で、子どもが2人になり、育てていくと、3人目がほしかったのに、そこそこ満たされている気持ちに気付いてしまう。

時々現れる、

「家族のパーティー、4人でいいんじゃね?」

という気持ちと、

「3人目迄あと一人か」

に、この1年で、

「コロナだしな」

まで加わって、結構、後手後手になってきている。

結婚して子どもを産む、までもう明確に決めていたゴールだったのに、ゆらいでしまうのはなぜだろう、そう思っていた。

家族が少ない方が金銭的に余裕があり幸福という事実

例えば、ハワイに行くとき。

3歳以上になると、航空チケット代がかかる。

一人増えると、20万円~30万円オンになる。

物心ついたころの海外旅行のハードルは、一気に上がる。

これは国内線も同じで、帰省の度に(新潟高知間)20万円程かかっているので、あと2人運賃が家族が増えると倍ほどになってしまう。

食費、被服費、進学費用、プレゼントもろもろ…家計はひっ迫していく。

「3人子供が欲しい」が消えないのは

がしかし、兄弟3人になると、きっと楽しいことも増える。

お金がかかるのが明白だけど、それでも3人欲しいという思いが消えないのは、自分の経験があるからだ。

3人兄弟、楽しかった。

本当に楽しかった。

自分では友人に選ばないだろうタイプの人間との共同生活、利害関係、近すぎることのたのしさ、しんどさ、すごく、たのしかった。

お金は、目の前の大事なことを測る基準になる。

でも、経験は見えないのに、自分の人生に大きく影響していく。

多分、私は3人目を産む。

予想以上の人生にするために。

でも、やっぱり痛いのは、怖いなぁ。


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