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愛とか恋とかのめんどくさいところ#66

人はなかなか、愛とか恋とかから逃げられない。

結婚していなければ、恋をするのかしないのか、周りからも聞かれるし、自分で悩むこともある。

女性の場合、恋をしてないとその場の共通言語を失うような場面すらある。

結婚しても、終わらない。今度は愛を育てる番になる。

恋も愛も、あいまいなのに、そこに意味をみいださないないとたちまち異分子扱いされる。

恋も、愛も、人間臭さが伴うから、うまくいっているにしろ、うまくいかないにしろ、その話す相手の解像度が上がる便利な話題ではある。

大事にしているものの優先順位を探れたり、プライベートの一面を手早く見せるのにも効果的だ。

でも、やっぱり、めんどくさい。

恋愛コラムニストをするくらいに恋愛中毒者だった私も結婚して、恋をあがれたことを喜んだ。

恋は、正直、賭けるものに対して、得るものが曖昧すぎる。キラキラの思い出なんて、若いうちしか大事に抱いていられない。

若くて自分の価値を感じられるうちに手早く数をこなし、適度な思い出をつくり、コンプレックスと向き合い、割り切って、早めに脱皮していくに限る。

楽しかった思い出もあるけど、それだけを抱いて生きていた頃みたいに、根拠のない「なんとかなる」も、自信も、年々目減りしていく。

恋が結婚へのステップになっていくと、そこには焦りがうまれてくる。

思いやりよりも、お互いのタイミングがあわないことにイライラすることが増える。ビジョンの違い、考えの浅さにがっかりしてしまうこともある。

一緒にいるだけでいいと始めた恋が、自分のタイムリミットを喰っていく。

だから、結婚出来た時、心底ほっとした。これからは、一人のことだけを考えればいいと肩の荷が下りた。

体力も気力も、若さもないと、恋の駆け引きもただの憂鬱な作業でしかない。

で、あがったと思ったら、今度は愛だ。一緒にいることを決めたのに、今度は愛を育てていかなければならない。

サボると、花の様に愛は枯れ、日々はカサカサになって枯れていく。

結婚生活がうまくいっている人は、愛のめんどくささを知っている人だと思う。

めんどくさいけど、でも、放置するともっとめんどくさくなると知っている人だけが、上手くいく。

表面的に判断できないのは、

●常に根本的解決をしていくタイプ(愛を育てられるタイプ)
●蓋をしてやり過ごすタイプ(現実を見ないタイプ)

が同じような顔をして結婚生活をしているからだ。

一度放置すると簡単に枯れてしまうのは、恋と変わらない。愛も恋も、想いを、花に水をやるように、適度にあたえつづけないといけない。

やはり、恋も愛も、めんどくさい。


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