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感情のままに走るな!会社設立は○○から考えよ
私が、2023年10月23日に会社を設立しようと決めたのは、まだ入院中のパラマウントベッドの上だった。
発注元の社長の態度に憤り、フリーライターの地位と賃金を上げるために、会社を設立しようと心に誓った。
それからしばらく、パラマウントのベッドで色々と考えを巡らせた。
何はともあれ保障と補償をつけてあげたいよね。
社会保険をつけてあげられたら助かる人っていっぱいいるよね。
そこで、せっかちな私はすぐに司法書士にメッセージを送ってみた。
せっかち・・・もとい、仕事の速い司法書士からすぐに返信があった。
・合同会社を作る
・ライターを役員に就任させる
・役員報酬を5万に設定
これで社会保険に入れます!
ふむふむ。なるほどね。
・・・え!?
ふと我に返る
この役員報酬の5万って、私が払うんだよね?
ということは、もし社員を一人迎え入れれば、少なくとも1年で60万の固定費が発生するってことよね?
今でさえ、zoomやらdrop boxやら会計ソフトやらで年間の固定費が結構かかっているのに、いきなり60万の固定費をどうやって捻出するんだ!
胸の中に熱くたぎっていたものに、ひんやりとしたものが滴るのを感じた。
ただでさえ資金がない中で会社を作るのに、いきなり60万の固定費を抱える勇気は私にはない。
せっかちな私は、あやうくまわりのライターさんたちに「会社作ったら社員にするね~」なんて言ってしまうところだった。あっぶね~。
必要な言葉は必要なタイミングでやって来る
退院後、お世話になっている社長から仕事の電話があった。
まずはお見舞いの言葉をかけてくれる社長に、今回自分の身に起きたこと、会社設立を決意したことを話すと「素晴らしい」と褒めてくれた。
そして、「カンジョーとカンジョーは分けて考えないと失敗するよ。」と言われた。
一瞬意味が分からずにいると、「まずは『勘定』が先ね。会社を作ってちゃんと自分が儲けるようになってから人のことを考えないと。つまり『感情』は後ってこと」。
人の好い社長は、そこからビジネスに必要な「勘定」の話を詳しく教えてくれた。
しかし、私は数字と横文字がとにかく苦手。
(以前、算用数字で書かれた〇億が読めなくて、税理士の友達に「これの読み方教えて」と数字のスクショを送ったことがあるくらい…)
なので、社長の話は中盤から1割くらいしかわからなかった。
ただ、勘定と感情の話はしっかりと胸に刻んだ。
守りたいものを守るためには
社長の話を聞いて、私は教員時代のことを思い出した。(実は私、前職は学校の先生)
私が教員になった時は、採用試験の倍率が空前の難しさで、中には30歳過ぎても非正規雇用の先生もいた。
その中にひときわ職員室で「頑張っている」と評価されている非正規雇用の先生がいた。彼は誰よりも早く出勤し、遅くまで生徒の部活動を見ていた。
でも、当時23歳の私は、「さっさと帰って教員採用試験の勉強すりゃーいいのに」と、冷ややかな目で見ていた。
いくら生徒が好きでも、いくら生徒のために頑張っていても、非正規だと本当の意味で生徒を守れない。
生徒が好きならなおさら、責任を持って指導するために、正規職員にならないといけないのだ。
あれから20年以上経っているが、若かりし頃の自分が思っていたことをありありと思い出した。
合否を分けたのは「勘定」
その年、私は教員採用試験に合格し、くだんの彼は試験を受けられる最終年齢(今は教員採用試験の年齢制限は撤廃された)だったにも関わらず、不合格だった。
教員採用試験を「勘定」というには語弊があるけれど、私は自分の欲しいものをつかみに行くために、いったん「理想」や「感情」は脇に置いて、死に物狂いで勉強した。
「理想」や「感情」は正規職員になってから、思いっきり爆発させればいいと思っていた。
今改めて思い返しても、あの時の私の判断は正しかったと思う。やるな、23歳の私w
よし、今回の会社設立もまずは「勘定」からだ。
会う人、会う人お金の話を聞いてみよう。
そう思っていたら、今度は会社のお金の話をつまびらかに教えてくれる社長さんと話せた。持ってるな、アラフィフの私w