DM2ブロ2023 ARev1弾環境の話と青黒Drache
◆はじめに
のまろかです。ウルトラ久しぶり文章。
最近は2ブロにお熱で、人生で初めて2週連続でCS出たりしてました。1週目4-2、2週目9-1優勝なのでだいぶいい感じでした。
いつものごとくいきなり使ったデッキの話をしてもいいんですが、そもそも現2ブロックがどういう環境かの話をしないと何も分からないと思うので、そこまで込みで記事にしようと思います。どうせ来週にはアビスのデッキ(≒闇決断)がリリースされてガラッと変わっちゃうものですが、ご興味あれば是非。
プールはカード検索で現行2ブロで調べてみてね。絶妙に痒くておもしろい。なんでこの環境で<烈火大聖ソンクン>が何にも積めないんだよ。
※以下常体
◆環境事前予想
・仕掛けるターンが最も早いのは軽減サイクルを(比較的)強く使え、序盤の強いアクションに軽減サイクル以外の受け入れもある<ボルシャック>、<アビス>、<メカ>の4t。これは仕掛けられるだけで、そこそこ程度に受け札積んでれば4tにキルまで届くケースは少なく、環境の速度は比較的遅め。
・アグロ系デッキはプール上ほぼ組めず、殴り切りを目指すならACEクリーチャー各種や<アビスベル=ジャシン帝>、<覇炎竜ボルシャック・ライダー>等を用いたワンショット的なフィニッシュに偏る。
・トリガーケアも難しく、直接止めるのは<神ナル機カイ 「亜堕無」>とか<自然の四君子 ガイアハザード>ぐらい。過剰打点や耐性持ちを使って擬似的に確度の高いリーサルを通すような形が現実的で、過剰打点自体はかなり作りやすい。
5点しかないか15点ぐらい出るかの両極端みたいな盤面が他環境以上に発生するイメージ。
・アンフェア的なフィニッシュは<♪必殺で つわものどもが 夢の跡>と<ブレイン・コンチェルト>を用いた無限ETしかないと言っていい。と思う。
・トリガーはかなり強く、ワンショット環境も相まってSトリガー+持ちは軒並み高評価。特に<極閃呪文 バリスパーク>は全然関係ないデッキにタッチで積めるレベル。
◆青黒タマシード構築経緯
・人気と強さの分かりやすさから<アビス>と<ボルシャック>が最大母数と予想し、これらに不利はとらない構成にしたい。
・双方に一定以上の活躍が見込める+その他の横並びテーマにも通りがいい<バイケンの海幻>+<ギュウジン丸の海幻>+<AQ NETWORK>のパッケージが使える。
・2ブロック内に<轟く革命 レッドギラゾーン>が存在しており、<Drache der'Zen>が残った状態でターンが返れば十分に盤面の主導権を握りに行ける。
・自分の動きを格段に増やしつつ<アビスベル=ジャシン帝>や<首領竜 ゴルファンタジスタ>といった耐性持ちに対して強く機能するマイナス除去を放てる<邪杯と魔術の決断>や、<アビス>の影響で多いと思われる墓地リセットに強くなりつつ環境への通りもかなりいいハンデスを戦略に組み込める<ナーガの海黒環>を使える方が環境に合うと考え、多少無理をしてでも黒をある程度濃く構築した方が強いと判断。
・手からキャストするのは上記の青と青黒のカードだけでだいたいは事足りるように感じていたので、黒を濃くすることを大前提に補完として残りのカードを採用する方針。
・デッキの性質上5tまでは一切盤面に触れず、4tに<バイケンの海幻>を置く行為は全く強くないため、盾を信頼して動けるように受け+返しのアクションの強化として<極印呪文「インフェギガ」>と<ハンマ=ダンマ>を採用。残りの枠に後半に大量に並んだタマシードをフィニッシュ確度に変換できる<CRYMAX ジャオウガ>を積み、一旦完成。
・同系戦が考えられなくもなかったので、積んでない方がそれだけでLO負けする<ブレイン・コンチェルト>をしょうもな負け回避用に枠を捻出。基本強くはないが、思ったよりプリン効果や墓地干渉の使用機会があったので1枠取る分には感触良かったのでそのまま採用。
◆実際の環境
◯1週目
<アビス>がぶっちぎりの母数で次点<ボルシャック>の予想だったので、大筋は外さないにしても少し意外な結果。<ボルシャック>人気すごい。
<ライオネル>系統はハンデスとメタクリーチャーの両面から睨まれる<アビス>に厳しい印象を受けてたので候補から外していたが、蓋を開けてみれば様々なカラーリングで好成績を出していた。王来のスター進化組抜きでもやれるのは地力の高さを感じる。
自分の結果はボルシャックの爆速展開への回答を一切引けなかった負けとめちゃめちゃ事故ってライオネルジョニーパンチ負けの4-2なので、さほどデッキ負けはしてなさそうというのが所感。ハンドキープの良くない部分もあったので、この時点で来週出るにしてもこのデッキのままでいいかなという思いが7割。
その後、この環境<トリッパー>とか<ソンクン>とか強そ~って思ってリストを練るもマジでなんにも形にならなかったので40枚そのままで臨むことを決意。
◯2週目
流石に初期環境らしくガッツリ流動した。こういうのがいい。
先週優勝の<ライオネル>とそれに強めに寄せられる<アビス>が増える素直なメタゲーム推移。
先週は居なかった<ジャイアント>系統もちらほら居たりと未開拓具合が推し量れる。
結果としては勝てたが、どっちかといえば先週の方が勝ちやすい環境だったよなと母数を見ると思う。マッチ運はかなり恵まれた。
◆リスト個別解説
動きの大筋は構築経緯の通りなので、各カードの枚数意図と役割を簡単に補足。
◯アストラルの海幻 x4
初動というよりは「3ターン目までに置けると楽だな~」ぐらいのカード。早期にトリガーした<NETWORK>のシビルカウントを達成しやすくなるのと、<カースマインド>の2ドロー1ディスモードを使わずに手札のカードを墓地に置ける2コストなのが一番優秀。
1ゲームに使って2回で、強制効果なこともあり後半は不要なので単色マナで埋めていい。
◯極印呪文「インフェギガ」 x4
<NETWORK>の5~8枚目になる黒単色としての採用がメイン。ワンショット環境+手札交換札の多さで期待通りの活躍をしてくれた。
あくまで副産物ではあるが、3tまでの<アストラル>⇒4t<Drache>か<ナーガ>⇒5t<インフェギガ>+<カースマインド>と動けば、墓地が7枚になりマイナスモード1回で<アビスベル=ジャシン帝>を解体できる。3枚掘って蘇生択増えるのも偉いので、余裕があれば5tに黒2枚使えるマナセットを狙いたい。
◯バイケンの海幻 x4
受けの要ではあるが、4tに出すとろくに圧力が掛からず好き放題打点をため込まれるので<Drache>や<ナーガ>を優先して設置し、5t以降に<カースマインド>でついでに設置して有利盤面を作っていくカード。
エンド時のルーティングはめっちゃ山札あるとき以外基本使わない。<Drache>や<ナーガ>のような強い効果に山札を使った方がいい。
墓地と場に合計2枚あれば基本困らないが、早い内に2枚墓地に置きたいしマナ置きを縛られるのもかなり窮屈なので4枚。
◯ナーガの海黒環 x4
リソースゲームに強くなるし<レッドギラゾーン>の採用枚数を抑えられるし墓地メタにも強くなる神カード。このカードなしにこのデッキは成立しない。
拾うカードは<カースマインド>、<レッドギラゾーン>、<NETWORK>、<ジャオウガ>、適当な単色ぐらいの優先度。
このデッキが苦手なカード筆頭に墓地の<Drache>をボトムに送りながら3ドロー2ディスしてくる<マーダン=ロウ>が存在しており、それにもある程度抵抗しやすくなるのもかなり偉い。
墓地のカードが動いたときのドローorハンデスは強制なので、不用意に山札減らしたくないときはハンデスで空撃ちが無難。
1ゲームで3~4回使うこともザラなので、極力マナには置かず墓地に逃がしたい。1~3ターン目はいつでも多色逃がせるターンなので、1ターン目思考停止の埋めは厳禁。
◯Drache der'Zen x4
何より優先して4tに置きたいカードであり、4枚山にあれば4枚全て盤面に出したいカード。よっぽどのことがないとマナには置かない。
他の環境との違いは生物化してターンを返しても比較的除去されにくいところ。<バウワウジャ>や<ホールインワンヘラクレス>のような攻撃を伴わないと除去を撃てない強いカードが多く、寝た生物を作っていなければ<バイケン>に引っ掛かってこちらの展開の起点になったりするので、相手のデッキを見た上で生物化させてターン返すのは強い行動になりうる。
使うカードは十中八九<カースマインド>で、使うまでもない場合に他のタマシードを素出ししたり<ブレイン・コンチェルト>撃ったりという感じ。
◯邪杯と魔術の決断 x4
一生これ撃ってればいいレベルの最強札。構築経緯でもっともらしい理由を並べはしたが、<Drache>と<カースマインド>の相互踏み倒しこそが双方のカードの強みを一番活かせると思っているので、青単で使う気が全く起きなかったし<神の試練>がなくてもこのデッキを使うことに何の疑問もなかった。
誇張抜きに1ゲームで6回ぐらい撃ちたいし、手札に2枚+墓地に1枚ぐらい持てる形が理想なのでよっぼどマナに置かない。
<アストラル>と<インフェギガ>で軽減して撃つのは超頻出として、6マナ時に<ブレイン・コンチェルト>で軽減して撃つことがたまにあるので頭にはいれておいた方がいい。
◯ギュウジン丸の海幻 x4
環境屈指の全体除去札。手札を効率良く吐けるテーマも限られているので、ロングゲームをすればいくら戻しても<ナーガ>で手札を刈りきれることもあるぐらいにはテンポを取る性能に長けたカード。
よっぽどゲーム中1回、多くて2回しか使わないが見えてほしいターンが早く、G・ストライクを持っているのも受けて返すコンセプトに合致しているので文句なく4枚。
◯AQ NETWORK x4
最強トリガー。こいつと<バイケン>と<カースマインド>だけで大きい打点はカットできるし、小さい横並べは<ギュウジン丸>で全部返せるので、ちゃんとハンドキープさえしていればなんでも受けられる。
手札と墓地に1枚ずつ置いておけば<バイケン>と<インフェギガ>の双方で受かるので余裕があればその状況を作れると磐石。
◯ハンマ=ダンマ x3
現状のプールで最も癖がなく、手撃ちもギリギリ考慮できる優秀なトリガー。墓地肥やしが任意で偉いし、<インフェギガ>を有効トリガーにしやすくなるのも偉い。最悪<Drache>が上手いこと機能しなかったときに<ジャオウガ>と一緒に突っ込んでヤケクソリーサルを取ったことも1回だけあるので、打点としても偉い。
偉い要素は多いのだがデッキとのシナジーが特段強いわけではなく、基本は淀みなく埋められる黒単色であることが1番の採用理由であることは変わらないので<ブレイン・コンチェルト>を入れるに当たって削られた枠。なので3枚。
◯CRYMAX ジャオウガ x2
いわずと知れた最強格のフィニッシャーだが、どちらかと言えば打点補助としての性能よりも鬼S-MAX耐性による確実なリーサル、よしんば耐えられても敗北回避が出来る詰め筋としての採用。
<ジャオウガ>が入ってるからといって7マナまで溜めないといけないわけでもなければ途中で2点行くのが気持ち悪いみたいなのは全然気にしなくていいぐらい。あくまでロングゲームの先にある保険。
今の環境に限れば<ジョーカーズの心絵>へのアンチカードとしても期待でき、自分の不要な盾を墓地に送りつつ相手のEXWINをかなり阻害できる。
<ナーガ>で拾える+1枚は気兼ねなくマナに埋めたいので2投。
◯轟く革命 レッドギラゾーン x2
うっかり2ブロ入りしていた最強の男。このカードのお陰で圧倒的に切り返しが強くなった。
基本的には相手の攻撃をいなした返しのターンに、寝てるクリーチャー目掛けて<Drache>で殴りながらチェンジして、<カースマインド>を2ドロー1ディス+蘇生で使用。戻した<Drache>をマッハファイターにしながら再設置して、他のクリーチャーに殴りながら更なる<Drache>や<バイケン>を設置することで磐石な盤面を作るのが理想の動き。
かなり連鎖するので<Drache>が複数体見えれば5ターン目にキル打点出ることも稀にあるが、別にそんなに強くないので基本やらなくていい。<レッドギラゾーン>を出した次のターンにリーサル目指すのを目安に、焦らずに使った方が強い。
<アビス>対面だとスレイヤーが盤面にいることが多いので、2体の<Drache>が墓地と場を往復して耐性無視しつつ全員無償で破壊出来る。何故かアンブロッカブルも付与されてるのでブロッカーも問題なし。イカれとる。
<ジャオウガ>と同じく<ナーガ>で拾える+1枚は気兼ねなくマナに埋めたいので2投だが、3枚目を入れると7マナ払って召喚する目がワンチャンあるのはちょっといいなと思う。
◯ブレイン・コンチェルト x1
山回復による同系のしょうもな負け防止やLO待ち(≒無茶攻めの強要)が最大の仕事だが、相手の墓地から必要牌だけを戻すことやプリン効果のばらまきをついでに出来るのは強かった。
自分の墓地戻して<ナーガ>を誘発させてハンデスしたり、<レッドギラゾーン>にチェンジしたタイミングで唱えればファイナル革命で全部起きるから好き放題タップできたりで多少気分が良いシナジーはある。
とはいえ、やろうと思えば<Drache>からも撃てるし<ナーガ>で拾えたりもするので1枚で十分。マナに置かざるを得ないときは割り切り。
◆基本プレイ
・4スタで問題ないので、3tまで引いてる多色や黒の枚数と相談しつつ、<ナーガ>や<カースマインド>を出来るだけキープ。<アストラル>はあれば使う。
・4tは<Drache>最優先。初撃は盾で受けていいので、<バイケン>は後回し。
・5t以降は<カースマインド>を<ナーガ>の回収や<Drache>の攻撃を交えて連打して盤面優位を取る。大抵のことはこれでどうにかなる。
・途中で殴られていなしたターンが作れたら、寝たクリーチャーを起点に<レッドギラゾーン>で崩しにかかり、より磐石にした次のターンにリーサルを目指す。
◆各対面解説
現状の主要4対面との暫定の立ち回り。下2つは精査しきれてないので、そういう考えもあるんだ程度に。
◆アビスロイヤル
・<マーダン=ロウ>に<Drache>パクられるのがヤバすぎてるが、そのテキスト使うためには殴ってくれるので、過剰にビビって墓地を弱くするとかえって負ける。強いの2枚落としてどっちか残りながら1点入れられる方がマシ。
・<ナーガ>で<マーダン=ロウ>耐性をつけつつ、<ジャシン帝>を<カースマインド>でこまめに処理すればリソース優位に立てるので、そこから無茶攻めをさせて返すのが勝ちパターン。
・リーサルに向かうときはシビルカウントを1まで落とすのを徹底すること。
◆ボルシャック
・明確に有利対面。<ギュウジン丸>がめちゃくちゃ通る。
・ある程度ハンドが強いなら<バイケン>置きから入ることも一考。<ライダー>からのルートを潰せる。
・<ローレン>がタマシードを割ってくるが、あんまり入ってないっぽくて耐えている。余裕があるときはケアしてたが、基本は割りきり。
◆メカ
・意外とキツい。みんな<ブルトゥーラ>入れてるし、<マリハダル>もだるい。
・<ドランゴルギーニ>が動き始める前に<カースマインド>でこまめに処理するのが大事。直接落とせなくても<ドランゴルギーニ>をメクレイドコストで寝かせざるを得ない状況を作れる。
・<ブルトゥーラ>着地前の<ギュウジン丸>は鬼のように強いが、そんなことは相手もわかってるので結構な空中戦になる。
・<リゲート>からアンタップ系を捲らなかった場合に1体寝たままになるので、そこ起点に崩せると理想。
・山札消費が早いので、LO待ちでの無茶攻め強要はしない方が珍しい。<ブレイン・コンチェルト>は鋼の意思でキープ。
◆青白ライオネル
・<ジョーカーズの心絵>がヤバすぎるので、<Drache>の生物化をとにかく急いで、<Drache>と<バイケン>を両方盤面に残すことを目指す。
・一度いなしたあと、<ジャオウガ>を投げつけて相手の盾を吹き飛ばし、EXWINを遠ざける。
・ほとんどドロソと盾追加カードで構成されており、山回復が基本入らないので<ブレイン・コンチェルト>が絡むと楽になる。
◆おわりに
いつになく真面目な文章を作ってしまった…
結構ちゃんとやったので、結果が出て素直に嬉しかったです。ダークネスぐらいならまあギリ許せるけど、タガ外れたマーク付き再録されない限りは今後も2ブロやっていきたいと思うのでよろしくお願いします。興味あったら是非2ブロやってみてね!ぼくと一緒にカードリストを見て楽しく頭を抱えよう!!
おしまい