八ヶ岳天狗岳の記憶
八ヶ岳の天狗を登った時はまだ山慣れする前だった
クライミングはやっていたが、アウトドア慣れしていなかった。
八ヶ岳を日帰り登山したり
日帰り縦走する初めの方で登ったのが天狗岳だった。
昼とか午後から登り始めた様な気がする。日没までの時間の半分で登れる所まで登り、引き返すという方法をとっていた。
西天狗と東天狗があって、西天狗だったか、ガスが出て方角が分からない地点があった。
登山地図を眺めまだ使い慣れてないコンパスを出して、
まだそれほどこのガスがシビアな問題だという事に気づいていなかった。
この先も岳沢から前穂、穂高へ行く時もガスが出て迷い易いポイントと出くわしたが、前穂では数人の登山者が居て全く孤独感も危機感もなかった。
この天狗岳では、誰も周りに居なかった。
数分間地図を見たり考えこんでいると、一人の登山者がやって来た。
その登山者が私の行くべき方向を教えてくれた。
そこは道しるべが遠く、ガスで見えなくなっていたのだ。
少し歩くと、その登山者の言う通り道しるべがあった。
その登山者が来る前は別の方向へ向かおうとしていた。
そのままそっちへ行っていたら道しるべは無いので、しばらくそっちの方向へ歩き続けただろう。
その登山者は山麓の別荘地に住んでいると聞いた。山慣れした人だった。
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