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【小栴檀草の小宇宙】〜ブリューゲルの森はぼくの学校〜


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しっとりと朝露を含んだ森の小径を歩く。

ふと路端に一輪のコセンダングサ
(学名: Bidens pilosa var. pilosa)が風にそよいでいる。

花期は9月から10月。先端に棘があり衣服などに付きやすく、ひっつき虫と呼ばれる一種である。

一輪だけ在るのは、きっと森の小動物か村人が此処に種を運んだのだろう。

小さき花弁は朝露をたたえ、朝の陽をうけ控えめに輝いている。


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先日は夜空に59年ぶりに地球へ大接近している木星の輝きを見上げた。

地球も他の惑星とともに太陽の周りを公転し、みずからは衛星の月を従え、自転している。

太陽の巡りと月の満ち欠けがさまざまの気象現象をつくりだす。

生命の母たる海は太陽光に温められ水蒸気となり天をのぼり、そして冷えて雲となり野山に雨を降らす。

雨は土に浸透し、太陽光にふたたび温められ、この小さき野花の花弁に朝露を結ぶ。

あらゆる生命の体内細胞のなかにも、ミクロ世界での自然の循環が在る。 


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すなわち、この自然世界は“すべての存在がゆるやかに繋がるひとつの大きな循環”である。

都会を離れてこの里山に暮らしはじめてから、一年と半月が過ぎた。

ブリューゲルの森は、かけがえのない宇宙や地球環境、そして生命(いのち)のあるがままを僕に教えてくれる、大きな学校である。

@隠れ家ロッジ「山猫山荘」
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