江戸時代の人も同じ月を見ていた【鳥井弘文さんVoicyメモ】
===メモ===
【前提】
大河ドラマ『べらぼう』の放送を機に
江戸時代への関心が高まっている
↓
NHKでは関連番組が次々と放送され
社会全体で江戸文化への理解が深まる時期
↓
このタイミングは江戸時代の知恵を
現代に活かす絶好の機会である
↓
特に"集合的無意識"が働きやすい時期で
共通の問いが立ち上がりやすい
—
【本題】
養老孟司さんと徳川恒孝さんの対談から
江戸時代の「談合」の本質を探る
↓
①競りの仕組みの特徴
・最高額入札者は落札できない
・二番目の金額で落札が決まる
・落札金額は必ず公開される
↓
②落札後の調整の仕組み
・落札者と他の希望者で話し合い
・業界全体のバランスを考慮
・親分が適切に采配を振る
↓
③「三方良し」の思想
・売り手が適正な利益を得られる
・買い手が満足できる価格で購入
・社会全体の調和が保たれる
↓
④現代との比較
・国際基準では「談合=悪」という単純な図式
・メディアによる表面的な批判
・日本の伝統的な知恵が失われる危険性
↓
「談合」という手段ではなく
その奥にある"真っ当な目的"を
現代に活かすことが重要
(指月の譬え(たとえ))
↓
江戸時代の複雑な仕組みには
社会の調和を保つための
深い知恵が込められている
↓
グローバル社会の中で
日本の伝統的な価値観を
どう実践するかを考える必要がある
—
【ちょっと掘り下げ】
指月の譬え(たとえ)とは?
↓
「指月の譬え」とは
月を指す指と、実際の月を
区別して考える教えである
↓
「指」は方法や手段を表し
「月」は本質や目的を表している
↓
多くの場合、人は指(形式)にとらわれ
月(本質)を見失ってしまう
—
江戸時代の「談合」を例に
「指月の譬え」を理解する
↓
①「指」としての談合の形式
・二番目の金額での落札
・関係者間の話し合い
・業界内での調整
↓
②「月」としての談合の本質
・社会全体の調和を保つ
・富の偏りを防ぐ
・持続可能な商売の実現
↓
③外国からの批判
・形式(指)だけを見て非難
・本質(月)を理解していない
・グローバルスタンダードの押し付け
↓
④日本人自身の誤り
・批判を恐れて形式を捨てる
・同時に本質まで見失う
・新しい方法を模索できない
—
【結論】
形式(指)は時代とともに
変化させる必要がある
↓
しかし本質(月)は
守り続けるべき価値がある
↓
現代にふさわしい新しい形式で
本質的な価値を実現することが課題
===ここまで===
【感想】
コウノトリ理論のお話もそうですが
中身自体ではなくその背景や文脈にこそ
目を向けるべき価値があると感じました
一見すると古臭く見える慣習でも
それが長く続いてきた背景には
必ず大切な理由(月)が隠されているハズ
そうやって歴史を紐解いていくことは
本当に有意義なことだなと思いますし
より深く歴史を知る動機になると感じました
そして昔の人と同じ「月」を見ながら
今の自分達なりのやり方を模索していくことは
さらに意義深いことだなと思いました
年賀状がLINEになっても
お年玉がPayPayになっても
その根底に流れる「想い」は
きっと変わらない
「なぜ、この慣習は生まれたんだろう?」
そんな問いかけを
常に持ち続けたいですね
・
・
鳥井弘文さんのブログはこちら▼