50代女1人旅:ロンドン②不穏な旅の幕開け編
無事にヒースロー空港に到着。友人に到着の連絡をし、エリザベスラインという路線で市内に向かいます。
パディントン駅で下車。
次は、ベーカルーラインに乗り換えです。
しかし、スムーズには行かず、広大な駅の中や周囲をうろうろ探してさまようこと20分以上。
やっと目的の路線を見つけ、プラットフォームを目指します。
階段の上り下りが結構激しいです。
下りたのに、また上る、を繰り返すこと数回。
いくらスーツケースを小さいのものにしたとは言え、それを持ち上げて階段を上り下りする1回1回が、身長153センチの50代の体にはこたえます。
この時点ですでに汗だくです。
いきなりの洗礼
乗車すると、ちょうど帰宅ラッシュにあたってしまったようで、かなり混雑していました。
いいタイミングでたまたま1つ席が空いたので、そこに座って一息つきました。
すると、隣から、
「She is not allowed to sit next to me.」
(彼女が私の隣に座ることは許されない。)
という言葉が。
いきなりのことでショックでしたし、急に振り返るのも怖かったので、視界の端っこで確認したところ、声の主は中年の白人男性でした。
その男性は座席の端に座っていたので、隣には私しかいません。
私のことを指して言っているのは明らかです。
ロンドンに到着するやいなやこれか・・・。
ひとり旅を決行したのは間違いだったか・・?
ということが一瞬頭によぎりました。
でも、同時に、ある種懐かしい感覚も覚えました。
ああ、私は本当に今、海外で外界と「丸腰で」対峙しているんだなと。
留学をしていた10代後半から20代前半の頃、こんな感じで差別というものを受けたことがたびたびあります(留学先はアメリカです)。
エレベーターに乗っていた高齢女性が、私が乗った瞬間に慌てて降りていったり、道でオープンカーに乗った若者の集団から生卵を投げられたり。
屈辱的な思いでしたが、同時に、マイノリティとしてあからさまな差別を受けるという経験は日本から外に出ないとなかなかできないことなので、むしろこの経験に感謝することにしよう、と若かりしころの私は心に刻んだのでした。その時の気持ちがふとよみがえりました。
その後、先ほどの男性は、空いた別の席に移っていきました。
その席は白人女性の隣でした。
もし友人との2人旅だったら、お互いの話に夢中で、差別的は発言にも気付かなかったかもしれません。
「旅行楽しかったね~」で終わっていたかもしれません。
ネガティブな経験ではありますが、ひとり旅の成果の1つだと思い、これも前向きに捉えることにしよう、と思った次第です。
(まあこのときはショック状態で、こう思えるようになったのは後からですが 笑)
さらなる洗礼
終点のエレファントアンドキャッスル駅に到着。地上に出ました。
ん?なんか、(よく言えば)混沌とした感じ・・・
エレファントアンドキャッスルという場所は、今はずいぶん治安も良くなったとは言え、昔はかなり危険な場所だったらしく、その名残がほんのり(というかかなり)感じられました。
不安を胸の内に隠しつつ、平静を装い、宿への道を急ぎました。
約10分で宿となるアパートに到着です。
教えてもらっていた4桁の暗証番号を建物の入口のキーパッドに入力し、まずは建物の中に入りました。
泊まる部屋はエレベーターなしの4階にあります。
階段を1段1段、最後の力を振り絞ってスーツケースを引きずり上げます。
やっとのことで部屋の前に到着。
次は電子キーパッド式の鍵です。キーパッドに、教えてもらっていた6桁の暗証番号を順番通りに丁寧に入力します。
静けさの中に鳴り響くピロピロという謎の音。
・・・・解錠失敗。
あれ?番号間違えたかな?
もう一度慎重に入力。
またもやピロピロ音。失敗。
この動作を10回は繰り返しただでしょうか?
それでも開かない。
あまりに何度もピロピロ音が鳴り響くので、隣と前の住人が不審に思ったらしく(そりゃあそうですよね)、しまいには、ドアをバンバン叩いたりドアノブをガチャガチャ鳴らしてきました。
もう、カオスです。
恐怖&ストレスマックスの全身滝汗で服はずぶ濡れ。
最後の最後でホストに連絡をしようとしたところで、ついに奇跡的に解錠成功!!
鍵と格闘することなんと1時間あまり。
部屋に入るという行為だけでこんなにボロボロになったことは人生50年で始めてです 笑。
果たしてこの旅、どうなることやら・・・
③につづく・・・
本日の教訓
Airbnb(ホストがその場にいない宿)に泊まるときは、鍵のシステムが日本と異なっている可能性を考えて、解錠方法を事前に細かく確認しておくことが大事です。(今回は、丁寧に入力しすぎて逆に解錠できなかったようです)
前回ニースでAirbnbに泊まったときも、部屋の鍵が開かずにかなり手間取ったにも関わらず、確認を怠っていた結果がこれです 笑。
へとへとで部屋の前についたところで、鍵が開かないと心身ともにやられるので、事前確認が大事です。
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