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物価上昇に対抗するには:日本に住みながら外貨を得るのもアリ
物価が上昇しているとはいえ、欧米に比べるとまだまだ安い日本に住みながらリモートで海外の仕事を得ることができれば、とどまることを知らない物価上昇にも対抗できるのではないでしょうか。
ちなみに、私は海外の企業と取引はしているものの、日本支店を介して日本円で契約しているため、残念ながら外貨の恩恵は受けていません。機械翻訳全盛の今、単価を下げる方向の圧力はあれど上がる可能性はほとんどゼロに近いのが現状です(涙)。
「現在の生活水準を維持することを前提として」、昨今の物価上昇に対抗する方法としては、
① 転職または仕事量を増やして収入を上げる(単価で収入を得ている人の場合)
② 外貨を得る
③ 投資
のいずれかが考えられますが、今回は②の「外貨を得る」について探ってみることにします。
以前から外貨で収入を得ている人からよく耳にするのが「LinkedIn」。noteの平和な世界に慣れている私には少々ハードルが高く感じられましたが、以前からどんなものか興味はあったのでアカウントを作成してみることにしました。
アカウント作成後、すぐにホーム画面が表示され、まず目についたのは「フォローおすすめ」という欄です。同業者や企業などのリストがずらりと記載され、気になる方をフォローできる仕組みになっています。
試しに、リストの中から同業者の方をクリックしてみると、その方の学歴・職歴、そして現在の活動が詳細に表示されます。
「えぇ…? 今日アカウント作成したばかりの通りすがりの私にこんな詳細な情報見せていいの? 」と、こちらが申し訳なく思ってしまうほどの情報量。華々しい経歴が、これまた華々しいたくさんの写真とともに掲載されています。あまりの華々しさに一瞬ひるみそうになりました(笑)。
気を取り直して、本丸の「求人」タブをクリック。
検索条件は「日本語」「リモート」。海外で日本語の需要がどれくらいあるのかを見てみることにします。
2025年2月23日時点で575件がヒットしました(中にはいくつか韓国語の求人も少々含まれているようですが)。ざっと見てみると、リモートを検索条件に入れているからか、AI関連の求人(Japanese Freelance Writer、Japanese Content Creator、 Japanese Text Specialist、Japanese Expertなどと表記されているが、どれもAIのトレーニング関連の仕事)が大多数を占めています。時給はおよそ30ドル(現在のレートで4500円)からのものが多いようです。
こうした案件はリモートかつ勤務時間も柔軟とのことなので隙間時間で効率よく働きたい人にはいいかもしれません。ちなみに、翻訳の求人は、見る限りポストエディットのものがちらほら、という感じ。ポストエディットの表記がない求人もありますが、かなり専門性が高いです(例えば、「フリーランス日⇔英学術翻訳者募集 - 物理学」など)。
求人を見ていると、言葉を使う仕事に対する世界の需要が急速に変化しているのがわかります。もう、変化に対応できる者だけが生き残れる世界、という感じです。
海外の案件は職務内容がすべて英語で書かれているため、応募に二の足を踏む方もいらっしゃるかもしれませんが、今はChatGPTやDeepLなどを活用すればハードルもかなり下がるのではないでしょうか。海外から収入を得る場合、時差の問題や(日本時間の夜中に依頼のメールが来るなど)、税の申告などクリアすべきハードルも存在しますが、それでも職探しの際に海外も考慮に入れられるようになったのは素晴らしいことです。ここはテクノロジーの進化に素直に感謝。
おまけ(こんな求人を発見)
① 高額時給の求人
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時給90ドル(13500円)にびっくりして内容を見てみると、「Must be barred to practice law in at least one US jurisdiction and be fluent and comfortable(応募者は、少なくとも米国の1つの法域で弁護士登録を受けており、かつ流暢で快適に業務が遂行できることが条件)。」と書いてあります。なるほど。時給も高いはずだ。
② 図書館司書(リモートではありませんが)
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年俸が、日本円に換算して「約13,155,000円~約22,635,000円!。高!
日本の図書館司書は他の職業に比べて給与が低い傾向があるとのことですので、これはかなり高額です。まあハーバード大学という大学の規模や資金力、職務内容・責任の範囲、専門性の高さなどが加味された金額と言えるでしょう。
たまにこうやって世界の求人を見てみるだけでも、日本との違いも分かり、世界の流れもつかめるのでいいかもしれませんね。