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原因不明のむくみと戦ったお話

謎のむくみに出くわし、その原因が分かるまでの簡単な備忘録です。

始まりは2023年9月2日。
私と同じく阪神タイガースと魁男塾をこよなく愛するフレンドと共にネットカフェに籠り、ひたすら漫画を読み漁るだけの優雅な一日を過ごしていました。

私は生まれて初めて北斗の拳を読み、そのバイオレンスさとレイのかっこよさにどハマリし、レイの最期に涙していた矢先のこと。

ふと足首が痒いなと思ってボリボリ掻いていたんだが、そのときに違和感を覚える。
なんか足、腫れてねぇ?

虫刺されが無数に集まったかのような腫れ。かかとあたりに集中してました。
確かに9月と言えどほぼ夏の気温。サンダルで移動はしてましたが、いくらなんでも蚊に刺されすぎでは??

私「めっちゃ刺されてない?」
フレンド「え?それ虫刺されか……?」

フレンドは虫刺されとは思わなかったらしい。
が、私は虫刺されだろうと思い、帰りに虫刺され用の塗り薬を買ったのでした。

むくみと痛み

それから数日、かかとの腫れは一向に治まるどころか、他の体にも変化が。
足と手がとにかくむくみ出した。
むくむくにむくみ出した。
これ本当に自分の手足か??って思うほどにパンパンに。
綿でも入った?

しかし不思議なことに顔は全くむくんでいない。手と足ばかり。浮き出てた血管が隠れるくらいの事態に。

ここまでむくみが酷くなることは今までなく…。
まぁむくみ解消のストレッチとかすればいいかと思ったのです。その時は。
You Tubeでむくみ解消の動画見ながら色々実践して数日、一向に治る気配なく。
流石になんかおかしいな?と思った矢先のことでした。

夜中、寝ている最中に足に激痛が。
その痛みに飛び起き、唸り声を上げる私。

かかとがギューっと締め付けられるような激しさ。足の形が変わるのではないかと思うくらいの痛さ。

果てしなく痛い!!とにかく痛い!!痛すぎて息も苦しいし汗も出てくる。
必死の思いでスマホを見ると午前3時。いや6時に起きなきゃ仕事間に合わんのにこんな時間に起きたくなかった…
これは仕事休まなきゃあかんやつか…?いやこれ救急車?寝てる家族起こす……?と思いながらも、気がつけばまた眠ってました。ほぼ気絶に近かったかもしれない。

そのかかと痛い事件から、流石に病院に行かねばと思った。

答えが見つからない検査生活

しかしむくみって何科??もう既にその辺りから分からない…。
八方塞がりなので同居の家族に相談しているが、家族も知らぬ存ぜぬで首を傾げるばかり。

母「腎臓の影響かもしれないから泌尿器科かな」
父「かかとが痛くなるんなら整形外科ちゃう?」
うさぎ「俺が知るか。エサよこせ」

とりあえず片っ端から行くか~と、仕事の帰りにありとあらゆる病院に行きました。
皮膚科、泌尿器科、整形外科と、日を変えながらあっちへこっちへ。

皮膚科は分かんないと言われて終了。
泌尿器科では採血、整形外科でも採血。抜かれる血液。
その間もむくみは治らず、夜中にかかとの痛みで起きる日々。

結果。
泌尿器科「腎臓キレイだったから腎臓のむくみじゃないな」
整形外科「ごめん。全然分からん」

振り出しに戻る!!!!!

整形外科からは蜂窩織炎じゃないか?と言われたが、蜂窩織炎では納得できない症状が多々あり、可能性は低いとのこと。
ただ、むくみの原因に甲状腺の病気がありえるから、甲状腺に強い内科に行けば?とアドバイスをもらった。

この時点で9月20日くらい。
その間に誕生日を迎え(9月13日)、阪神タイガースは18年ぶりのリーグ優勝を果たしました(9月14日)

なお、阪神タイガースが優勝した日は整形外科で呼び出されるのを待っており、佐藤輝明のホームラン見れなかった……
優勝した瞬間は見ました。ザキさん登板時に栄光の架橋を歌って横田選手に思いを馳せました。おめでとう!!
※これ書いてる時点で今年の結果がCS惨敗なのはさておき

内科で出た答え

甲状腺かもということで、地元の甲状腺に強い内科に行きました。
まぁそこでも検査のために採血採血。
この時点で累計8本くらい抜かれてます。鉄分のサプリが欠かせなくなります。

検査結果はまだ先なので、その日を待ちながらむくみを抱え、夜中の痛みに耐える日々。(この辺りから痛みの頻度はだいぶ減りましたが)

むくみの影響か、体重は3kgアップ。見た目も丸くなってきたと言われる始末。
果たしてこれ治るんか……?と思いながらも結果を待ちました。

内科「甲状腺は正常やね」

え、つまりまた振り出しに……

内科「でもねぇ、ちょっと気になる数値があったんよねぇ」

おや?風向きが変わった。
歴戦の老将と言わんばかりのいかつい風貌のおじいちゃん先生が血液検査の結果の紙を見せてくれました。

老将「白血球の数値がねぇ…普通の人は6000から7000だけど、君20000あるよ」

に、まん。
3倍プラスアルファの数値じゃないか。
まさか白血球に関する、よく耳にするあの病気では……と流石に覚悟しました。
が、老将先生は見事にこの原因を当ててくれたわけです。

老将「昔学会でねぇ…こういう事例を見たことがあってねぇ…むくみが酷くてそれ以外は正常で白血球だけ数値が高いの。これねえ…好酸球性血管性浮腫っていうんよ」

なんて?

聞き馴染みのない言葉に最初は訳がわからず、いや名前的になんか難病っぽくない???なんて思ったわけです。

好酸球性血管性浮腫とは

好酸球性血管性浮腫(こうさんきゅうせいけっかんふしゅ、angioedema with eosinophilia)または好酸球性血管浮腫グライヒ症候群とは、原因不詳の好酸球増多症などの症状を伴う血管浮腫を呈する疾患のこと。未だ日本語名はないが、訳すと「好酸球増多症を伴う血管浮腫」。 (薬疹として、好酸球が増多し、血管浮腫がでることがあるが、医薬品医療総合機構は「血管性浮腫」ではなく「血管浮腫」という用語を使用させている。)
1984年にGleichらにより報告された[1]血管性浮腫、好酸球増加、蕁麻疹、体重増加を繰り返す原因不明の疾患で、臓器障害を伴わない。日本では、20-30歳代の若い女性に好発する。

by wikipedia

あ、うん。当てはまりますね…。とても症状が当てはまりますね。

しかし近所の小さな内科では確定が持てないらしく、大学病院に行ってくれと言うことで紹介状をもらいした。
この時9月30日。大学病院に行くのはその1週間後。

終わらない……でも終わりが見えてきた……。
病名が分かっただけでも安堵するもんです。見えない敵に怯えていた日々だったわけですから。

戦いの終わり

10月某日(何日か忘れた)
とある大学病院に紹介状を持っていざ参戦。

先生「実際見てみないと分からないから血液検査だねぇ」

あ、はい。
ということで言われるがまま血液検査。
試験管11本。11本!??

採血する看護師さんも、フラフラしたらすぐ言ってくださいねーっていう始末。
一気に11本取られるとは思わず…。
しかしいざ採血が終わると思ったよりフラフラすることなく、そのままコンビニで鉄分入りのジュースを飲んで帰宅しました。

さてこの好酸球性血管性浮腫。ほっといたら自然に治ると老将先生と大学病院先生からも言われており、この時点でむくみは少しずつ改善されていました。
夜中にかかとが痛くて起きることもなくなり……
これ結果出ても大したことないのでは??と思ったり思わなかったり。

そんなこんな1週間後に血液検査の結果を聞きました。
2万あった白血球は16000ほどに減ってました。基準値よりはやはり2倍以上ではあるけど、徐々に減っていくから定期的に地元の病院で血液検査しとこうねーとなりました。

なんか、あっけなかった…。
自然と治るものだから薬もないし、生活面で気をつける必要もない。
入院もない。手術もない。ただただ静かに終りが来るのを待つだけという、いわゆる経過観察。

でも病名が分からなかったからこそ手探りであらゆる病院に行き、ようやく辿り着けたのは良かったのではないかと。
結果が何であれ、自分の身に何が起こっていたのをしっかり知れたので。

むくみは12月には完全になくなり、3kg増えていた体重も元通り。

それからは数カ月に1回ペースで老将先生のもとで血液検査をおこない、今年の春には7500に下がったので、一応落ち着いたかなー?と思っております。

好酸球性血管性浮腫。
名前のインパクトは強いけど、死に至る病ではないので自然に治まるのを待つしかなかった病気。
一度かかったら二度とかからないらしいので、今は普段通りに日々を過ごしています。

虫刺されじゃないと見抜いたフレンドサンキュー。
病気の正体が分からなくて不安になっていた中でリーグ優勝した阪神タイガースサンキュー。そして日本一本当におめでとう。ありがとう。
そして北斗の拳めちゃくちゃ面白かったのであのあと全巻買いました。レイはいつまでも私の心の中に……。

終わりに

あちこちの病院に行っては採血しまくった結果、かかった金額の合計は、

約5万

oh…出費ぃ…。
これを機に医療保険ちょっと見直そうかなと思ったのでした。

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