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揺れて

生活というものの傲慢さが、不躾に死を蹴り倒していくから嫌いなのだ。
私たちは常に生きていて、生きているということは死と隣り合わせになっていて、明日あなたの目を見れない確率なんて容易くそこいらに転がっているのに、大切な人の頬を撫でる時間さえ蝕んでくるのが鬱陶しい。

全部と全部に負けないパワーが欲しい。

あの人の鼓動みたく跳ね回って言葉みたくキラキラ輝いて呼吸みたく永遠なこの一瞬を生き抜きたい。

視界の隅から青が押し寄せてくる。
轟轟と降り注ぐ飛沫がスポットライトを浴び、小さな小さな金平糖の粒が零れ落ちてくる。
甘くて優しくて痛くて痛くて痛くて涙が出てくるけれど、私はこの一生が愛おしくて仕方がない。
この土地ではだんだん呼吸ができなくなるから。
でもアルコールには頼らないし、私たちはそうやって清純を守り抜いてきたし、この体に必要な酸素、その清潔さを失わない固い意志を心の中に灯している。
そうして自分の中の愛の蓄え方を確立しながら、私はこの堤防を、続いていく先の道を、まだまだまだまだと思いながら、君と迎える明日を想って切実に生きていくんだよ。

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