👄矯正日記～沢山抜歯したよ～

↓前回した処置の話はこちら↓ 

親知らず2本抜いたりネジを埋め込んだりしてから1週間、痛みは完全になくなったが若干腫れは残ってるくらい。ただ、痛みがなくなった分ネジ達の違和感が凄い。口の中に常に器具が入ってる異物感。別に気持ち悪いとかは無いが何となく気になる。

さて、今日は歯を3本抜いてきた。しかも全て健全歯!!
抜く場所は上顎両側4、下顎右側5。
虫歯も何も悪いところないのに抜かれるのは少し心が痛む。昨日記念に捻転している個性的な右下5だけスマホで必死に写真をとっておいた。

低血糖で倒れないように糖分補給して歯磨きして、さぁいざゆかん！

『今日もよろしくお願いします』

まずは抜糸

麻酔を先に打っといた後に、まずは前回縫ったところの抜糸。あまりチクチクせず無事終了。
鏡で見せてもらったけど、本当に｢どこ切ったんや?!｣って感じで治ってた。
口腔外科医としては何回かみてるはずなんだが、患者として自分の口でみると実感すると感動するもんなんだなぁ。
SMAP埋入したところはまだちょっとジュクジュクしてた。

いよいよ…!!と思いきや…

さぁ抜歯かなと思ったら先生がタービン(倍速コントラかも？とりあえずドリル)を握り始めた。

んんん?!?!
この抜歯でそれは要らなくない?!

と思っていたらどうやらSMAPにワイヤー(？)を引っ掛ける場所を作るために器具の一部を削るとのことだった。
歯を削るのかと思った…焦った焦った。

一連の流れを終えた後に鏡で見せて下さり、どうやって削っていたかを教えて下さった。優しすぎる先生。

待ちに待った抜歯

さぁ今度こそいよいよ抜歯！
実は自分でも歯科医師として親知らず以外の健全な歯を抜く処置を見たことがないので正直親知らずの抜歯よりも緊張していた。
動揺もないし時間かかるかな…とか思って覚悟していたのだが、

器具でガシッと歯を掴まれる感じがして、
キュッキュッキュと何回かねじられ脱臼した感覚があり、
スポッと抜けた。

×3

はっっっっや!!!!!!!!!!!!!!
想像の10倍くらい早いスピードで終わったので拍子抜けした。
俺じゃなきゃ見逃しちゃうね…と心の中のキルアが言っていた。

麻酔と出血との格闘

無事終わった…と思ったがそこからが1番大変だった。想像以上に血がダラダラ出て止まらない…!!
抜歯後噛んでいたガーゼが直ぐに真っ赤になり、更には麻酔で感覚も分からないので鏡をもらってみてから気づいたのだが口周りが血まみれになっていた。
それを見たスタッフの方が慌ててもっかいガーゼ交換してくれた。どこまでも気を配ってくださる、本当にありがとうございます。

一旦落ち着いたと思い会計を待つため受付前に行くと今度は手が血まみれであることに気づく。
なんで?!?!?!
街中で何かの間違いで殺人鬼と勘違いされたくないので、受付でアルコール消毒とティッシュで拭かせていただいた。

お会計は3本抜歯全て自費で1万ちょっとだった。
昨日電話で｢1本1万なので3万くらいです｣と聞いていたのでなんだかめちゃくちゃ得した気分だった。
お薬とガーゼ(沢山)頂いて帰った。

帰り道

帰りはガーゼを噛みながらマスクをして歩いて駅へ向かったが、マスクに血が滲んでいたり、あるいは麻酔で感覚がないため気づかないうちにマスクの外にまで血が垂れていたらどうしようとか思っていた。
駅についたら真っ先に御手洗の鏡で口腔内チェック。
ガーゼがまた真っ赤になっていた。
さっき手はアルコール消毒したしそこそこ綺麗と思い貰ったガーゼに交換して噛んで電車乗った。

電車の中では、誰も私がマスクの中で血みどろガーゼ噛んでるなんて想像できないよなぁとか、覚悟した割にはあまりに一瞬で終わって拍子抜けだったなとか思いながら今回ばかりはボーッとして帰った。(こういう時はいつも終わった直後に電車の中で必死にnoteを書いている)

家の鏡で再確認

抜歯から約1時間半後。
電車で血まみれになって困るなんてことも無く無事家に帰った。ガーゼ噛んでるから上手いこと喋れないよーと親に言いつつ(開咬過ぎて噛んでてもそこそこ喋れる)、鏡に直行。
案の定真っ赤であった。
まぁまぁでも止まってきてる感じするしこんくらいなら問題ないかと思いながらも、垂れてくるので、手を洗って清潔にしてからもう一度ガーゼ交換。

今から外出するという父親に｢いってらっしゃーい！｣とガーゼを噛みながら言ったら、眉をひそめながら｢痛々しい…｣と言われた。
さっきガーゼ交換したばかりなんだけどなと思いながら鏡を見るともう赤くなってきてる。
こんなに出血するの…?!と思いつつ、まぁまだいけると思って様子見。

ある程度止血するまで何も食べる気は起こらないがめちゃくちゃ水が飲みたかった。のでストローでガーゼ噛みながら水を飲んだ(開咬過ぎて噛んでても飲める)。
麻酔が切れ始めていることに気づき、痛み止めを先に飲んでおこうと思って空腹だが致し方ないと思いつつロキソニンをゴックン。

試しに食す

家帰って1時間くらい休んでからかな？
そろそろガーゼ要らないかなと思ってとってみる。うむ、もう血はダラダラ出てない。ガーゼとはおさらばした。
ガーゼを外すとお腹すいてるのもあってなんか食べてみようかなと思った。
凄くバナナが食べたかったので、｢なんでも食べていいよ！何食べても変わらん！｣って言ってた先生の言葉を思い出しながらバナナを食べることにした。
もぐもぐふむふむ、たまに抜歯した穴のところに入った時におっとと思うくらいで意外と食べれる。ええやんええやん、と思ってふとかじったバナナを見たら黄色いはずのバナナが赤くなっていた。
可愛く例えるならば｢国産バナナ～いちごソースを添えて～｣みたいな感じ。
ツボに入ってしまって笑いながらバナナを食べた。元気でなにより。

夜ご飯は最近定番のお粥とスープ。余裕で食べれた。いい感じ～(ラブandベリー風に)。
一回目のロキソニンから4時間経っていたのでロキソニンをゴックン。
ここまでまだ痛みは出てない。ロキソニンが効いているのかな？

この後歯磨き(勿論歯を抜いたところを避けて)をしたのだが、ペッと唾液を出したらまだ血の色。いつまで唾液は血混じりなんだろうなぁとか思いながら眺める。歯磨き終わって休みながら今これを書いているが口の中はずっと血の味だ。3本分の血だもんなぁ。

感想

健全な歯を抜くなんて現代の｢歯を残そう！8020運動！｣に逆行しているようだが、実は私に関してはこの先に待ち受けているメインである矯正をすることで逆に他の歯が残る可能性が高いという話を抜歯してくださった先生から聞いた。
詳しいことは忘れたが、先生曰くとある研究では私のような上顎が前に出ているタイプ(AngleⅡ級)の人はある一定の年齢で(何歳か具体的な数字を忘れてしまった)残っている噛める場所(咬合支持域)が100%残っていなかったというデータがあるとのこと。それだけ前歯で噛む(前歯が当たる)ことは大事らしい。だから貴方は今矯正しようと決断したのは良い事だよ、と教えていただいた。
まずは｢お金は出すから矯正しなさい｣と言ってくれた親に感謝。そしてお忙しい中ここまで丁寧に解説してくださる先生にも感謝。

今は何も問題がない歯を抜いてしまった喪失感もあるが、ずーっと先の未来で自分の歯で噛んで食べることができるようになる為に抜いたのだと思えばポジティブに捉えることができる。
今ある歯を大切にするために矯正を頑張りたいし、何よりこれからも口腔ケアを怠らないようにしようと再び決意したのであった。

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余談だが歯を抜いた喪失感はあるものの、鏡を何回も見ると''歯抜け''なのがすごく可愛くみえてきてこれはこれで変な愛着が湧いてきている。
ポジティブなことはいい事だが、気持ち悪いと言われない範囲で可愛いと思っていたい。

結構見えるところなので(特に上顎両側4)、直近で会う人には｢歯抜け可愛いでしょ！｣って言われる人がこれからいるかもしれない。先に謝罪申し上げておく。
でも可愛いのである。
中々見れないと思うので、ついでに上顎のアンカースクリューも覗き込んだら見えるので、良かったら見てあげて欲しい。
それも可愛いのである。

…嘘です。見せないので安心してください。
見たそうな顔してる人にだけ全力で見せます。

ご清聴ありがとうございました。