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#名刺代わりの小説10選_⑩方舟/夕木春央
のこのこbeer🍻です。
今まで読んだミステリー小説の中から特に面白かったと思う作品を勝手ながらランキングで紹介させていただく記事の第10弾!
これから本を読む方も既に読んだ方も見ていただけると幸いです。
#名刺代わりの小説10選
以下、「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
10.方舟/夕木春央
概要
『方舟』は夕木春央さんのミステリー小説です。
クローズド・サークルミステリーで、非常に興味深い作品です。
物語は、大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた主人公・柊一が、偶然出会った三人家族と一緒に地下建築の中で夜を過ごすことになります。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入し始めます。
いずれ地下建築は水没するため、生き残るためには誰か一人を犠牲にしなければならないという状況に。
そして、殺人事件が発生します。犯人を探し出し、生き残るための謎解きが展開されます。
この作品の特徴は、どんでん返しのある衝撃的な結末で、読者を驚かせる展開が魅力です。
また『方舟』は、全国のミステリー通、書店員が選んだ「週刊文春ミステリーベスト10 2022国内部門」と、ミステリー感度の高い読者の投票で決定した「MRC(メフィストリーダーズクラブ)大賞2022」で第1位を獲得しました!
さらに、「2023本格ミステリ・ベスト10 国内ランキング」(原書房)第2位、「このミステリーがすごい!2023年度版 国内編」(宝島社)第4位、「ミステリが読みたい! 2023年度版 国内篇」(ハヤカワミステリマガジン2023年1月号)第6位、「ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR 2022 小説部門」第7位と、ミステリー賞に続々ランクインしております。
物語のあらすじ
友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。
いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。
生贄には、その犯人がなるべきだ。
――犯人以外の全員が、そう思った。
感想
本作品はイヤミスかもしれません、人間の怖い部分を見た感じがしました。
最後のどんでん返しが凄い!
クローズド・サークルミステリーの中でも特に印象深い作品です。
物語は限られた空間と時間の中で繰り広げられるため、緊張感が高まり、読者を一気に引き込みます。
また、各キャラクターの内面描写が巧みで、それぞれの背景や動機がしっかりと描かれています。
物語の展開は予測不可能で、特に最後のどんでん返しは驚きました。
読者としては、次に何が起こるのか全く予測できず、ページをめくる手が止まりませんでした。
また、人間の心理や極限状態での行動に関するテーマも深く掘り下げられており、ただのミステリーにとどまらない奥深さがあります。
この作品を通じて、緊迫した状況下での人間の本性や倫理観について考えさせられました。
総じて、非常に満足感のある小説であり、ミステリーファンだけでなく、多くの読者におすすめできる一冊です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!!
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