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宙に浮く


先日、6年間通った中高一貫校を卒業した。
6年間という長い歳月と“卒業”という二文字は、感情を表に出すのが苦手な私にもさすがに涙をもたらすかと思われた。けれど、実際泣いたのは、部活の三送会と最後のHRで担任にもらい泣きしたこと。
卒業式はあっさり終えてしまったのだった。

少し長くなるけど、6年間を振り返ろうと思う。
もし良かったら御付き合い頂きたい。



中学1年生


入学式で新入生代表の言葉を読む生徒になった。
国語の試験の成績が良かったらしい。その時一緒に読んだ男の子とツーショットを撮った。それが新しい学校で初めて同級生と撮った写真だった。
その子は中3に上がるタイミングで自主退学してしまったけど、高3の文化祭で再会した。性格そのままで声もほぼ変わってないのに、身長だけ伸びてて少し面白かった。

夏には初めて彼氏が出来た。
4ヶ月程で別れてしまったけれど、もうここ3年程、他の仲間と一緒に通話を繋いでゲームをやっている。人生何があるか分かったもんじゃない。

3月に部活の大会で日本一になった。
中3の先輩がうますぎたので自分たちの力では無いが。
初めて自分だけのメダルが貰えて、凄く嬉しかった。

中1は総じて、初めてする体験が多かった気がする。

中学2年生


正直なところ、あまり記憶が無い。
夏に告白されて2度目の彼氏が出来たけど浮気されて、浮気相手は友達で、でも友達は全く悪くないからそれをきっかけにその子とめちゃくちゃ仲良くなったこと、秋に京都へ行った修学旅行がとても楽しかったことしか記憶が無い。逆にそのふたつについてはそれだけでnoteが1本書けそうな程の思い出がある。

3学期はほぼ学校に行けなかった。コロナ禍が始まったからだ。
1日だけ登校日が設けられて、その日に2年の教科書と3年の新しい教科書を全て持って帰るように言われ、キャリーケースを持って登校した。元彼とその彼女の分の荷詰めを手伝ってと彼女に頼まれた。どうやら2人はその日彼女側の家に一緒に帰るらしく、海外旅行に行くような大きなキャリーケース1つに2人分を詰めたかったようだった。元彼の分まで荷物を詰めるのは癪だったけれど、彼女側は普通に仲が良かったので引き受けた。元彼の分だけほんの少し雑に入れてやった。

中学3年生


授業はリモート、趣味はアクセサリー作りという引きこもり生活だった。体育祭は中止、授業が再開してもパーテーションとマスク、文化祭は生徒のみ。その年の文化祭は、学校全体で例年より盛大にやる予定だったのに、とても静かな文化祭だった。

3学期には卒業記念の総合発表会があった。親参加OKの集大成の会。夢、将来、人生、親への感謝、何を発表してもいい場だった。私は自分の夢を語った。生徒の中には感動して少し泣く子もいた。親を泣かせている子もいた。
同じ部活の同級生が、部活のことを話した。
彼女はいつもクールで、少し喧嘩腰な時や当たりがキツイ時もある、感動や共感から程遠いタイプの子だった。
その彼女が、私たちに「ありがとう」と言って泣いた。
貰い泣きした。

高校1年生


同級生が増え、部活の仲間も3倍に増えた。

3度目の彼氏ができた。初投稿の主題の彼。
今でも連絡を取りあっている。1度恋人関係を築いたことで、素が見せられるから話しやすい、というところがある。あと、お互い物書きである点、推しが一部共通しているという点もある。要は、何を話しても話が通じるのだ。話していて楽、本音がこぼせる。貴重な人物だ。
友達少ないんだから大事にしなよ、自分。

(↓↓↓彼と別れたあとの話↓↓↓)


冬には、部活のオーディションに三度目の正直で受かり、大会に出場した。高校生になってからレベルの差に伸び悩んでいたが、選んでもらえてよかった。目指していたトロフィーは貰えなかったけれど、中学からずっと一緒の高3の先輩と再び一緒に大会に出ることができて良かった。

この大会が、本メンバーとして出場した、高校生として最初で最後の大会になった。

高校2年生

夏に彼と別れ、直後に例の流行病に罹った。
別れる直前から相談に乗ってくれた友達と、仲良くなるきっかけになった。この話はnoteに記しているのでよかったら読んで欲しい。(下記載)


流行病の直後に部活の大会に出た。
本メンバーに入れなかった生徒だけでの出場だった。病み上がりの体を必死に動かした。動けなさすぎてポジションを変えられてしまったけど、チームの為を思って飲み込んだ。結果はあまり振るわなかったけど、本メンバーよりも後輩との距離を近く、仲良くできたと思う。

冬には修学旅行に行った。
旅行委員を務め、旅行のほぼ全ての計画を立てた。私はただの委員だったが、もしかしたら副委員長の子より仕事をしていたかもしれない。旅行が終わるまで気が抜けなかった。そのためにアドレナリンが出ていたのかもしれないが、全日程で睡眠時間5時間以下だったにも関わらず、倒れたり体調不良になったりせずに乗り切った。家に帰ってきた日の夜、人生で初めて半日寝た。

高校3年生〜部活と受験〜


初めて体育祭でメンバーとして出た。
私の部活は通常夏の大会で引退するのだが、先生にわがままを聞いてもらい、体育祭で仮引退をすることにした。受験勉強に向き合うためだった。なので、体育祭が最後の舞台だった。高2の夏に一緒に大会に出た後輩も一緒に出られることになり、とても嬉しかった。1番仲の良い1個下の後輩の子とは、出番が終わったあと更衣室で泣きながらハグした。中高通じて、1個下の後輩には恵まれたなと思っている。

受験勉強は上手くいかなかった。
元々国立志望で部活を早く引退し、塾に通い始めたが、少し遅かった。夏休みが終わるとほぼ同時に、母親の母校であるとある私立大学への推薦へと切り替えた。最低1200字という課題文を死にものぐるいで完成させ、次は自己推薦書というところで筆が止まった。
自己推薦書というものは、少し砕けた言い方をすると「私はこんなふうに勉強/研究できますよ!大学にとっていい人材ですよ!」とアピールするものだと私は思う。
あまりこういうことは自分で言うと信憑性が低くなるが、私は自己肯定感が低い人間だ。自分のアピールポイントなんざ思いつく訳もなく、全く書けなかった。
結果、私の自己推薦書は「私の母親はこんなに素晴らしい人間です!きっと貴学で学んだおかげです!母親のようになりたいのでぜひ学ばせてください!」というものになった。自己推薦書というより母親推薦書だ。

試験本番の面接は本当に緊張して、3年かけて学んだはずの、生物の知識も化学の反応式も吹っ飛んでしまい全く上手くいかなかった。

正直落ちたと思った。
でも、蓋を開けたら受かっていた。

高校3年生〜友達との交流〜


課題文と自己推薦書が書き終わった頃に、文化祭があった。
飲食販売を行ったのだが、シフトが忙しすぎてまともに文化祭を回らなかった。写真も6年間で1番撮らなかった。けれど、毎年自分の部活動発表と被ってしまい、ずっと見ることができなかった友達の部活動発表を見に行くことが出来た。名前を呼んで頑張れ!って声を掛けて、盛り上がった。みんな可愛かったしかっこよかった。自分にはできない部類の活動だったから、少し眩しくて羨ましかった。
後夜祭にも初めて参加した。友達が多く出演予定だったので席取りに必死だった。廊下を走って、生徒会の後輩の子に注意されてしまった。ごめんなさいルール少し破って、でも最後なんだ!と申し訳ない気持ちになりながら、一緒に見る友達と廊下を駆け抜けた。なんだか、いわゆる“青春”という感じがした。
ギターで弾き語り、KPOPのダンスメドレー、部活としてまとまっての参加、流行りの曲を歌う、等。出ている団体の大半に友達がいたから、それぞれの得意分野で才能を発揮するこの人達が友達なんだ、と少し誇らしかった。帰り道は、参加していた友達に感想と拍手を贈りながら、みんなで楽しく歩いた。あの光景は、今でも忘れられない。

11月の終わり〜12月の初めになると、推薦/指定校の友達の合格がちらほら聞こえ始めた。私のクラスは進学クラスだったので、一般受験をする人の方が多かったため、推薦/指定校の人たちでひっそりとお互いに祝いあった。

12月に既に合格が出ていた友達とディズニーへ行った。その友達はお互いに昔推していた人が一緒で、今推している界隈も少し似ていたり被っている人がいて、友達としてもオタク仲間としても仲良くしている人。アトラクションの待ち時間にお互いの推しについて熱弁した。私はディズニーに来たのが十余年ぶりだったので、ほぼ初めてと言っても過言ではなかった。その友達は半年に1回くらいのペースで行っている(気がする)ので、チケットから当日の行動まで全てを任せた。順番待ちしないで乗れるシステム(名前がわからない)のチケットや、ポップコーンのそれぞれの味の場所なども把握していて、スムーズに連れて行ってくれてとても楽しかった。今度はシーに連れて行って欲しい。伝えてみようかな。また行きたいな、と思わせてくれた友達に感謝。
ただ、人混みが苦手なので2年に1回くらいでいい。

今月、【高校2年生】の部分に貼ったnoteの主題の友達と、卒業旅行へ行く。ずっと口だけの約束だったのを、本当に行こうということになり、実現した。今週、旅行の予定を立てるべく、とりあえず会うことになった。卒業式以来だ、楽しみ。旅行の思い出をnoteに書こうと思っている。
また、月末にはディズニーへ行った友達と共通の推しのイベントへ行く。界隈の人に会うのは2回目。恐らく高校時代の友達と会うのは、一旦その日が最後。最後に会うのがこの友達でよかった。


暫く会えない、大事な人たち。
どうか、次会うまで、程々に生きていって欲しい。
貴方が会いたいときでいいから、また会えますように。



ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございました。
もし、同じく卒業した高校生の方が読んでくれていたら、卒業おめでとう。お互い頑張りましょう。
高校生でなくてもなにかの節目の方。お疲れ様でした。

乃湖

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