光差すほうへ進め
このあいだ、ふと
「ちょっと無理してみようかな。できるんじゃないかな」
って思った。
無理しないでおこう、だってこのあと寝込んだら困るから。また身体のどこかが痛くなったら嫌だから。
不調が長引いて、いつの間にかそんなふうに考えるようになっていた。ワンオペ育児だし、わたしが倒れたりしたら大変だし、って。
で、どんどん縮こまっていった。
今でも相変わらず体調は不安定で、しょっちゅうあちこち痛くなる。けど、このあいだふと「もう大丈夫じゃないかな」って思った。子どもたちは大きくなってきて、自分でいろんなことが出来るようになってきた。わたしの心身のほうも、もうそんなハチャメチャな落ち方はしない気がする(わからんけど)。なんとなくこのごろ、 少しずつ少しずつ生命力が上がってきているような気がするのだ。エレカシのライブも2週続けて行ったし(いろんな意味で綱渡りで、行かれるかギリギリまでヒヤヒヤだったけど)!
子どもたちの命を預かっているという責任感で、ものすごく守りに入っていたのかもしれないな。でもいつしかそれは動かないことへの体のいい言い訳となっていたんだな。
いつの間にか自分で築いてしまった枠を、そろそろ飛び越えてみようかな。
そんなことを思ったのだった。
で、なぜか片山さんのことを思い出した。
わたしが本当にボロボロだったころ、片山さんはわたしの身体をみながら「あなたは自分のことを弱いと思っているけど、本当はすごくつよいですよ」と言ってくれた。その言葉をお守りにしてここまでやって来た。その頃のわたしの丹田は、片山さんの押す手がずぶーっと入ってしまうほど力が抜けちゃってた。今は調子を崩しているからこんなだけど、本質的にはあなたはとてもつよい人です、とその後も繰り返し伝えてくれた。あれから20年以上の月日が経ったんだな。大事な言葉を彼からたくさんもらってきたな。
深い深い穴の中で過ごした時間が長すぎて、まだまだ半信半疑だ。いやいやまだ本物じゃないんでしょ、どうせまた落ちるんでしょ。ってどこかで思ってる自分もいる。
でも、光を感じているのは確かだ。ばりばりと音を立てて殻を破って出ていこうとしている自分を感じる。
軽やかでありたい。自由でありたい。風に乗ってどこへでも飛んでいきたい。魂が求めることをやりたい。
それはきっと、家族をないがしろにするってことじゃない。
とりあえず何も考えずに光差すほうへ歩を進めてみようと思う。