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カッコいい韻とダサい韻
こんにちは!Nokeです!
韻が大好きなラッパーです。
今回はラップをする人に向けて書く「カッコいい韻とダサい韻」についてのお話です。
「ラップ上手くなりたいな」って人は是非ご一読ください!
カッコいい韻とは?
カッコいい韻の要素としては大きく3つあると思います。
①内容の一貫性
②内容の奇抜さ
③韻の長さ
①内容の一貫性
内容の一貫性とは、「韻と韻をつなぐ内容の筋が通ってるか」です。
例えばZORN feat. KREVA 「One Mic」のZORNさんのバース
ホワイトTシャツ着て タイトにバース蹴り
泥臭え努力の才能磨く
人生の半分ラップし確信
諦めねえ奴が最後に勝つ
ホワイトTシャツ(aioiau)、タイトにバース(aioiau)、才能磨く(aioiau)、最後に勝つ(aioiau)と韻が固いのはもちろんですが。
ホワイトTシャツ
→ ブランドで着飾らないスタイル
タイトにバース蹴り/才能磨く/最後に勝つ
→韻にこだわりスキルを磨く姿勢
「着飾らずひたすらラップスキルを磨く姿勢」
韻を見るだけでも歌詞の内容が筋が通ってスムーズに頭に入ってきますね。
②内容の奇抜さ
内容の奇抜さとは、「アーティスト独自の言い回し、その人だからこそ響く表現」だと考えます。
こちらはDJ RYOW 「博徒2020」のR-指定さんのバースより
欠けた人間が
賭けた人生
掛けた言葉遊びに長けた俺が
高座でベロ回す度
また一桁二桁増やす口座のゼロ
注目して欲しいのは「高座でベロ」「口座のゼロ」
ベロ と ゼロ なんて幾万回踏まれてきた韻ですが、落語が好きなR-指定ならではの表現な上に、今売れに売れてる背景が歌詞の信憑性を上げてます。
まさしく、彼が言うからこそカッコいい韻ですね。
③韻の長さ
当たり前の話ですが、文字数の長い韻で踏むのって難易度が高いです。故に長い韻で意味を通してラップするとめちゃくちゃカッコいいですよね。(短い韻でも使い方や置き所によってカッコいいので、一概に長いのが良いとは言えませんが)
ここでは、KICK THE CAN CREW「千%」のLITTLEさんのバースより
Dryじゃいられない都会のJungle
何度でもTryするTriangle
まず案ずるよりバズるBigな番狂わせ
「キックザカンクルー」Again
Bigな番狂わせ(iuaanuuae)
「キックザカンクルー」Again (iuaanuuae)
長ーーーい文字数で踏んでますね!
しかも、KICK THE CAN CREWは、約18年前の活動休止からの「千%」で活動再開という流れだったのです。その曲のラストバースにこの韻!まさにキックが戻ってきたことがBigな番狂わせ!!!
ダサい韻とは?
じゃあダサい韻ってどんなの?
上記①〜③の逆だと思ってます。
内容が一貫してない
内容がありきたりなもの
韻が短い
これらが悪いわけではないです。
ただ、これらを意識して歌詞を書くとラップの質は上がると思います。
ダサいラップ〜のび太で実例〜
じゃあここからは、ドラえもんののび太くんがラップをしてみたとして、ダサいラップとカッコいいラップを例として挙げていきます。
「助けてドラえもん」
スネ夫が自慢してきた凱旋門
僕も行きたいパリ
それかしずかちゃん達とパーティー
だから出してよどこでもドア
行きたくないのは土間
だから出してよ秘密道具
そしたら気分は超Good!
…書いてて寒気がしてきました。
①内容が途中でそれてます。
(パリ→急にパーティーの話、どこでもドア→何故か土間の話)
②内容がありきたりですね。いつものようにドラえもんに頼る様子じゃあカッコよくなりません。
③韻が短っ。もん と もん、パリとパーティー。
カッコよくはないかな。うん。
カッコいいラップ〜のび太で実例〜
「助けてドラえもん」
その台詞は今だけこらえよう
目の前にはスネ夫とジャイアン
一人でやるんだと胸を押さえた
タケコプタータイムマシン
あれを使う価値ナシ
どこでもドアじゃ
得られないもの掴む為この手を伸ばした
「さようならドラえもん」を思い出させますね。
①内容が「道具に頼らず自力で立ち向かう」ということにまとまってます。
②普段ののび太くんとは違う決意が見られて、オリジナリティを感じますね。
③基本的に5文字以上の韻でつながっていて気持ちいいですね。
まとめ
しょうもない実例もはさみましたが…
韻のカッコよさは上記の3ポイントでは語り尽くせないほど様々な条件が絡み合って生み出されます。
ICE BAHNのFORKさんの
「ダッセェ言葉ほどライムは美しい」
ZORNさんやR-指定さんの言う
「韻の飛距離」
という言葉達にもあるように言葉同士の温度差等も重要になってきます。
まず、基本として上記3ポイントを頭に入れて、作詞する上での引き出しとして、持っておくといいのかなと思います。
そんなことを考えながら作った僕の曲、是非聴いてみてください!
では、このへんで失礼します。
読んでいただきありがとうございました。
Nokeでした!