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「韻の飛距離」って?
こんにちは!
韻大好きラッパーのNokeです。
ラップが上手くなりたい!という方やラップについてもっと知りたい!という方向けに記事を書いております。
今回は、「韻の飛距離」について記事を書いていきます。
「韻の飛距離」というワードを聞いたことがある方も全く知らない方も、この記事を読んでいただくとラップを聴くのがますます面白くなると思います。
是非最後までお付き合いよろしくお願いします。
(1)「韻の飛距離」ってなに?
「韻の飛距離」とは、「"母音が同じである複数の単語"の意味がかけ離れている状態」のことを指します。
僕は、Creepy Nutsの「オールナイトニッポン0」の中でのR-指定さんとZORNさんのエピソードで初めて知りました。
エピソードトークとしても面白いので是非一度見てみてください。
(2) 「韻の飛距離」の効果
「韻の飛距離」を使うとどのような効果があるのか。それは、端的に言うと「意外性が生まれる」という効果です。
「その言葉とその言葉で踏むの!?」という面白さを含ませたり、意味が対になってるワード同士で踏むと「上手いっ!」と印象付けたりすることができます。
特にバースの終わりなどで活用すると、バースにオチをつけることができるので、パンチラインにもなり得ます。
また、意味のかけ離れたワードを使うことで、「差し色」のような役割を果たし、バースに少し華を添える効果もあります。
(3) 「韻の飛距離」の具体例
具体例①
ZORNさんの「Rep feat.MACCHO」のZORNさんのバースより
若手ベテラン みなもろジェラシー
葛飾区に来なおもてなしする
俺は滝川クリステル
でもとしやがマリファナ売り付ける
注目してほしいのは「滝川クリステル」と「マリファナ売り付ける」の部分。
9文字でガッチリ踏まれた韻ですが、「そのワードで踏むかあ!!」と唸らされるワードセンスですね。
清楚で綺麗なイメージの滝川クリステルとマリファナはくっつけちゃダメ。水と油よ?でもそこが面白い!
バースの流れとしての違和感は感じさせず、意外性を使ってオチを作る。「韻の飛距離」を上手く使ってる例ですね。
具体例②
またまたZORNさんの「Have A Good Time feat.AKLO」のZORNさんのバースより
表参道のオープンカフェよりも
嫁さんとの醤油ラーメン
長い韻で小節丸々踏んでる上に、
「お洒落で他人から羨ましがられそうなカフェ」より「大切な家族との何気ない幸せ」を選ぶ
というZORNのライフスタイルも表れた素敵なラインです!
韻同士の意味がかけ離れてて頭に残るフレーズですね。
(4)「韻の飛距離」はたまに使うくらいがいいかも?
「母音を揃えて、かつ意味はかけ離れてなくちゃいけないの??」
そういう訳ではありません。
近い意味の韻同士の方が自然な文章が作りやすいですし、「韻の飛距離」を使いすぎると使った言葉の親和性が下がり全体的にごちゃごちゃしたバースになります。
バースの終わり等、ここぞという時に使うくらいが丁度いいかもしれません。
(5)まとめ
今回は、「韻の飛距離」について書きましたが、それらが成り立つのもZORNさんの韻が長く固いから。
長くて母音が揃っている、かつ意味がかけ離れているから美しい。
改めて日本語ラップの奥深さを感じました。
↓↓↓他にもラップの知識や技能について記事を書いております。是非ご一読ください。↓↓↓
最後まで読んでいただきありがとうございました!
Nokeでした!