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何種類の民族の血が流れてる?
平たく言うと夫はアメリカ人だ。
禿げてるから髪はないけど金髪で青い目の白人。
よく日本の友人から聞かれるのは「何系のアメリカ人?」
それにはとりあえずドイツ系と答える。
ラストネームがドイツ系だからだ。
しかし実際には本人がわかっているだけで5種類の民族の血が入っている。
ドイツ、スイス、アイルランド、ポーランド、ノルウェイ、もしかするとロシアも入ってるかもしれないと言う。
夫の息子のエイデンは8種類以上の民族の血が入っている。
夫の5種類の血と夫の2番目の元妻、つまりエイデンの母はわかっているだけでフランス、ポルトガル、沖縄の3種類の民族の血が入っている。
以前の記事でも書いたがハワイの人は日本と沖縄を区別しているので、日本人からしたら沖縄は日本だという感覚は持っていなくて先祖はどちら?と聞くと沖縄と言う。
エイデンには全く沖縄の民族の血が入っているようには見えない。
エイデンにはわかっている範囲だと1/8だけアジア人の血が入っているが、アジア系は消されたかのようにどう見ても普通の白人にしか見えないのだ。
夫の1番目の元妻との間に出来たマディソンとザックの外見は逆にコーケイジャン(白人)よりアジアとポリネシアン系のほうが強く出ている。
1番目の元妻は日本、ポリネシアンの民族の血が入っているのでマディソンとザックは7種類の血が入っている。
アメリカでは祖父母、父母が生粋のイギリス系、フランス系、イタリア系、etc…という人も中にはいるだろうけれど、祖先がヨーロッパからアメリカに渡り200年以上経てば様々な民族の血が混ざった子孫がまたその子孫を作るので、夫のように5種類以上、エイデンのように8種類以上と、次の世代、また次の世代へとどんどん増えていく。
日本では単一民族の日本人と外国人の間に生まれた子どもをハーフと言うが、このようにな歴史背景があるアメリカでは、アメリカ人と外国人との間に生まれた子どもをハーフと言うのは違和感があるようだ。
日本にも外国人が増えたということだが、アメリカにいると日本は現代でも単一民族で日本人しか住んでない、とても独特な国に思える。
中学校から大学まで英語教育があっても日本に住んでいれば日本語しか話さないのが普通だから、日本国内で英語が話せなくても全く問題ない。
今後も日本は今までと同じように単一民族が住み、日本語のみを話す国として変わらずに進んでいくのだろうか。
日本人は肌の色も髪の色も同じだが、身長や体重もアメリカやインドに比べるとあまり差がない。
日本人だと同性の身長の差なんて,あってもmaxで20cmくらいだと思うし、体重も極端には違わないだろう。
アメリカやインドだとひとりひとりの身長や体重、骨格もとても違うから様々なサイズの衣類や下着が売られているけれど、日本ならせいぜいS,M,L,LLくらいだろう。
単一民族の血が流れているから体の大きさにもそれほどの差がないのかもしれない。
沖縄系アメリカ人の友人は神戸に留学したことがあるがほとんど日本語は忘れてしまったという。
その友人「なぜ日本にはスープは味噌汁しかないのか、韓国には様々な種類のスープがあるのに」
私「確かに味噌汁だけかもしれないけど、味噌汁に入れる具は様々だし、出汁もいろいろあるよ」
その会話中はそう思ったが、日本をよく知らない日本以外の国の人からすれば確かに味噌の味のスープとしか思わなくて当然だろう。
味噌汁ひとつとっても一つのものを極めるという単一民族の国民性がでているのかもしれない。
極上の味噌汁を作ろうとしたら、例えば極上の鰹出汁と具材に合う味噌が必要だし、季節も考慮して作られるのだから奥が深い。
鰹節ひとつとっても最高の極みのようなものを作り出す日本人だから、混じり合っていない1つの味の旨味を味わう舌の感覚が優れるのだろう。
毎日、味噌汁を作っても同じ味噌汁ではない味噌汁を無限に作れるのかもしれない。
でもそんな事を日本にいる時には考えたこともなかった。
アメリカ人は日本の旨味文化とは対照的で、何と何を組み合わせた時にどんな味のハーモニーになるかを研究するのが好きだ。
キャロットケーキ1つとっても加えるスパイスや具材の組み合わせを熱心に研究する。
いつも買うベーカリーのキャロットケーキは口の中でいくつものスパイスや具材がいっぺんに感じられる。
絶妙のハーモニー。
アメリカはあらゆる民族が集まっている国なので、スパイスもハーブもいろいろな使い方をする。
日本には出回っていない様々なミックスされたスパイス。
甘、辛、塩、渋、苦、酸の強弱だけでなく、その食べ物に合うハーブやスパイスの相性が計算されている。
これはたくさんの民族が集まって、その人々がその地で生活しているうちに自然に生まれたものなのだろう。
私は日本の味もアメリカの味も両方好きだし、日本人ぽさ、アメリカ人ぽさ、それぞれの好きな部分がある。
次回 日本に帰国したらほぼ日本人だけしかいない、日本語だけの国を懐かしさとともに珍しさも含んで滞在するのかもしれない。