生業

なりわい。
皆んな大好きCreepy Nutsの曲。

ググってみると以下のようです。

平たく言うと仕事・職業の事だ。
相当な不労収入が無い人以外、ほぼ100%の大人が働いてると思うし、
自分のような電車通勤してオフィスで働くサラリーマンも居れば、自営業の方も家で仕事している方、多種多様だがひとまず何かしらを生業にして毎日生きている。

ところで先日、フジロック2021が開催された。

自分は2013年頃から夏フェスによく行っていて、茨城のロッキン、北海道のライジングサン、川崎のベイキャンプ、山梨のラブシャ、大阪のラッシュボール等々。
大人になってからは夏の風物詩として毎年参戦している。
知人からは【夏フェスの人】として認知されている事も今や少なくなく、一部の友人からは今年のフジロックに参加していると思われていたみたいだ。

今年参加はしなかったが(実はフジロックはまだ行った事がない)YouTubeの配信を見て大感動だった。
アーティストそれぞれがいつも以上に気合の入った演奏をしていて、特にKing GnuとAwesome City Clubの演奏には痺れた。
最高に心が動かされたし、改めて音楽は素晴らしいなと実感した。

そんなフェス大好き人間が、最近フォローしている音楽アカウントの方が書いた記事と、Twitterで回ってきた以下2つの記事を読んで思った事を少し書いていこうと思う。

こちらは数年前からライブや音楽のレビューで(勝手に)お世話になっているむらたかもめさんが書かれた記事です。

もう一つ

初めてお見かけしたのですが、愛媛の音楽好きなご当地ライターの曽我美なつみさんが書かれたnoteの記事です。

お二人とも恐らく自分と同じ(いや、それ以上の)音楽好きで、音楽に纏わる記事を、音楽愛に溢れた記事を何個も書かれている。


その上で思った事。

コロナ禍でのイベント開催、難し過ぎる


『難しい』という言葉の背景には

正義や正解が複数存在する

という意味も込めて。

新型コロナウイルスの蔓延によってマスクは生活する上で手放せないシチュエーションが増え、音楽イベント以外でも花火大会なりなんなり色々なイベントが中止になっている。

夏の過ごし方を夏フェスしかなかった自分はどう過ごせば良いか分からず、去年や今年はおどおどしていたら夏がほとんど終わっていた。

絶対数で考えると恐らく世の中の大半は夏フェスに行った事が無い人たちだと思う。
その前提でこのコロナ禍で数万人が集まるイベントの開催是非が問われるのは至極真っ当な事で、否定的な意見も多く見受けられたのも予期していた事だった。
普段自粛していて人が大勢集まる所に極力行かない人が殆どだと思うし、その人たちからすると
『なんで他のフェスが中止してるのにフジロックは開催してんの?』
と思うのもそりゃそうだろうな、と思う。

そしてフジロックに限らず、今年春のビバラロックフェスやJAPAN JAMが開催された時の世間の反応を見ると、

ライブイベント業界への風当たり強いな…

と思わざるを得ない。

それもそのはず。人を一箇所に集めてエンターテイメントをお届けするライブイベント業界はコロナと本当に相性が悪い。
世間から見たら初期の大阪のライブハウスでのクラスター発生もあって印象も悪いだろうし、
フェスに行った事が無い人にとっては配信されたフジロックの客席を見て『え、密じゃん』と思う事も自然だと思う。

いくら感染対策したとしても数万人が移動したり一箇所に集まる事で、どうしてもノーリスクにはならない。
参加者やアーティスト、関係者それぞれが帰宅後に感染する可能性もあるし、それがフジロックと直接関係が無くともメディアからは批判の対象になる事は予想される。

そんなリスクを抱えた上で、フジロックが有観客で開催された。
その是非については色んな人が語っているが、自分も同じで正直分からない。分からないと言うか、それぞれの立場で正義があるし正解もあると思うからなんとも言えない。

医療従事者の方からしたらこの深刻な状況で感染リスクが広がり得る事は本当に辞めてくれと思うのは当然。1年半働き詰めの医療従事者の方には本当に頭が上がらないし、感謝の気持ちしかない。
自分がもし医療従事者の立場であればどうしてもそう思わざるを得ない。

一方でフジロック及びライブイベント業界の方からしたら、殆ど補償が無いに等しい中でこれ以上仕事が無くなったら生活が全く立ち行かなくなるし、仕事を辞めざるを得なくなるかもしれない。
それは全く本意では無いと思うし、何も自分は悪くないのに自分の仕事を諦めざるを得ないのは、もし自分がライブイベント関係者だったとしたら嫌だ。

この1年半、どれだけのイベントが中止になっただろうか。
2020年は軒並み中止、2021年もビバラ、JAM、フジロック等一部を除いてほぼ中止。そのフェスでの仕事を生業にしてる人にとっては、どれだけしんどい1年半なんだろう。
自分はサラリーマンで、コロナ禍でもたまたま営業が続けられている会社に居るので
その人たちの気持ちを完全に想像する事はできないけど、察する事は出来る。

きっと自分の思ってる以上に本当にしんどいだろうし、それで仕事を辞めざるを得なかった人もいるはず。

コロナで社会がここまで変わるなんて、思ってもみなかった。
これは自分だけじゃなくて皆んなそうだろうし、それでまさか感染症によって自分の仕事がなくなる、諦めざるを得なくなる人が出てくるなんて誰が予想していただろうか。

補償できないから仕事を変えてください、辞めてくれと言われて誰が納得出来るだろうか。

補償があれば、未来に向けて準備が出来ればイベント中止の判断も取れるかもしれない。医療の状況を考えると寧ろ中止の方がベターだ。
ただ補償がなければ、倒産に関わってくる会社や生活がかかっている人も何人も居るし、中止の判断がどうしても出来ない事もある。

正義が正解が生業や置かれている立場・状況によって全然変わってくるのがこのコロナ禍の1番しんどくて厄介な所だ。
イベントの開催是非に限らず、様々な事で意見が分断されるのを見ているのは辛い。

誰もコロナの感染を拡げたいわけじゃない。
でも自分の生活も守らないといけない。

コロナがなければ、今までのような夏なら、どれだけ良かっただろうか。

でもそれを言っててもしょうがない。

自分に出来るのはうがい手洗い除菌、その他感染対策を徹底する事。

それが大好きな音楽、音楽業界に出来るせめてもの事。

音楽に暗黒高校時代を救ってもらって、30年弱なんとか生きてこれた自分に出来る唯一の事。

長くなってしまったが、色んな生業の人の事、色んな立場の人を思いやってこれから生きていこうと思う。

自分の好きなものや場所を守れますように。

人としてカッコよく生きていこう

◆今日の1曲
SUPER BEAVER/人として

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