ちっちゃい悪夢と悪夢?
今日、悪い夢を二つ見た。
一つ目は、人差し指にできた切り傷がどんどん拡がっていく夢です。起きた時は午前七時。用事に間に合わせるには午前八時に起きれば良いので、アラームを再確認してもう一度眠りにつく。
そうして二つ目の夢を見ることになった。
夜の公園。二人の男が会話をしている。
A(白髪の多い男性)「◯◯さん(聞き取れなかったので以降Bとする)、商店街で魚屋をやっている人って誰か知っているかな?」
B(派手な服を着た男性)「いやぁ、久しぶりにこの街に来たものですからあんまりよく覚えてないなぁ……」
A「いやでも知らないってことは無いでしょう。」
B「あぁ!えぇと…魚田(うおでん)さんだったかな?確かあそこ、息子さんがみんなミュージシャンになるって言い出して全員家を飛び出しちゃったもんだから跡継ぎが居なくて大変らしいですねぇ」
A(魚田)「魚田(さかなだ)だよ……」
B「あれぇ?そうでしたっけ、すいません!」
魚田「跡継ぎが居ねぇのもお前のせいだろうがああああ!」
恐らく魚田と思しき人物がBに襲いかかる。凶器は刃物でも鈍器でも無く、マグロぐらいデカいサンマだった。
魚田とB「うおおおおおおおおおおお!!!!!!」
Bは持っていたマグロで魚田に応戦する。
魚田とB「うわああああああああああ!!!!!!」
Bのマグロが限界に近そうで、赤い涙を流している。
魚田とB「うりゃあああああああああ!!!!!!」
Bのマグロが真っ二つになり、そのままBは死んだ。
魚田「ウェヒヒ……フフフ……ハッハッハッハッ!!!」
「ハッハッハッハッ!!!!」
「ハッハッハッハッハッハッ!!!!!」
「ウッ……」
長い長い高笑いの後、魚田は白目を剥き全身をビクンと大きく跳ねさせた。そのまま倒れようとしたその瞬間。カラスの大群が魚田に向かって飛んでゆき、魚田の肉も臓物も髪も全て啄み飛び去って行った。
場面は切り替わり、病院の病室。
古畑任三郎「とまぁこれが、事件の全容な訳です……」
???「成程……だから事件現場には不自然な程に足跡が少なかったわけですね!」
話を全て聞いたからか、ガタガタと震え出す女性。恐らくこの部屋に入院しているのだろう。
古畑任三郎「えぇー……奥さん。くれぐれもカラスには気をつけて下さいねぇ。警察はカラスを逮捕することは出来ませんので。えぇ。」
古畑は病室を後にして事件現場の公園のベンチに腰掛ける。
古畑任三郎「いやぁー今回は難しい事件でした。なんと言っても事件の犯人は人間ではなくカラスだった訳ですからねぇ。えぇ。見ている皆さんは疑問に思いましたかね?「どうやってこの事件の真相を古畑は突き止めたのか」と。……さぁ、何故でしょう?フフフ……」
古畑「おや?伏せてください!後ろからカラスの大群が!」
カメラは下を向く、その数秒後。
「フフフ……冗談ですよ」
という声が聞こえ、カメラは古畑が居たベンチの方向に向き直す。すると古畑はそこには居なかった。そこに居たのはベンチの上で佇んでいる、たった一羽のカラスだけだった。
あまりにも気味が悪く、ここで目が覚めた。
午前九時だった。
用事には、遅刻した。
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