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福井の野鳥図鑑 #11 コガモ お尻がクリームな最小カモ

コガモ雄(奥)と雌(手前)
福井市2020年4月

カモ目カモ科
全長ー38センチ
餌ー草の種子や落ち穂、藻類など
野外生存記録ー9年
冬鳥
福井県で見られる時期ー主に秋から冬にかけて
見やすさー★★★★

コガモ雄
福井市2021年3月

日本のカモでは最小。雄は頭が茶色で目のまわりから首にかけて緑色で、尻の側面の三角形のクリーム色が特徴。そのほか背中や翼、脇腹は灰色っぽく、腹は白色。

コガモ雌
福井市2020年10月

雌は全身、茶色っぽい。雄も雌も黒いくちばしと緑色の翼鏡(翼の一部分)が特徴的。

コガモ雌 茶色の羽毛に映える緑色の翼鏡
新潟県2017年3月

福井県には早いもので9月ごろから渡来し、4月頃まで観察できる。渡来したばかりの頃は雄も雌のような姿をしており、次第に鮮やかな羽毛に生え変わる。

渡来したばかりの雄。雌のような姿(エクリプス)
頭が雄の特徴である赤茶色味を帯びてきている。
福井市2019年10月
換羽が進み段々と雄らしくなってきた個体。しかし脇腹に雌のような虎模様の羽がまだ残る。
鯖江市2019年12月

群れで暮らし、河川やため池、ダム湖などで普通に見られる。体が小さいからか他のカモが入らないような小さな水域でも見られる。「ピリッ!ピリッ」という高くて鋭い声でよく鳴く。県内で確認されるカモの中では、近年マガモに次いで2番目に数が多い。

群れで水草を採食する
福井市2020年10月
採食時は頭だけ水中に突っ込む
福井市2021年3月

亜種アメリカコガモは雄の胸側面に入る白線が特徴で、他のカモ類に混じって県内に稀に渡来する。

亜種アメリカコガモ雄
福井市2020年4月

〜推しポイント〜
どこでも見られるカモですが、翼鏡の鮮やかなエメラルドグリーンには、毎回、心を奪われます。

参考文献
福井県みどりのデータバンク動物目録
https://www.erc.pref.fukui.jp/gbank/bird/bird_1page55.html
カモ科鳥類生息調査報告書
https://fncc.pref.fukui.lg.jp/reference/report/gankamo


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