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そんな人生で大丈夫か?〜エルシャダイと私〜

・エルシャダイ・アセンション オブ ザ メタトロン HDリマスター Nintendo Switch版をクリアした。

・「エルシャダイと私」については数年前に一度記事にしている。この記事はそのリマスターと言ってもいいくらい同じことを書く。

・エルシャダイがインターネットで大流行していた2010~2011年、私はちょうど高校受験の年だった。以前の記事より濃厚な自分語りをするが、当時家内が少々複雑な状況で(今は落ち着いているし、家族仲はかなり良い)、そんな中進学校を受験することになり、心身ともに削るような日々が続いた。そんな私を支えてくれたのが2010年の秋にハマったエルシャダイと、シャダラー(エルシャダイのオタクのこと)のコミュニティだった。

・当時のエルシャダイの勢いは本当にすさまじく、インターネットのいつ・どこでもシャダラーと交流できた。私は特にニコニコ生放送とTwitterにお世話になった。エルシャダイの動画を垂れ流すニコ生には常に人がおり、コメントで交流し深夜の孤独を紛らわすことが出来た。また、Twitterで繋がったシャダラーは自分より年上の人が多かったので、萌え語りだけでなくプライベートの相談にもよく乗ってもらっていた。同人イベント(地方住みなのにプチオンリーがあったのだ!)で実際に会えた時の喜びは未だに覚えている。当時良くしてくれたシャダラーたち、ありがとう……。

当時のツイート。あまりにも当時のTwitterすぎる

・そして、もちろんエルシャダイというコンテンツ自体にも非常に元気と勇気を貰った。トレーラーが笑える、という意味での元気もそうだが……私が一番好きだったのはルシフェルのこのセリフだ。

人が持つ唯一絶対の力、それは自らの意志で進むべき道を選択することだ
お前は常に人にとって最良の未来を想い、自由に選択してゆけ

El Shaddai -エルシャダイ- E3 2010 ルシフェルver

・「自らの意志で進むべき道を選択すること」。受験期の自分には非常に刺さった。聞くたびにこれからの道の選択肢を増やすためにも頑張ろう!と気合いを入れることが出来ていた。深夜に見るトレーラーが私にとってのお守りだったのだ。めちゃくちゃな環境の中、なんとか第一志望に合格できた(まあその後環境は悪化し燃え尽き症候群も重なり、高校では見事に落ちこぼれるのですが……)

・そして、肝心のゲームについてだが……エルシャダイの発売日、2011年4月28日。私はエルシャダイを買うことが出来なかった。お小遣いをはたいてPS3から買うつもりだったが、母親に止められた(と当時のツイートにあった。なんでも書きすぎ)。その一年後原作小説が出たので物語については知ることが出来たが、ネットミームに乗っかるだけ乗っかっておいてお金を落とせなかった(外伝漫画の単行本や掲載雑誌は購入していたが)罪悪感もあり、徐々に界隈から離れていった。

・そしてそれから13年。switch版の発売!本当に嬉しかった。やっと私もエルシャダイができる!!

・一番いいの、ことドラマティックエディションを購入。ゲームの他に、ゲーム本編の続きのドラマCDとその台本がついている。この台本の装丁がめちゃ良くて開けた時からワクワクした。

小口染めすごすぎ!可愛いクマちゃんの下は指です
美しい

・自分の手でイーノックを動かせる喜び。プレイ動画は何度も見てしまっていたけど、やっぱり自分でやることに意味がある!ウオー!やるぞやるぞやるぞやるぞ!

・そもそもゲームが下手すぎた。ルシフェル、指パッチンで時を戻してくれて本当にありがとう。

・某ステージではマジでキレそうになったが後は本当に楽しかった。戦闘はスタイリッシュで気持ちがいいし、芸術的な風景や音楽も最高(この文章もサントラを聴きながら書いている)あとルシフェルとイーノックという最高のキャラクター。このキャラ造形、他には真似できない。面白すぎる。

・一方世間的な評価もその通りで、ボリュームは控えめだしやってることは原初的なアクションだし(それが良いのだけど)ストーリーも事前知識がなければかなり???という感じだろう。それでも、私にとってはこれが13年間ずっとやりたかったエルシャダイなのだ。

・2024年、私は気付けばイーノックと同じ歳になっていた。エルシャダイを青春の1ページとしてなんとかここまで生きてこられたこと、そして今このタイミングで自分でエルシャダイをプレイできたこと。心から嬉しいし、色々と大変な中switch版をリリースしてくれた方々には頭が上がらない。本当にありがとうございます。

・サワキエル(シャダラーはそう呼ぶ)、最近ストレッチ漫画で毎回バズっててなんか面白い。2024年になってスーツの二人が公式からお出しされるとは。当時の私に教えてあげたら大興奮してツイートしまくるだろう……多少は節度のある大人になれてよかった。

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