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アウトレイジに助けられた教習
待ってください、これは8日目な気がします。
昨日が本当の7日目だった気がします。
そんな緩い感じで書いていますので、よろしくお願いします。
続けることが大事なんだな~
今日は急に思い出した車の教習所の話をしようと思います。
私は大学を1年浪人したのですが、その最中に教習所に行っていました。
学校が嫌いでいわゆる宅浪ってやつだったので、本当に1日中家で勉強していたのですが、その頃にはTwitterなどあるわけですから、ストレートに進学した友人たちのキャンパスライフを見ては病んでいました。
家族も病んでいる私を見て思うところあるのでしょう、当たり前です。
両親がいる家にいるのが正直苦しくて、家族も私が家にいるのが苦しいんだろうなと感じていました。
そこでたしか5月頃に母親が、そういえば教習所行ってなかったから行けば?と言ってくれました。
私の実家は新潟で、基本的に車社会です。
車が無いとどこにも行けないです。
会社も買い物も遊びにも行けません。
ですから、みんな基本的には進学先が決まる高校3年の1月頃に教習所に行くのです。
人によっては専門学校とかだと夏休みには合格するので、その頃に行く人もいました。
でも、とにかく大学入試の後期日程まで受けていた私は3月終わりのギリギリまでそんな時間がありませんでした。
だから、本当にその時は本当の本当に資格も何もないただの彼女でした。
だからと言って今がその頃と違うただの彼女じゃないかと言ったら、難しいんですが…はは…
でも、とにかく5月の変な時期に車の教習所に通うことになりました。
先に書いた通り、車が無いとどこにも行けないので、家の周囲が住宅街か田んぼか町工場しかなく、家から出ていない私にとって外はまぶしかったです。
空気があったかくて、日差しが優しいのがしんどかった。
地球というか空気というか、恥ずかしく言えば世界が春になって新生活のフレッシュな明るさにあふれてる中で、私だけ憂鬱で、友達もみんな進学していて、家族にも顔向けできなくて、本当に嫌でした。
しかしまあ、教習所に通い始めたわけです、そんな状況で。
宅浪だから馬鹿みたいにスケジュールは空いてます。
学科とか技能とかすんごい勢いで予約しました。
その中であったエピソードを書きます。
前置きが長かったですね。
AT限定で順調に教習を進めていった私ですが、ある時に危険講習というのがありました。
これは簡単に言うと、教習所内のコースでわざと危険な速度で走ったり、急ブレーキを体験したりすることで、危険運転がどれだけ危ないものなのかを学ぶものです。
この時の教官が、第一印象めちゃくちゃ怖かった。
いかついはいかついのですが、いわゆる北野武監督のアウトレイジに出てくる感じのいかつさでした。
あの、ヤのつく自由業という感じです。
教習所内のコースを走っている最中も、めっちゃ低い声で指示をしてくるのです。
冷や汗をかきながら危険運転の体験をした後、車を停めて感想を聞かれました。
怖かったです、と伝えた後におもむろに話し出した教官。
何でも元警察官の現在はお寺の住職をしているそう。
そして、教習所では一度免許を失効した人がもう一回取得する際の講習をしているのだと。
免許を失効するということは、交通事故を起こしたということ。
人が亡くなってしまうような事故を起こした人に、もう一度人が亡くなってしまう可能性がある機械を運転させる許可証を出すという仕事をしているのだと。
それを低い声で車内で聞かされた私はもう震えてますし涙目です。
こういう危険な運転をしたら何が起こると思う?言ってみて。
じ、事故が起きます。
他には?
ひ、人が死にます。
他には?
じ、自分も死ぬかもしれないです…
他には?
た、建物を傷つけるとか壊すとか…
他には?
永遠に聞かれます。
思いつく限りの危険運転で起こることを言い尽くして、もう思いつきませんすみません。
そう言ったところで、教官はあなたが言ったことは全部あってると言いました。
それから、交通事故で人が亡くなった時の遺族のお話や、加害者になってしまった人の話をしてくれました。
そして、あんたは今からこういうことが起きるかもしれない物を運転するんだってことをわかってほしいんだ、と言いました。
自分は途中から、ものすごい話を聞かされていたので泣いてました。
恥です。
涙もろいにしても、恐怖といろいろ考えてしまって泣きました。
その後に、あなたは真面目そうだから、どうかこの気持ちを忘れないで運転してほしい、と言われ、最後に路上教習になりました。
もう私の体は震えて若干涙目が治ってない状態で、でも死ぬほど慎重に運転しました。
その中で教官が流石に泣いてしまった私になんとなく気を使ってか、平日だけど学校とか無いの?と雑談をしてきました。
あ、浪人中で…と言うと、姪っ子も浪人してんだ、がんばってな、と言われました。
好きなものとかあるの?若い俳優さんとか好きなの?と聞かれました。
しかしその頃の私、高校の時は死ぬほど映画やドラマ見てましたが、ちょうどその時期まじでいわゆるヤクザ映画ばっか見てました。
それで、他にも見ていたドラマにも出ていた影響で、椎名桔平がその当時アツかったんですね。
椎名桔平が好きなんすよね…はは…と言ったら、教官が渋いねえ!あれ良かったね、アウトレイジと言われて、オタクの私、アウトレイジの話をし始めるわけです。
教官もVシネとか好きだそうで、めちゃくちゃその話をしてたら教習が終わってました。
ちなみにその教官は私の卒検もたまたま担当してくれました。
椎名桔平が好きなお姉さんじゃん、と言われました。
そして、卒検の時に同乗したお兄さんが大型免許の限定解除の人だったので、蛍光ホワイトのジャージ着てて、見た目がめちゃくちゃアウトレイジに出てた加瀬亮に似てました。
やばい。時間がないので今日はここまでにしときますね。
とにかく、アウトレイジに助けられた話でした。
No is shE.
2015.1.25
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