新しいことをする文化
当社のポジモは間もなくフルモデルチェンジします。発売12年弱、いよいよ大規模な更新です。これまでの実績から、より需要に即した製品に進化します。
数多くある変更点のひとつが「(自己メッシュ)中継機能の強化」です。とくに、これまでよりポジモどうしを離して設置することができるようになるのですが、これは「IEEE802.11ah」の採用によって見込まれています。
IEEE802.11ahについては一週間ほど前に次のような報道がありました。
「無線通信」というのは何年やっても難しいもので、まだまだ現地でやってみないとわからないというところがあります。11ahには、利用者のみなさまからも期待の声があるのですけれども、どこまで応えられるのか、引用したような取り組みが多く実施されて「ほど良い範囲の期待」が醸成されるとありがたいなと思います。
ところで。
以前の当社の気風、文化といえば周囲の方々からは「新しいことをする」と見られていたのではないかと思います。広域のSDN技術(ソフトウェア開発)について。IP網での画像伝送について。単一トラフィックの回線トランキング伝送の実現。いまでいう、NaaS型IP-VPN技術の開発とサービスの事業化、Windowsの「DTaaS(Desktop as a Service)」化。Wi-Fi基地局のフルメッシュプロトコル実装。認証無線LAN。このほかにも「方式検討」で「ソフトウェア設計」までを担ったものが数多くあります。
「研究開発」的、といった意味合いを含んで「新しいことをする企業」であったと思います。
どうもここのところそうしたキャラクタが色薄くなってきたと感じています。
私自身、「組織」というものが本能的に持っている「変化を厭う」「失敗を嫌う」「無駄を怖れる」傾向に抗う姿勢、胆力が弱くなっているのかもしれません。
こうしたことに抗するには「リーダーシップ(指導力)」が必要ですが、ただ情緒的に訴えるだけではダメで「マネジメント(役割分担や評価基準、責任の定義)」も重要です。以前はリーダーシップに偏って多くのことを成して、それはそれで実績にはなりましたが、チームの納得はおざなりになっていたのかもしれません。
企業、とくに成長を期す企業には「新しいことをする」文化は必要不可欠でしょう。いまは逆に「マネジメント」の難しさ、煩雑さに委縮して手をこまぬいていないか、振り返って見つめ直さないといけませんね。