画龍点睛を欠いても…

まず、今朝までのできごとを記しておくと、米国ではトランプ氏が大統領に選出されました。議会も含めて現在の民主党から政権が移るため、世界中がその対応に追われそうだという報道でした。
もうひとつ、今朝当地では積雪していました。1cmの積雪、平年より6日早いそうです。昨日から「予告」はされていました。
どれだけ当地で生きていても冬支度というのはタイミングが難しいもので、いくつかのことは「初手、間に合わない」ということがあります。
とはいえ、「初手さえしのげば」あながち「誤り」とは言えず、ちゃんと間に合うことがほとんどでしょう。「例外」には「例外」にふさわしい対応・対策をする、という概念は大事だと思っています。

昨日は、この日記にもたびたび取り上げている「北海道のデータセンター立地を高度化する研究会」の「日欧イベント」がありその視聴をしていました。
現地参加は会員限定の設定でしたので遠隔の視聴でしたが4時間のなかなかたっぷりの講演会でした。こちらの会の会長とは長く面識をいただいているので、過去に入会すべきか率直に聞いてみたことがありましたが「あなたがたが入会するような会じゃないよ」と「畑違い」をご教示いただいた経緯があって未入会になっています。
個人的には「居るべき場所」だとは思っていますけれど、若いころならその直感で突っ走っていたと思いますが、実際には「将来、理想としては」”居るべき場所”であることがそのまま「現在」”居るべき場所”として「整っている」とは限らない、です。会長が仰った「お勧め」は後者を諭してくださったものでしょう。
前述の直感というのはむしろ「現在と未来のギャップを埋めてやろう」などという「若気の至り」によるものだったりして、私が若いならいざ知らず、老いたいまとなってはこれまでにそうした実績があれば説得力があったかもしれませんが、振り返れば、むしろ「やってみただけじゃないか?」と見られても仕方がない私でした。さるNPO法人の理事を下りて退会した2015年くらいまで、でしょうか、業界と業種の関係性の整理も十分じゃないままがむしゃらに働いて、貢献していればおのずと立ち位置が得られると考えていたのです。社会って、経済構造ってそのような純朴で単純なものではなく、エコシステムの中でのポジションというのは「そこ」を明瞭に把握して「そこ」を全力で目指してなお「そこ」にどれだけ近づけるか、というほどのものでした。いま、あらためて「全力で目指す」というところまで「戻ってきた」ところです。
閑話休題。
昨日のイベントで、当地をとりまく「投資」がどのようなものであるか、わかりやすく示してくれました。

  1. データセンター建設補助

  2. 国際回線増強(北回り海底ファイバー敷設)計画

  3. 国内通信網強靭化(地域IX構築)補助

これらはこの日記でもたびたび取り上げたトピックでご記憶の方もおられるでしょう。件の研究会は「政策1」に基づく研究会ですが、当地の特性上、関連2も3も扱っている状態、ということだそうです。なるほど。当地の地域通信事業者(回線業者)がここ数年「かなり存在感が増していた」のはそういう事情だったのか、とあらためて腑に落ちた感があります。「3つの開発投資政策の重なった稀有な場所、好機」という話はまた別に機会を設けたいと思います。
ともかく、ここに私どものような業種が、その明確な意図・意義を自覚して、存在していないということ、つまり「居るべき場所に居るべき者が居ない」状態は、んー、率直に「憂慮」してしまいます。
その憂慮は、図らずもイベントの最後に会長が総括で触れてくださってました。
会長は憂慮しつつも流れに掉ささず、まずは可能な限りの投資を成立させることに重きを置かれていることと思います。
睛(まなこ)が描かれずとも龍があるのとないのとでは大違い、とは言えるのですが、その違いは、とくに地元経済の、地元のひとのしあわせにつながるのか。
「いや、地元のしあわせにつなげるのが地元経済人の使命でしょ」と、平成三十年間中央から放り出されて何ができたのか、そういうものだったのかを思うと、遠い目になってしまいます。

ほかにも書いておきたいことはありましたが、思いのほか文字数があったので今日はここまで(笑)。

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