見ないことにしている?

冒頭、どうしても書き留めておきたい報道を記しておきます。
今週初めのことですが、まずは為替相場。

次に、物流とコンピューティングと電力のイノベーションに関わる話し。

もうひとつ、AI開発の話題。

それぞれそのうち取り上げたいと思います。

さて。
先日さる研究会に出席した折、発表者に対して会場から「開発動機が需要(ニーズ)に基づいている点が良い」といったコメントがありました。
いわゆる「プロダクトアウト/マーケットイン」という話し、ということになるでしょうか。技術に根拠をもつ組織・事業というのはとかくプロダクトアウトで話をしがち、ということを指しているのだと思います。
四半世紀余、経営者をしていて、しかもさんざん「プロダクトアウト」な姿勢で「新時代を牽引」したつもりでいた来し方を恥ずかしながら振り返ると、事業として考えなければならないこと、という切り口で言えば、この「プロダクトアウト/マーケットイン」という語彙は、なにかちょっと物足りなく、また微妙にズレている気がするので、今日はのちのちの考察のためにそこを書き留めておこうと思います。

ここはあえて ”私たち” と書かせていただきますが、私たちが思う「ニーズ」と ”ビジネスを評価している誰か” がそのために用いている「ニーズ」にはギャップがあると気づきます。気をつけましょう。後者の「ニーズ」は「収益化するモデルが付帯していること」が要件です。
「なにを当たり前のことを言っているのか?」
”その筋の方" はそう感じるのではないかと思います。さて、”私たち” はそれで良いのかな。

日ごろお気づきかと思いますが、世の中には事業化できない・できていないニーズが山積しています。収益モデルが設定できないからです。
事業を志すものには、この、まだ拾われていないニーズをモデル化する責務がある、と個人的には思っています。そう思いたい。

これは、実は私たち(さきほどの”私たち”とは違って、当業界の私たちですが)にとっては身近な話しです。
「オープンソース」です。
収益モデル化されていないニーズに、収益化モデルを考えないまま、供給しがちに見えます。
ここではこれ以上言及しませんが、業界・当事者はもう少し同業の持続可能性に責任ある姿勢で臨んでも良いのではないかとは思います。

「ニーズ(社会的要請)」を「収益モデル」の話しにすり替えてその要請から目を背ける姿勢も、持続可能なモデルの検討を棚上げにして自らの供給力にのみ満足する姿勢も、いずれもまだまだ、しかも早急にすべきことがある、そういう認識は必要じゃないかという気がします。

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