くだらない失敗談

以前書いた、幼少期の「右肩骨折」武勇伝の方がまだかっこよくてマシなお話。
あれは、2005年ころだったと思うのですが、あるスタートアップベンチャーの社外取締役をやっていたとき、かけもちの取締役会が毎月少々離れた場所で行われていたこともあって(いまのように遠隔会議は一般的じゃなかった)移動時間に本を読んでいて、ちょうどそのころ「ローマ人の物語」(塩野七生著)を読みふけっていました。
同時期に「ユリウス・カエサル」(文庫<8>以降 ISBN-13 : 978-4101181585 ~)あたりを読んでいて、気の持ち方がイケイケになってしまい、社外取締役の分を超えて差し出がましいことをして結局仲たがいして退任したということがありました。

あとになってたいへん申し訳ないことをしたと猛省したのですが、そのまるで「嵐を呼ぶ男」を見た青年・中年がみな映画館から肩をいからせて出てきた、みたいな、昭和を笑えない浅はかさは、いくらでも穴を掘って入りたい恥ずかしさです。

どんなに優れた書物でも、読んでから一度はじっくりと自分のうちで熟成させて自分のものにしなきゃダメだなと、それ以後、臆病なほど気をつけているのでした。

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