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寿司がわたしを待っている

臨月に入ってから1週間ほど経ち、正産期に突入した。正確にはもう正産期も1週間ほど過ぎようとしている。備忘録的にも今の状況を記録しておこうと思う。

お腹の中でも育っている我が子は、毎日元気に暴れており、わたしの内臓を圧迫している。特に膀胱へのプレッシャーがすごい、人生一の頻尿期間だ。

便秘は薬で解決、出産は気合い

もうすぐ妊婦期間が終わり、正式に母親としての立場になる予定だが、全く実感が湧かないし、何より出産に対する恐怖が日々押し寄せてくる。
そもそも人間、便秘だなんだと騒ぎ、薬を処方されるような生き物なのに、出産となると急に3kgくらいの物体を、というか人間を、当たり前のように出すのはおかしな仕組みではないか?
(夫にこの意見を熱弁したら、面白かったらしく、やけに笑っていた。)

わたしは、未だにお腹の中に人間がいる状況が理解できていない。9ヶ月も経ったのに、受け入れられない自分がいるのだ。
生まれたらやっと実感が湧くのか、それとも生まれてもしばらくは受け入れられないのか…。

想像もつかないが、自分と夫のDNAを半分ずつ受け継いだ小人が生まれてくると思うと、それは愛おしいのだろうなと思う。あと冷静に面白いな。どんな顔だろうか。

人生で初めてのトラブルを3つクリア

他人に公開するような話でもない気がするが、わたしは妊娠で3つのトラブルを経験した。

元々、アトピー持ちという点を除けばかなり健康な体質で、大きな病気もしたことがなかったのだが、今回なんと、3つもレベルアップしたのだ。膀胱炎、痔、そしてこれが辛かったのだが、悪夢の帯状疱疹。

全て妊娠の影響で引き起こされたトラブルで、前の2つは胎児の存在により内臓が圧迫されることで、妊婦によくある症状らしいのだが、そんなトラブルはどうでもいい。帯状疱疹は想像を超える辛さ。

簡単に言うと、身体の片側の神経がやられることで、皮膚に火傷のような症状が現れる病気。免疫力の弱ったお年寄りや、ストレスや過労と免疫力の低下が重なるとなる病気だ。そして予防接種は50歳を超えないと打てない。【若者=免疫力があって元気】という前提のシステム!!

とにかくまだ帯状疱疹を経験したことがない人に言いたい。皮膚科でニキビかな〜と言われても違和感を感じたら帯状疱疹を疑うべきだということ。
わたしは一旦、毛嚢炎と診断され、治療が遅れたので範囲が広がり、かつ痛い期間が長かった。とにかく肌が焼けるような痛み。もう二度となるものか…。

もはや妊娠関係ないなと思いつつ、帯状疱疹だけは許さない。絶対許さないからな。

なぜか無となり消えていく産休期間

産休に入る前、人生最大の休みをいかに有意義に過ごすか、あれほど考えていたのに、なんということだろう、もう1ヶ月以上過ぎている。
あれもやりたい、これもやりたい、と思っていた様々なプラン、何も達成していない。強いて言うなら料理のスピードが早くなったくらいだ。

朝も早めに起きているのに、何も出来ないのはなぜだろう。ボケーっとしていると夕方になっているのだ。こうして人間は時間を有意義に使える人間と、時間を無駄にする人間に分かれるのか〜と思いながら、今日も夕方になっている。本当になぜだ?

いつ生まれてもおかしくない状況、と医師に言われているので、遠出もできず、家にいるしかないのだが、そうなると捗るのはネットショッピングくらいなものだ。というわけで、この産休期間でクレジットカードの請求だけは右肩上がり。

いや、まだ間に合う。ここから追い上げていこうと思う。

寿司が食べたい

冷静にここまでを読み返すと、これから生まれてくる我が子、これから始まる新しい新鮮な生活に対して1mmもワクワクしていないように見えるが、ちゃっかりマタニティフォトとか撮って浮かれているし、夫と愛犬のことがより愛おしくなっているし、ベビーグッズも完璧に揃えているのでそこは問題ない。生活は楽しいのだ。

今はとにかく、出産という大き過ぎる試練に怯えているので、日々平静を保つべく、出産のシステムに文句を言いながら生活している。

出産は気合いで乗り切る。そして、乗り切ったら絶対に食べたいものがある。

寿司だ。今の私のモチベーションの3割くらいは寿司だ。(※ちなみにそのほかの内訳としては、5割が我が子との対面、2割はお腹の大きくない身軽な生活)

出産を乗り越えたら、何が何でも、美味しい寿司を食べるのだ。待っててくれ、寿司。もうすぐ食べに行くからね!!!!

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