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ただ無事で健康に〜追加要望事項〜

「ただ健康で生まれてきてくれれば、それだけでいいよ。」
「とにかく無事に生まれてくるといいね。身体気をつけてね。」

妊娠を報告してから2番目によく言われる言葉だ。
(ちなみに、1番目は“おめでとう”です。素敵な言葉を贈ってくださったみなさま、ありがとうございます!)

せっかくなので、初めての出産を経験する前に感じたことを色々と書き留めてみようと思う。

結婚も出産も、結局は相手次第

結婚は30歳超えてからで、子どもは産める年齢ギリギリでいいかな、という考えのもと生きてきたハズの私に、結婚に続いて、まさかの人生急展開が続いている。
我が家には、この春に子供が生まれる予定だ。私が産むのだ。

もちろん結婚した段階で、今後のことを色々考えると子どもは早く産みたいと思っていたし、無計画なわけでは全くない。
ただ、私が学生の頃に想像していた人生とあまりにもかけ離れているから、人の考えはここまで大きく変わるのかと驚く。

働く体力と気力がある限り沢山働いて、好きな服を着て、好きなものを食べて、可能な限り色々な国に旅行に行こうと思っていた。
それがコロナで出来なくなった時、自分の周りの環境をいかに心地よくすることが大切かに気がついた。夫と出会って、コロナ禍で急に結婚したくなって、子どもも産みたいと思うようになった。

そして、妊娠して気がつくことが沢山あった。毎日が発見だらけだ。

母親と子どもは一心同体…ではない

お腹の中にいるのに安否が全くわからないどころか、痛むこともあったり、急に胎動を感じられなくなったり。

かと思ったら、私が椅子に座っている姿勢が居心地悪いのか、仕事中胎動が激しすぎて、臓器が圧迫される感じがして気分が悪くなったり。

一心同体かと思いきや、「悪阻は、赤ちゃんを異物として捉えるから起きているんだよ」と言われた時は意味が分からなかった。異物と捉えるなよ!いつから人類このシステムで子孫残してるんだよ!

悪阻で気分が悪くなったり、食べないと吐きそうなのに何も食べたくない期間は『いやいや、人類もうちょっと進化しなよ…。というかこんなに長い期間おなかにいるんだからそろそろ慣れなよ…。』と思うばかり。

親と子どもは、血がつながっていても他人である、というのは、母親のお腹の中にいるときから分かっていることなんだな、と思う日々。

貪欲な子育て

今生まれてくるまでに思うことは1つだけ。

無事に、健康に生まれてきてくれれば、それだけでいい!

きっと今生きている人殆どが、そう願われてこの世に誕生したのに、いざ成長すると様々なことを求められるようになる。もちろんそれは親からの愛情あっての追加要望事項なのだが、今こんなに無事だけを祈られているのに、成長したら色々欲深く求められちゃうの大変だな、とも思う。

きっと私も、この子が大きくなったら、なるべく不自由しないように自分の力で生きていけるように、様々な追加要望事項をつい口走ってしまうんだろう。

そうならないように、腕に【無事に生まれただけで感謝せよ】とでも彫りたいところだが、私は今のところ温泉に入りたいのでタトゥーは控えようと思う。

この苦しみは男の人には理解できなくて当たり前

悪阻で苦しんでいたり、子どもの無事が自分の生活にかかっているんじゃないかという不安、そして「想像を絶する痛みを伴うと言われているのに、私に出産できるのか?」という恐怖…。

これらの経験や気持ちは、男の人には想像ができても、理解できないと思う。これは、男の人側の問題とかではなく、シンプルに生き物として経験不可能なので。だからこそコミュニケーションがより一層重要になってくる。

私の夫は「とにかく君は休んでて!」というスタンスなのでなんでもやってくれる。本当にありがたいし、”全然元気だけどやってくれるなら元気じゃないことにしておこう”という悪い考えを持ったり持たなかったり。(※基本正確な体調をお伝えしております。)

私の気持ちを色々と想像して、私以上にお腹の子を心配してくれたり、ちょっとの変化でもすぐに「病院に連絡する?」と聞いてくれる。ちなみに、私は産院の先生がちょっと厳しめなので、あまり連絡したくない。一度連絡を怠ったら怒られた。

夫にはなるべく、今どんな体調か、これが何を意味するのか、この時期の妊婦にはこういうことが起きる可能性がある旨など、なるべく詳細に伝えるようにしている。そうしないと、男の人は自分が経験できないことを1から調べて、答えにたどり着くことなんてできるわけがない。妊婦本人ですら未知の領域なのだから!聞いたことない言葉だらけだし、見たことないベビーグッズだらけで、何を用意するかも全く分からないのだ。

辛いんだから察してよ!という気持ちは一度も生まれなかったし、なんなら、こんなに貴重な経験ができない男の人、少しもったいないな…とすら思ったりもしているが、おなかの中に1人いるという状況、かなり面白い。最近は蹴る力も強く、動きもダイナミックになってきて、たまに吐きそうになることすらある。先生も驚いているほどだったから、動きすぎなタイプの胎児なんだろう。もう少し落ち着いてほしい。

愛犬Jo

というわけで、子どもの無事を祈って、残り約3か月半ほど、2人と1匹だけの時間を楽しみつつ、産休という人生で最も予定のないであろう時期を思う存分謳歌し、エネルギーチャージに努めてまいります。

ちなみに、今年は100の目標を立てよう!と思って無計画に書き始めたところ、かなり頭をひねって絞り出して現在60項目ほど。年が明けて半月ほど経過しているのに、まだ今年の目標が立ちません。

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