フリーライターの秩父旅行 祭の湯とイチローズモルトの試飲
2020年に開業してフリーライターとして正式に活動を開始したが、当初にメリットと思っていたことがひとつある。それは、締め切りを守っていれば、平日だろうが好きなタイミングで旅行に行けるということだ。
しかし、感染症の影響でこのメリットは開業してすぐに消えてしまった。2023年、ようやく落ち着きを取り戻し、フリーランスとして活動を開始したにもかかわらず、このメリットを活かしていないことに気づいた。
今回は都内在住でも日帰りで行ける、秩父への一人旅をアバウトに計画した。やりたいことは西武秩父駅に隣接している祭の湯で癒されること、昼食・夕食などのタイミングで秩父ならではのわらじかつ丼やイチローズモルトを試飲することである。
そして、旅行のタイミングは4月12日水曜日、平日で人の少ない日を選択した。理由は後ほど解説するが、先に結論をいってしまうと、このタイミングは大当たりだった。フリーランスで活動をしている方や有休を消化するタイミングなどで参考にしてほしいと思う。
西武秩父駅着、わらじかつ丼を食す
池袋から西武池袋線と西武秩父線に乗り、2時間ほどで西武秩父駅に到着した。ある程度長い時間をかけて都内から離れたこともあり、都内で温泉施設に出かけるのと比較すれば圧倒的に人が少ない。
時間はすでに13時近くになっていたため、まずは腹ごしらえをするために祭の湯に併設されているフードコートで食事をすることにした。メニューにはそばやうどんがあったが、目を引くのは圧倒的にボリュームの大きいかつ丼である。
これが実物だ。丼からはみ出し、ほとんどご飯が隠れてしまうほど大きなカツが2枚乗っている。まさにわらじのようなかつ丼である。このカツはソースを必要とせず、丼を卵でとじることもない。
すでにカツにタレがしみ込んでいるからだ。シンプルがゆえに誤魔化しのきかないかつ丼である。お値段はカツ2枚のかつ丼で1,000円程度、女性や子供向けにカツを1枚にすることができるし、反対に増やすこともできる。おつまみにするためにカツを単品で注文も可能であり、カツカレーにもできるので柔軟な注文方法が可能なようだ。
タレのしみ込んだボリュームのあるカツを食す。まず、カツをある程度食べないと丼にたどり着けない。カツを食すことで下にあるご飯が見えてくる。シンプルにカツの味わいを楽しめる食事だった。
筆者は20代ではあるが、かつやの限定メニューで胃もたれを起こすなどしており、元々油ものをそこまで食べないこともあり、加齢による油の許容量の減少を感じている。しかし、食べきってみるともう1枚あっても食べられると感じられるほどのボリュームであった。
あくまで比較すれば小食な成人男性の意見であるため、女性の方やお子さん、ご年配の方で心配な方はカツを1枚減らすことをおすすめする。カツの海に飛び込み、満足をしたところで祭の湯に入る前に歩いて10分ほどの距離にある羊山公園に行くことにした。
シーズンを外した羊山公園
駅から10分ほど歩いた場所にあるのが羊山公園であり、一面に芝桜が植えられており、満開となる4月下旬からゴールデンウィークのシーズンになると入場料も発生するそうだ。
4月12日はシーズンではないため、入場料が発生せず、人の数も少ない。しかし、シーズンを外していても羊山公園の景色は素晴らしいものであった。
満開ではないとしても、これでも入場料は取れるよな・・・。シーズンの入場料も300円程度のはずなので、この景色が見られるなら普通に払うだろう。しかし、4月の上旬から中旬の平日に行けば、タイミングが良く無料で開放されているのだ。
あくまで目的のついでに立ち寄る場所としては満足だった。園内を一通り散策してから目的地である祭の湯に戻ることにした。
本命の祭の湯に到着
羊山公園から戻る最中、ここまでの写真からも察せられる通り、天候があまり良くなかったこともあり少しだけ雨が降った。ただし、そこまで濡れることにはならなかったので問題はなかった。
本命の祭の湯に到着し、クーポンサイトなどの割引等を利用して、岩盤浴付きのセットを1800円から1700円まで割り引いて入場した。設備はいたってシンプル。室内にはジャグジー付きの浴槽、サウナ用の水風呂、シルク湯と呼ばれる白く濁った浴槽ともう一つ浴槽がある内装だ。
露天エリアには、岩の段差があり2つに分かれたメインとなる温泉、1人入れる2つのつぼ湯、寝湯のスペースだ。3つほど休める椅子が転々と置かれている。
客層は年配の方ばかりであり、人も少なく子供もいないため、静かな空間でゆったりとした時間を過ごすことができた。最初に入ったとき室内のほうが人が多く、露天には1人しかいなかったので、露天から順に回り、最後にサウナに入ることで一通りの施設を満喫した。
温泉から上がった後は、大きな温泉であれば目にするリクライニング付きの椅子にテレビが備えられた休憩所に向かった。この休憩の時間を最高にするために、私はあるものを用意してきた。
ホットアイマスクだ。フリーライターは常に目を酷使しているため、最近では就寝前に使ってから寝るようにしているのだが、QOL(生活の質)が上がったように感じている。
私が使っているのはUSB給電であるため、モバイルバッテリーを常備しておけば屋外でも簡単に使用できる。温泉の休憩所にホットアイマスクを持ち込めば休憩の質も上がること間違いなしである。
リクライニングを倒して、毒にも薬にもならないような無心で聞ける番組をBGMにホットアイマスクを付けて休む。まさに至高の時間である。気づけば17時30分くらいであった。目も含めて全身の疲れが取れている。
フリーランスだけでなく、目を酷使する職業の方はホットアイマスクは買ったほうが良いと思う。ここ最近の買い物だと一番満足している。
その後は、岩盤浴で汗を流すのを2セットくらい繰り返すと19時くらいになっていたので、そろそろ祭の湯を出ることにした。
現地のお店でイチローズモルトの試飲
さて、ここでトラブルが発生した。祭の湯でのんびりし過ぎたせいで、フードコートがすでに閉まっていたのであった。
本来の予定では、フードコートでそばやうどんなどさっぱりしたものを食べて、酒屋の試飲コーナーでイチローズモルトのロックを一杯飲み、お土産なども選べれば良いと思っていたのだが、計画が崩れてしまった。
とはいえ現地の飲食店は開いているので、お土産を諦めれば問題ないという結論に至った。
少しだけ駅周辺を歩き始めて見つけたお店が「田舎屋」というお店であった。そばを提供しており、秩父蒸留所との提携によりイチローズモルトが飲めるお店であり、キノコ農場と提携していることからキノコを使った料理も提供してくれるらしい。
そもそもイチローズモルトとは何ぞやと思っている方に簡単に説明すると、秩父で造られている地元のウイスキーである。
こちらのウイスキー、実は世界中でもかなり有名で評価の高いウイスキーらしい。ジャパニーズウイスキーブームで日本のウイスキーはサントリーのような大きいところが販売している銘柄でも品薄で高騰しているが、イチローズモルトは地元の秩父で小さな工場で造られているお酒だ。
サントリーのような大企業でもない職人の手で造られるような少量生産のウイスキーを世界中の人々が欲するのだから、供給不足になるのは火を見るよりも明らかというわけだ。
お値段も非常に高く、そもそも供給が不足していて一般的な酒屋で購入できないことも多いらしい。地元の秩父では特定の飲食店や酒屋でイチローズモルトを提供していることから、秩父の名産であるウイスキーを確実に飲めるということである。
このような背景で有名な秩父のウイスキー、イチローズモルトを秩父の手打ちそばと舞茸の天ぷらとともにいただくことにした。食中酒とするため、100円を追加して1杯1,000円のハイボールにしてもらった。
元々飲みやすいハイボールという飲み方でもイチローズモルトのようなウイスキーになるとジュースみたいにゴクゴクいけた。りんごのような甘さに、炭酸で割っても辛口で刺激を感じる。飽きの来ない贅沢なハイボールだった。
そして、舞茸の天ぷらは専用のカレー粉を付けて頂くことにしたが、本当にキノコを食べているのか疑うような料理だった。カレー粉を付けることで、舞茸がサクサク食べられるスナック菓子に変化していたからだった。
カレー味のキノコの天ぷらに手打ちのそばをいただき、イチローズモルトのハイボールを食中酒にして飲む。これほど贅沢な時間はないだろう。
フードコートが開いていたら、ここには訪れなかったかもしれないので、結果的に良かった。
まとめ
日帰りであるため、夕食を食べた後、20時に秩父を発った。秩父に来たのは初めてだったが良いリフレッシュとなった。
地元の名物で食べたいものは全部食べられたが、羊山公園のシーズンを外して平日に行けば人も少なく、祭の湯でのんびり過ごせるのでまた行くかもしれない。
平日に時間を作って静かな場所でのんびりしたいのであれば、秩父はおすすめのスポットだと思った。
また次回の旅行先はすでに決めてあり、今度はスケジュールが厳しいので1泊する予定である。
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