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関西と東京の笑い 3 「大体やね~」期待される関西人像
人口の偏り同様, 放送局 出版、メディア産業ネット関連事業も集中している。つまり情報発信は東京中心 首都圏以外は皆「地方」である。では私の住んでいる京阪神・関西地方はどの様に扱われて どんなイメージが発信されているのか。
それは、総理府統計局、国家公安委員会、ゆりこ、フジテレビ、少年ジャンプの集英社に問い合わせをして公式見解を貰わなくても テレビを付けたりネットに繋げば直ぐに分かる。
期待される関西人像
それは、ピエロ
王様を楽しませる為に間抜けな事して笑ってもらうサービスをするピエロ
まぁ、そんなところである。「大阪に来ました」「大阪味巡り」「京都路地歩き」「神戸ええとこ特集」「関西の人気店」… …タイトルは何でもよいが出てくるのは、ほとんど吉本お笑い若手タレントばかりである、たこ焼や イカ焼きを立ち食いしてるか串カツ二度漬け禁止
京阪神をカバーできるだけの芸能プロダクションは吉本興業だけ
東京みたいに色々な他が無いのである 宝塚は卒業するまで勝手なことはできない学校だし お嬢様が売りでおもしろピエロ路線じゃないし。
テレビ慣れした話芸として漫才師以外に落語家もいるのだが、
春団治や小文枝みたいな端正な芸風の人ではなく ずっと さんま 鶴瓶
米朝門下の理論派桂枝雀も一時よく出てたが、そんなメディアから期待される関西人的面白つるピカ芸人像と彼の理論的話芸追求との乖離・ギャップが遂に1999年に悲劇的な結末になったと思っている
(門下の雀三郎の会でゲストで出てきたが、雀三郎との対談で 観客の前で異様な事を喋りだして これは何かよくない感じがした事があった)
吉本以外で「如何にも関西人のイメージ」にぴったりで重用されたのが
竹村健一「だいたいやねぇー」
ノンストップで狂ったように喋るピエロ
乱暴で下品な事を連発するピエロ
変顔けったいな服装のピエロ
過激にエロ過ぎピエロ
取り敢えずピエロ
つまり「えげつない」キャラクターを関西に期待するという需要があって
吉本興業という供給がそれを支えている構造がずっと固定している。
歴史的には、風俗で「関西なんたら 大阪なんたら」とキャッチがあると、それは大体、客にえげつないとか過激を期待させている出し物である
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まとめると、関西・京阪神特有の
自虐的おもしろサービス精神(アホなのは演者・主体で、客体の観客視聴者はそれを見て安心して優越感を感じて下さい 払ったお金は損させません)があり、
それをバックグラウンドで保証しているのが(プロフェッショナルなアホが出来るのは、本当は賢い人)といった暗黙の了解が関西の社会にある。
そんなピエロの表面部分だけクローズアップしているのが、
刹那的なアイキャッチこそ視聴率 (お金)の源泉という東京中心のテレビ等のメディアや SNS とかの IT情報産業。
このようなコンテキストで読めば、昨今のダウンタウン松本のスキャンダルも「やっぱり」いつもの関西ピエロ説だった と納得できる。
私は熟練の「話芸」が好きなので江戸上方を問わず好きなのは
圓生 小さん…. 春団治 小文枝…. やすきよ Wヤング… トニー谷 てんやわんや…
みたいな人達に本物を感じるのだが
(だいたいやね~ どれも古いんやけどね~
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