マシンスペックについての小噺（モンハン絡みのお話）
この期に及んでまだこんな記事を出すか…、と呆れました。素人がまだ期待して勝手に言ってるならいいですが、少なからずこの手の内容で金をとっているサイトが今更これですよ。
ここでちょっとマシンスペックに関する私の体験談をお話しします。以前の記事に書いていますが改めて、私は数年前かなり多くのゲーム会社のサポートの取りまとめを行う仕事に就いていました。それなりに名のある、中には世界的なめっちゃデカい企業も相手にいました。当然企業の方とも何度もお話したことがあります。そんな仕事の中であったとある１社のゲームに関する話です。
ゲーム名は当然明かせませんが、かなり人気のあるゲームです。名前を聞けばゲーム好きなら誰でもわかるレベルの作品です。もう７～８年前の作品になるでしょうか、当時まだ現役ハードがPS4の時代です。合わせてまだギリギリPS3で作品が出ている時代でした。その作品も両ハードで展開されてた作品です。ここまで言っちゃうと何かわかっちゃう人もいるでしょうがまぁ伏せますｗ
もちろんどちらのハードでも動くように作られてはいます。ですがやはりスペックの低いハードでは問題が発生します。それがわかったのもサポートでのお客さんからの問い合わせでした。「PS3でプレイ最中にゲームがフリーズします」とのこと。最初の１件では個別の問題だろうと思っていましたが、立て続けに数件同じ内容の問い合わせが。話を聞いているとどうも特定の型番においてフリーズが発生しているようでした。この問題に置いて適切な改善策はなく、ぶっちゃければお客さんに泣いてもらうほかありませんでした。
その後メーカーの人ともこの件で話しましたが、結論として起きてしまうものはしょうがないでした。買った人にはかわいそうな気もしますが、結局のところそんなもんだよなってのが私の感想でもあります。売っている以上メーカーの責任はあると思いますが、さすがにそのピンポイントな問題にまでは対処することができません、というか技術的に難しいとのことでした。結局のところ「その時期のメイン機種から劣化した機種での同時リリースにおいては問題は付いて回る」ということです。昔からPCゲープレイしてるとこの理屈はとても納得がいくんです。それを知らない人が多いから今回のような声が多いのかもしれません。
■
さてこの話を踏まえて今回の本題に戻ります。はっきりいって今更PS4だのSwitchでワイルズを本気で出せると思っていますか？ってなことです。仮に発売したとしても、この二つのハードだけクロスプレイから除外するレベルになると思いますよ。PS5が発売されて既に丸４年になろうとしています。PS4にはもうご退場いただいて十分な年月です。５年目に入って熟成期に入ってきた感じもします。そのハードをメインに開発されているワイルズです、2013年に発売されたもう10年以上前のハードに合わせてやってられるかって話です。パソコンであれば多少の機材の入れ替えで対応できるかもしれませんが、プレステはそうもいきません。細かいスペックのことは詳しくないので申しませんがどう考えても「発売できる方がおかしいだろ」ってなりませんか。例えばこれがオンラインに依存しないソロプレイ専用の作品だったら出せたことでしょう。ですがモンハンはオンラインがメインの作品です。低スペックのハードに合わせて作って高スペックのハードの強みが出せなかったらそれこそ意味がないでしょう。
PS5が発売されてアイスボーンなんかもPS4から乗り換えてプレイする人が増えました。それに伴いPS4とPS5のプレイヤーが混在することになりましたが、これで起きた問題の最たるものとして「ロード時間の長さ」があります。今どのくらいかわかりませんが、比率として結構な割合になってるんじゃないでしょうか。モンハンに限らずゲームをプレイする人であればPS5を早々に買っちゃってる人が多いはずです。私も比較的早くPS5が買えた人間です（確か21年の冬くらいに店舗抽選で当選して買いました）ロード時間の短さには感動したものです。それだけでもマルチをプレイするにあたって色々な障害が起きました。といっても機械的なものではなくプレイヤーの意識というかストレス面ですが。多少我慢すればいい部分ではありますが、そうだとしても古いものはいずれ淘汰されていきます。そしてその差は今度のワイルズではさらに広がるのは確実です。仮にPS4で発売してPS5他の上位機種とマルチをプレイした場合、ロードだけではない色々な問題が発生することでしょう。PS5買ってない人には申し訳ない（？）ですが、もう切られてしかるべきハードになっちゃったんです。てかいい加減買えよ。
PS5の値上げやproの発表（そして値段）で一気にワイルズやらない勢が溢れましたが、今の今まで買ってなかった報いみたいなもんです。コロナ禍の転売で買えなかったというのは言い訳にすぎません。その後落ち着いていくらでも買えたんだから。まぁやるゲームがないのに買う必要もありませんが、ワイルズ発表の時期がたまたまそれに重なっただけですからね。それで一部は「ゲーミングPC買う」って言ってますけど、もうなんだかなって感じです。コンシューマ機の最大の魅力は「安定性」です。それを無視してPC買うって人多すぎやしませんかね。そもそもそこまで最高のスペックじゃないと納得できない人多いんでしょうか。私はワイルズをプレイするにあたってはPS5で十分だと思っています、proなんて買うつもりこれっぽっちもありません。なんかこの風潮もSNSとかyoutubeの配信の悪影響な気がしてます。自分ではなく人に納得させられてないかって感じです。
PS5の話ばかりですがSwitchについても少々。こっちは性能面でいったらやはり確実にPS5に劣ります。そもそも任天堂のゲーム機に対する考え方の問題があり、同じようなものを出すことはないと言っていいでしょう。ゲームのラインアップといい、そもそも購入層が根本的に異なっています。何でもやる雑食な人であれば持っていることでしょうけど、それを差し引いても年齢層は異なるはずです。そうなってきた場合どれほどのユーザーがワイルズを求めるでしょうか。恐らく「さほどいない」というのが私の見解です。ライズは結局のところライト層向けのモンハンでした。ワールドとのゲームとしての差は明らかです。私はSwitchに関しては性能面というよりこの辺りの問題もありリリースすることはないだろうと踏んでいます。仮にSwitch2が出てスペック的に追いついたとしてもないだろうなと思っています。昔は特定のハードでしか出なかった作品が今はマルチに展開される時代になりました。だからこそのユーザーのわがままなんだろうなと思います。若いころは２，３つの作品やりたくてそのゲームハード買ったもんですけどね。経済的に余裕がなくなった現代貧乏日本の切実な声とも言えますね。
今回のスペックの話、簡単に総括するとしたらこうです。
一定速度を出すことが求められる高速道路に原付走らせてどうすんねん
です。