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モンハンワールドとライズを比較して

 そもそも比較するものではないという批判はこの際無視しますが(w)、友人に強引に勧められて結局switch本体と共にモンハンライズも買ってしまいました。本当にやる気はありませんでした。別にやりたいこともあるし、ぶっちゃけるとワールドとアイスボーンで燃え尽きた、そしてあれ以上のモンハンに出会える気がしないというのもありました。

 私自身、モンハンという作品をそれほど多くプレイしているわけではありません。ワールド・アイスボーンに関しては狂ったようやりましたが(4000時間弱)それ以前まではポチポチと飛び飛びでやったレベルです。どれもこれも100時間もいってないでしょう。そんな私がドハマりするほどワールドは素晴らしい作品だったと思います。グラフィックはさることながら、やはり据え置き機での作品ということで圧倒的に見やすくてプレイしやすい環境でした。そもそも携帯機のあの小さい画面でやるのが苦手だということはありますが。そんな先入観からか、ライズはどうしても「携帯機の延長」という視点でしか見ることが出来ませんでした。事実今でもそうです。といった感じでかなりの偏見、穿った視点にはなってしまいますが、ワールドとの比較という点でのみ感想を述べさせていただきます。手前味噌で申し訳ないですが、そこらへんの野良実況者よりはよっぽど上手いと思います(たぶん)し、よく見てこれたと思ってます。


1.高級車のワールド、大衆車のライズ

 私のようにほぼワールドしかまともにプレイしていない、ワールドのプレイスタイルに慣れてしまっているという人にして見ると、ライズは正直難しいと思います。それは難易度という意味ではなく、様々な面でということです。

 一番気になったのは「操作性」です。恐らく携帯機でダブルクロス辺りを熱心にやっていた人には馴染みやすいのかもしれません。グラフィックの感じといい雰囲気といい、良くも悪くも昔のシリーズに回帰したという感じは受けます。そんな中でも操作に関しては、ワールドの動作を一部踏襲しているものがありますが、全体的にギクシャクしているという印象が否めませんでした。

 PS4とswitchのスペックを比較する時点でダメですが、ワールドはとにかく全てが滑らかで思い通りにキャラが動いてくれた感じがあります。それもあって今までのモンハンシリーズで一番直感的に動くことが出来て上手くなることが出来たと思っています。それがライズに来た途端、急にギクシャクしてしまったもんだから最低限のことは出来はするものの、全体的に思い通りに動いてくれないって感じでここまで来ています(それでも一部アクションは似ているので比較的楽に狩れてます)例えるならアムロがマグネットコーティング前のガンダムにイライラしているアレですねw 

 ワールドで初めてモンハンに触れてライズもやってみっかと買って始めた人は、きっと私と同じような違和感を感じている人は少なからずいるのではないでしょうか。結局ゲームシステムそのものという点もありますが、やはり準携帯機のswitchで出したという事による全体的な劣化だと思っています。


2.ぬるすぎるシステム

 とにかくライズは優しいと思います、ライズは。それはモンスターに限らず多くの面で優しいというよりもう『ゆとり』と言っていいかもしれません。switchで出した時点でもう対象年齢が下がり初心者も取り込むというがわかるのですが、出来ることなら昔のまま残しておいて欲しかったものは多々あります。採取にしても一発叩けば3回分。道端にいる変な虫でステータスは上がり、モンスターに乗って代理戦争が出来る。「もうモンスターライダーじゃん」って思いました。一緒にプレイしている友人は、狩りが始まるとすぐに目的のモンスターではないところへ駆けていき、操竜してやってくる。あっという間にダウンは取れとはほぼフルボッコで狩りが終わる。ソロではそうはいかないでしょうがマルチはもう別ゲーにしか見えません。狩る快感がほっとんどないのが現状です。アイスボーンをしこたまやったからこその感覚かもしれませんが、とにかく狩り終わった時の達成感が激減しています。

「百竜夜行」にしてもそうですが、本来オマケ的な要素であったバリスタや大砲などの武器をメインに扱って退けるシステム。散々タワーディフェンスと言われていますが、担いでいる武器を振らなくとも終わるモンハンなどモンハンではありません。100匹くらい一気に押し寄せてきてそれを4人で狩りきれくらいだったら面白かったんですけどねぇ。その武器を使いこなして上手くなるというモンハンにおける最大の楽しみの一つが、このぬるさによってかき消されてしまったかなとも感じました。


3.一気に狭くなってしまった世界

「ワールドが広すぎた」と言えばそれまでですが、私個人としてはあのワールドのフィールドは最高に楽しいものでした。広いだけではなく高さも深さも感じるあのフィールドは、いつまででも遊んでいられると感じたものです。現にライズをやった今でもまたワールドやろうと思えるくらいです。

 今回「翔虫」というシステムが新しく追加されましたが、これ一つに色々な要素を盛り込ませ過ぎてしまった感があり、中でも無理矢理フィールドの移動利便性を高めようとした、ワールドで言うところのスリンガーによる楔虫移動の失敗作に思えてなりません。フィールドに高低差をどうしても盛り込みたかったのでしょうが、その移動ストレスを解消するものとしての翔虫システムは、感覚的に失敗かなと思います。各フィールドに解放できるキャンプの数もワールドと比較して少なくなっていますが、これだったらもうちょっとキャンプ数増やしてファストトラベルの利便性高めればよかったと思います。何か中途半端なんですよね…。大画面でやっているからまだ許せますが、これがもしswitchのあの小さい画面でやったら…。

 ワールドの頃はいくらフィールドを駆けまわっても飽きなかったものですが、ライズの場合だと探索が苦痛でしかありません。探すことにしても新しい何かを見つけるにしても、限界がすぐに来てしまいます。また、翔虫があるからいいだろうという考えからか、不条理な高低差があって、個人的にはワールドよりもフィールドで迷います。壁走りなんかももう違う要素ですし「ソニックでもやってたっけ?」ってたまに思っちゃいますw


 あくまで、ワールドからライズに移籍したという視点を元に語らせていただきました。はっきり申し上げれば「ワールドの出来の良さを求めるのは酷である」と申し上げておきます。それほど個人的にはワールドという作品の完成された世界とシステムは凄かったと思います。配信者なんかはライズが出て早々にワールドから乗り換えてやっていますが、正直なところどう思っているのか聞いてみたいくらいです「本当に楽しい?」って。まぁ過去の携帯機モンハン、わちゃわちゃ感が好きな人からするとライズは「昔のモンハンが戻ってきた」と好意的に見る人も多いんでしょう。恐らくそれ狙いでの発売でしょうから。ただなんでしょう、ワールドで狩りを芸術の域まで高めたものをライズで量産品に戻された感は私はぬぐえません。そして恐らくワールドはワールドでまた別に作品として走ることでしょう。PS5でまたとんでもないものを出してくれることを願っています。

 多分ライズは早々に見限ると思います。それは私個人の意見ですので、誰に押し付けるものでもなく独り言として呟くレベルです。ライズのほうが性に合っているという人もごまんといるでしょうから。ワールドの次回作が出るときいくつになっているかわかりませんが、新作期待しています。

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