野菜市場価格の予測 2022年10月
野菜の2022年10月の月間平均単価を気象データをもとに予測します。品目は「ブロッコリー」,「レタス」・「キャベツ」・「ほうれんそう」・「なす」・「きゅうり」です。
※1 過去(9月まで実績)と将来(10月の予報)の気象データを使用して機械的予測を行います。
※2 予測する価格は農林水産省の発表する青果物卸売市場調査の主要卸売市場計の価格です。小売価格とは異なります。
※3 予測するのは月平均値(図中の点)です。約7割の確率で入る範囲を変動範囲(図中の赤網掛け)として表示しています。
9月の実績
※9月下旬の実績集計結果は公開日現在では出ていません。
①ブロッコリー
9月の予測範囲412~488円/kgに対して実績は急上昇。500円代から600円以上となり、下旬にかけては落ち着きを取り戻し、9月30日実績では474円/kgです。8月に比べて上昇のを予測でしたが、上げ幅が大きく、予測精度は低くなりました。
②レタス
9月予測価格166~218円/kgに対して実績は中旬は予測範囲外まで上昇しましたが、こちらも落ち着きを取り戻し、9月30日は187円/kgです。予測精度は比較的良好です。
③キャベツ
9月予測価格85~99円/kgに対して実績は7月下旬から変化なく、70円代の推移になりました。(9月30日の価格80円/kg)。予測精度は低くなりました。
④ほうれんそう
9月予測価格723~835円/kgに対して実績は、上中旬は低下傾向のものの予測範囲外でしたが、下旬にかけて範囲内に入ってきました(9月30日:779円/kg)。予測精度としてはやや低くなりました。
⑤なす
9月予測価格292~350円/kgに対して,上中旬予測範囲下限で推移し、下旬にかけては上がってきています。(8月30日:358円/kg)。予測精度は比較的良好になりました。
⑥きゅうり
9月予測価格257~335円/kgに対して,実績は予測範囲内での推移とりました(9月30日:305円/kg)。予測精度としては良かったと言えます。きゅうりの予測精度は6ヶ月連続で良好です。
9月予測結果の検証
精度良く予測できたのは,レタス・ほうれんそう・なす・きゅうり,低かったのはキャベツ・ブロッコリーでした。
9月の気象条件として特徴なのは台風の影響です。14号、15号と立て続けに上陸・接近しました。台風の影響を受けた地域九州・四国・中国、東海地方特に雨量が多くなりました。気温は全国的に高い状況が続いています。
9月の各品目の値動きを見ると,ブロッコリー・レタスの中旬頃の一時的上昇が顕著です。台風の影響は主に9月下旬になってからですので、露地品目のこの上昇は台風の影響を織り込んだ上昇であると推測されます。しかし同じ露地品目であるキャベツは全く動きませんでした。キャベツはここ最近ほとんどが予測値よりも低い価格で推移しており、過去と傾向が全く変わってしまっていると言えます。
10月の予測
予測手法が持つ誤差に加え,次月の気象条件を予報値でインプットするため,誤差要因はさらに広がります。
本予測値をご利用した結果については責任を負いかねますのでご了承お願いします。
変動の傾向(最新9月30日との比較)
①ブロッコリー:474円/kgと比べ下落 ↘
②レタス:187円/kgと比べ横ばい →
③キャベツ:80円/kgと比べ横ばい ↑
④ほうれんそう:779円/kgと大幅下落 ↓
⑤なす:358円/kgと比べ下落 ↘
⑥きゅうり:305円/kgと比べ横ばい →
以下(有料150円)は変動範囲の具体的金額と推移図を掲載しています。
①ブロッコリー
355~431円/kg
②レタス
162~214円/kg
③キャベツ
77~91円/kg
④ほうれんそう
558~672円/kg
⑤なす
269~325円/kg
⑥きゅうり
257~333円/kg