お楽しみください
お楽しみください
テナントがたくさん入っているところで、いろいろなお店に寄り買い物を終えた。
帰る前に、ちょっと一休み。
スターバックスでコーヒーをテイクアウトして、帰ることにした。
注文し、商品の受取り場所で待っていると、作りながらいろいろと話をしてくれる。
「お客様、ご注文は○○と〇〇ですね。今作っていますから」
「これをかければもうできますからね」
「さつまいもは好きですか?」
そんな話をしながらも手は素早く動いている。
それも一人ではない。一人の人が作っている品を、ステンレスの作業台に置くと、近くにいる人がさっと受け取り完成をさせる。
けしてベルトコンベアーのように、「どこまではあなたが作って、そこからは私」とはなっていない。
どんな状態でも、その時の状況によって、素早く受け取り作っていく。
その共同創作を見ていると楽しく感じる。
「働く人、みんな仲がいいんだな」
とさえ感じた。
注文したものが受け取り場所に出された。
注文したものに間違いがないかを確認し、袋に入れて、手渡してくれた。
その時だった。
「お楽しみください」
と言いながら、渡した。
「ありがとうございました」と言われ続けて、買い物を終えた最後にスターバックスでは
「お楽しみください」
と。
「ありがとうございました」
は、その時の言葉。
「お楽しみください」
は、この品でこれから楽しんでください、とワクワクを与えてくれた言葉。
思わず
「いっぱい楽しみますね」
と答えていた。
楽しい一瞬だったが、その楽しみは心に残るものになった。