あにの ”女心と”の話
この世に生を受けて数十年。へその緒を切って以来一度もモテたことのない兄弟が「女心」をテーマに何か書くとか、ちゃんちゃらおかしくてヘソで茶も沸こうというものです。
そうは言っても妻もあれば子もある兄です。雨が降った後に湧いて出るものでもないので、今の妻とは人並みに出会い、人並みに付き合ってと経験をしてもう10年も一緒にいるわけですが、やっぱりわからないことばかりです。
そんな妻とお付き合いを始める少し前の話。
なんやかんやあって終業後に落ち合う機会が何度かあったのですが、お互いに職場は離れているので最寄りの駅前で待ち合わせということに。社会人になりたてとはいえ、そこそこ収入もあり、お互いもう大人です。そのままご飯を食べに行くなり、飲みに行くなりするかなと思っていた兄だったのですが
「それは、ちょっと……」「二人だけでっていうのは……」
と、頑なに固辞され続け、毎度駅前広場や公園のベンチで2時間くらいお話をして帰るということが続きました。
『同期の中でも割と仲のいい方だと思っているんだけど、ちょっと年も離れているし、これは芽がないやつかな……』と当時はしょんぼりしていたのですが、今にして思うとこれって飲みに行くよりも全然仲のいいやつなんじゃないでしょうか?
と、隣りにいる妻に確認を取ると、なぜか無言でバシバシ叩かれました。
やっぱり女心って、よくわからないです。
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………と、ここまで書いて妻に添削をお願いしたら
「他の女の人のエピソードを妻との話に改変するのはやめなさい!」
と、ものすごく怒られてしまいました。
やっぱり女心ってよくわかりません。
最後に、最近二人で家飲みをしていたときに恋バナが始まったときの妻の言葉をひとつ。
「初恋ですか? 旦那さんですね。」
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