超低レベルスタートした起業家、絶望の履歴
この数年、取材や登壇の機会をいただくことが非常に増え、大変ありがたい一方で「自分ってこんなやつだったかな……」とアイデンティティを見失いかけたりしています。
SNSなどで経営やマーケティングについて持論を展開しつつも、自分ってそんなにたいした人間だったか?といつも反省しているのです。
最近の若い起業家と話すと、こんなにスマートなのかと驚くことが多いのですが、それでも不安は尽きないらしく、今回は自分がいかにダメなやつだったかをまとめておくことで若いみなさんに安心してもらおうと思いました。
苦しいことをすべて覚えていたらとても生きていけないため、すっかり忘れているもっとやばいエピソードもたくさんあるものだという前提のうえご覧ください。
2008年〜2010年くらい(19〜21歳)
・アルバイトの面接にいったが履歴書を持っていくものだと知らず、不採用
・履修登録のやりかたがわからなくて放っておいたら大学を除籍になった
・クレジットカードをつくった翌月から延滞し、即ブラックリスト
・督促状が届いたり電話がかかってくるので、郵便物を見るのと電話がこわくなった
・友人とWEB制作の受託をはじめる。数十万円くらいにはなったが、すべて飲んでなくなった
・「請求書送っておいて」と言われたが、なんのことかわからずググって学んだ
・リクルートの鮮やかな電話営業にやられ、募集していないのに求人広告を打った
・異業種交流会に行きまくっていたら、毎日とんでもない量の「弊社通信」みたいなメールが届くようになった
・初めてVCから連絡がきたとき、もう出資したい状態なのかなと勘違いし、投資してほしいけど安売りしてはいけない的なマインドだったため「まあ……そこまで弊社の可能性を信じてくれるなら出資受けるか検討してもいいっすね……」みたいな謎の対応をしてしまった
・まったくうまくいかなくて事業を閉じた。取引先にその話をしにいったら血相を変えて「弊社宛の支払いは大丈夫ですか!?」と心配され、自分も「あ、まだ支払い義務あったのか!」とびっくりした
・英語でも話せるようになるかあ〜と思ってニューヨークに短期留学するも、アトランティック・シティのカジノにハマって学習意欲とお金がなくなり除籍
2010年〜2015年くらい(22〜26歳)
・毎日飲んだり麻雀をしていて朝起きられず、仕事をすっぽかしまくる
・話の流れで子どもが通う小学校PTAの副会長になるも、あまりにも話についていけず即シカト対象に
・さすがにこのあたりから悔い改め、一気に時間に厳しくストイックな気質に。自分を変えるのは本当に大変でつらかった
・めっちゃがんばってBULK HOMMEをローンチするが、びっくりするくらい売れない
・超オシャレなローンチパーティをやったが、まるっきり売上にはつながらなかった
・というか発売後2年くらい、まるで売れなかった
・まずはトラフィックを生み出そうと必死になってブログを書いたらバズりにバズって50万PVを記録するも、サーバーが落ち、同居していたECサイトもダウンして売上ゼロに
・「あの記事書いたのキミなの?w ウヒャヒャ」と言われたくらいで、まったくメリットにはつながらなかった
・「あのツイッターは本当に野口さん本人が書いているのか?」と取引先から遠回しのクレームが入る
・「もう二度と炎上しないでください」と社員に小一時間説教される
・超クールなアイデアだと思ってエイプリルフール限定でECサイトを昔のホームページ風にしたら、「サイトが変です。乗っ取られていませんか?」とお客さまからクレームが入る。あとこの日の売上は無残に落ちた
もっとすごいのあるはずなんだけど……まったく思い出せません……。またそのうち。
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