#学習者起点 板書の役割
教師主導から学習者主導へ
下記セミナーの実践中の授業メモ
板書の役割
学習者起点の学びを促進する授業での板書の役割とはなんだろうか。これまでは、”板書=生徒のノート”ととらえ、学習の流れが構造化された板書で、家庭学習で振り返りやすい構成にすることを研修等で学んできた。
人の話しを聞き、自分なり構造化してメモに残す技能は大事であるが、学習起点の学びの授業では、板書の意義が変わってくる。
本実践では、”板書=50分の授業で学習を促進すること”のみを書くことが大切であり、以下の3つのポイントに絞った。
1.学習課題(青枠)
2.学習の流れ(黄枠)
3.学習をする上でのポイント(赤枠)
〇授業の流れ
A:準備
・(0a)授業開始前に席替え表を確認し座席に着く
B:10分間 教師の説話を聞く
・(1a)学習課題、学習の流れ、学習のポイントを板書する。
C:30分間 課題の解決をする
・(2a)活動手順書を読む
・(2b)手足を使った活動をする
・(2c)グループ毎に異なる課題に取り組み発表をする。
・(2d)課題解決のための重要なポイントを見つける。
・(2e)課題のヒントを時間差で見て、グループで課題を解決する。
D:10分間 タブレットで振り返りをする
◎効果
A:準備
・ (0a)席替えによる交流で、考え方の違いに気づく。
B:10分間 教師の説話を聞く
・ (1a)板書により、本時の重要ポイントを常に確認できる。
C:30分間 課題の解決をする
・B:により、教師は生徒のようすが観察でき、個別支援ができる。
・(2a)手順書により、個別支援が手厚くなる。
・(2b)手足の活動は、課題を自分事にしやすい。
・(2c)他のグループに教えるための工夫や対話が生まれやすい。
・(2d)重要ポイントを探す目標が生まれ、課題解決ための思考が促される。
・(2d)教師は重要ポイントが見つからない学習者、グループへ支援をする。
・(2e)ヒントの提示によりグループの対話が活発化する。
▲課題
・C:で学習者の一部は学習過程で「何をすればよいか?」迷う。
・(2a)手順書は、調べ活動等は、自習になりがち。(2d)により解消。
・(0a)席替えは、対話活動に苦労するグループができる。
・(2c)発表資料のまとめ方に差がでて、聞き手は新たな知識を整理しずらい場合がある。
・(2e)ヒントカードの授業で、課題を教卓へ説明しているときに、教師が他の班のようすを観察できない。
次回は、課題へのアプローチを実践する。なお、学習者が苦労することを避けるのではなく、苦労を乗り越える仕掛けをファシリテートする視点で考える。苦労を乗り越えることを評価軸にする。