『茶山台団地探検』
2020年1月18日(土)
泉北沿線探検隊の第1弾企画『茶山台団地探検』を開催しました。
みなさん知っていますか?
泉北ニュータウンの茶山台団地は今、知る人ぞ知る団地再生のホットスポットなのです。
今まであまり使われず、閑散としていた集会所を改装して作った
『茶山台としょかん』
団地の一室をDIYで改装してオープンした『やまわけキッチン』
同じく団地の一室を改装して設けられたDIY工房『DIYのいえ』
団地再生を謳い、様々な取組みを行う茶山台団地は『テレビ・小枝不動産』でも紹介され、昨年PRアワードグランプリも獲得しました。
今回、泉北まちの探検隊では、そんな茶山台団地を探検してきました。
今回の参加者は6名。
中には兵庫県伊丹市から参加された方もいらっしゃって、茶山台団地の注目度の高さを実感しました。
集合場所は泉ヶ丘の551の前。
朝の人通りの多い場所で待ち合わせたの良いのですが、目印が何も無かったので参加者の中には「茶山台団地探検の方で良いでしょうか?」と恐る恐る尋ねられる事にもなりました。
次にはなにかノボリのようなものが必要かも知れません。
予定の10時には参加者全員が集まったので、簡単に自己紹介をして、
いよいよ茶山台団地の探検開始です。
まず最初に向かったのは『茶山台としょかん』
可愛くひらがなで書かれている『としょかん』はそのイメージの通り公的な施設ではありません。
元々は何処の団地にもある集会所で、ここも他の団地の集会所と同じように講座や習い事があるとき以外は人の気配のないただの集会所でした。
そこを団地再生の一里塚と定めて『茶山台としょかん』として改装したのが4年前の事。
スティールパンの奏者で地域活性化に取組んでいた東さんを館長に迎え、集会所をとしょかんに大改装。
近所の方々が自慢の書籍を持ち寄ってとしょかんに仕立てれば、毎日その場をとしょかんとして開放したのです。
はじめスティールパンの珍しさに集まって来たちびっ子もいつしかとしょかんに魅了されて、放課後はとしょかんに集まって遊んだり、宿題をしたり。
そうしてちびっ子が集まればお母さんが集まり、お父さんが集まり。
いつしかとしょかんは団地の社交場として生まれ変わりました。
やがて東さんは運命の赤い糸を引き寄せ結婚をされたのですが、その結婚式はなんと団地で行われ階段には絨毯が敷かれ茶山台としょかんに集まった人々から熱い祝福を受けたのでした。
現在の館長さんはその東さんの後を継いだ白石さん。
今でも茶山台としょかんは団地の社交場として機能しています。
さて、私たちが訪れた18日は『茶山台としょかん』では『0円マーケット』が行われていました。
着なくなった衣類、贈答品や引き出物で頂いたタオルや食器、さらにはどこから出てきたか分からない掘り出し物がとしょかんの机に並べられて展示されていました。
お値段はなんと0円。だから0円マーケットなんですね。
近所の住民の方が品定めをしている中、茶山台としょかんにお邪魔して中を探検します。
初めに目に入ったのは茶山台としょかんをとしょかんたらしめる書籍の数々。
中には美術全集や絵画図鑑など貴重な物も並んでいて、なかなか馬鹿にした物じゃありません。
探検隊の隊員はその本のページを捲るたび、声を上げて興奮していました。
そして0円マーケットに出品された品々もよく有る引き出物の珈琲茶碗からなぜか出てきた打ち出の小槌まで色々な物が有って見ていて飽きません。
0円マーケットは毎月開催されているそうですが、毎回こんな珍品が出品されているのでしょうか?気になります。
そうしてとしょかんを探索していると壁に貼られた2枚のシートを発見しました。
タイトルは『(パパがみたい)夏休み映画祭』
何やら楽しそうな企みがこの茶山台としょかんで計画されているようです。
こうして人が集まるようになった茶山台としょかん(集会所)では、また新しい取組みが生まれて、それが連鎖反応を起こして団地再生が進んでいるようでした。
流石は全国から注目を集めている茶山台。
その茶山台としょかんの隣では新鮮野菜の即売会も行われていて、隊員も荷物にならない程度に新鮮野菜を購入していました。
次に向かったのは『やまわけキッチン』なのですが、途中で植樹されたレモンを見つけました。
これは有名な『泉北レモンの街ストーリ』が3年前、泉北ニュータウンまちびらき50周年記念事業として植樹したレモンの木です。
そして実は、翌週の25日にはそのレモンの収穫祭があるのです。
わずか3年と言うなかれ。
その間にもレモンの木はすくすく育ち、沢山のレモンの実を実らせていました。
(まぁ実はこの茶山台団地探検を企画したときに、レモンの収穫祭に合せれば良かったのに…と言われたりもしたのですが…。当日私が仕事だったのです。)
そんな事を解説しながら階段を上ると、その先に道しるべがありました。
『やまわけキッチンまで10m』
こういった遊び心は私は大好きです。
そこから団地の合間を抜けて正面に回るとその一階が『山分けキッチン』です。
『やまわけキッチン』は団地の一室を改装した食堂で団地の皆さんの憩いの場でもあります。
この内装は山分けキッチンのスタッフがDIYした手作りだったのですが、やはりそこは素人。
四苦八苦悪戦苦闘を繰り広げているところに近所に住む元大工さんのおじいちゃんが「見てられない」と助太刀に現れて、そこから住民みんなで作り上げた食堂だそうです。
だから周りの住民の思い入れも人一倍。
まるで自分の家のように毎日やまわけキッチンを利用されているそうです。
もちろんやまわけキッチンは団地以外の人も利用可能。
私も時々お邪魔して珈琲をいただいたり、団地の(初めて会う)おばちゃんと楽しくお話ししたりしています。
そこでお昼ご飯をお願いしたのですが(私は酢豚定食)、これが美味しい。
お店のような豪華さはなく味も薄味なんだけど、それが家庭の味って感じがして良い。なんだかご飯を食べているだけでホッコリお腹も心も一杯になりました。
お腹が膨れたところでみなさん改めて自己紹介と雑談タイム。
今日来ている場所がまちづくりに関するところなので話題も自然と地域の事、まちづくりの事になりました。
さて、腹ごしらえも済んだところで、次に向かうのは『DIYのいえ』です。
ここは耐震工事の関係で誰も住んでいない団地の棟の一角にあります。
もう入口からして専用仕様です。
そして中に入ると壁には工具がビッシリ。
これには探検隊もビックリ。
隊員の一人は興奮して「これ良いわ。これ良いわ。」と声を上げて喜んでました。
それもそのはず。
このDIYのいえは会費も使用料も無料。団地に住んでいなくても誰でも使えるのです。
「テーブルの天板が傷だらけやから修復できるかな?」と早速スタッフさんに聞いてみると、「削るか、上からシートを貼るかやな。」とプロのご意見を頂けたりします。
(↑これは、DIYのいえにあってお手本の手作り机)
「まずは相談。頭だけ持って来てや。どんなのが作りたいのか相談に乗るから、それから図面にして材料決めて加工して、すべてサポートします。」とはスタッフさんの心強いお言葉。
それから電ノコを体験させて貰ったり、実際に作った机などを見せて貰いました。
そう言えばスタッフさんが「この間は女性が子供用のベッドを作って帰ったよ。」と。意外と女性の利用が多いらしいです。
気になる人は是非行ってみましょう。
そうして写真を撮るのも忘れてDIYのいえでお話を伺う事、1時間。
隊員達も「アレ作ろうかな?」「コレ作ろうかな?」と夢が膨らんでいました。
そんなところで今日の『茶山台団地探検』は終了。
本当は、せっかくなのでこの後ティータイムでもとってお話ししたかったのですが、私もこの後に用事があって仕方なく駅前で解散となりました。
でも、みなさんに喜んで貰えて、隊長としてホッとしております。
また今回の探検にご協力頂きました湯川さん白石さん中島さん、本当にありがとうございました。
それではみなさん、また次回の探検でお会いしましょう。
※2月9日15時より 泉田中のお堂カフェMA-NAで、《泉北まちの探検隊 作戦会議》を行います。(※一人でも作戦会議します。)
「こんな所に行ってみたい。」「ここなら探検できるよ。」と探検隊の探索先にリクエストのある方。また、「スタッフとしてお手伝いをしたい。」と言われる方、大募集しています。
知ってるようで、まだまだ知らない泉北を一緒に探検しませんか?