社交的な私と静かな君
私は小島凪紗!高校2年生です!
私はずっと前から話しかけている人がいるんですけど…
男:小島さん、おはよう!
凪:あっ!おはよう!
男達:うわぁ…今日も小島さんは可愛いなぁ…
そして私が学校に来た時の毎日のルーティンは
凪:〇〇くん、おはよう!
〇:…おはよう
凪:…
これが私が学校に来たときの難しいところ
その人がめっちゃ無口なんです!
少しくらいは話してくれたって良いよね!?
凪:体調はどう?
〇:…まぁ…
『まあ』なに!?元気なのか悪いのかどっち!?
ピコン
〇:…ん?
と言って〇〇くんは突然スマホを持って廊下に出た
凪:なんだろう…
その頃〇〇くんは…
〇:おいっ!おいっ!もう…次のライブの抽選の結果が出たのか?!早すぎる…!
コホン
どうも、奥田〇〇です…
まあ、僕はいつもクラスでは目立たない位置でいまして、あだ名は『空気』と呼ばれてます…
今、なんで僕が興奮しているかというと好きな
アーティストである奥田民生さんがいる『UNICORN』のライブの抽選結果が出たので興奮しています…
〇:結果は…当たった!当たったぞ!!
おっと…喜ぶのは家でするべきだ…ここは学校
〇〇くんが戻ってきた
凪:〇〇くん…なにかあった?
〇:いえ…特になにも
えっ!?あんなに走って廊下に出たのに!?
そりゃあ、何かあるって考えるよね!?
やばい…こんなことっ!ばれたら…!
しかも、小島さんにばれたら…
凪:それってどんな人?!どんな曲歌ってるの?!ねえ、教えてよ!教えてよ!
とかめんどくさいことになってしまう!
貫け!奥田〇〇よ!これは秘密にしろ!
凪:本当に?
すっごい気になる
〇:何も…ないですから…
凪:そっか…何もないのか…
あぁ、なんという鈍感!ありがたい!
昼休み
私は屋上で毎日一緒にご飯を食べている友達の純葉に愚痴をこぼしていた
凪:ハァ〜なんで〇〇くんは話してくれないんだろ?
純:本当だよね〜私と話しても会釈しかしないもん!もうちょっとフレンドリーになっても良いよね!
その頃、〇〇くんは…
天:〇〇ぅ〜!!今日はどうだったの?
〇:…別に…なんもないよ…
天:もうっ!〇〇ったら、ツンデレなんだから!
僕は今、家が近いということで昔から仲良くさせてもらっている山﨑天先輩と中庭のベンチで昼食をとっている
〇:あのさ、大体なんで毎日僕と食べるわけ?
クラスにたくさんいるじゃん…例えば、田村先輩とか森田先輩、藤吉先輩とか井上先輩さ
天:だってさ…皆と食べようとしたら
『天ちゃんは突然、歌い出すから』ってそのときだけ仲間はずれになるんだもん!
〇:…だから、僕と昼ごはんを食べると
天:そっ!〇〇は頭がいいねぇ〜!!
天ちゃんは僕の頭を撫でた
〇:やめてよ、僕もう17歳だよ?
天:そういえばさ、まだ凪紗ちゃんだっけ?に無口を貫いてるわけ?
〇:うん…めんどくさいから
天:なんでさ!自分の好きなモノくらい言えばいいのに!
〇:天ちゃんにはわからないけど、小島さんはけっこう俺の中で天ちゃんの部類に入るんだよ
天:なんでやねん!はぁ…わからんわ、ほんまに
〇:あ〜あ、早く1ヶ月後にならんかな?
天:1ヶ月後?何かあったっけ?
もしや、民生さんのライブ当たったんか!?
〇:そのまさかなんだよ!いやぁ〜頑張れるわぁ
天:そしたら、小島さんもなんで〇〇がウキウキしてるかハテナを思い浮かべるんちゃう?
〇:いや!それは…ないな
天:まだ、無言を貫く気なんか!?いい加減、話してあげなって!
〇:めんどくさいんだもーん…
昼休み後
〇〇くんが帰ってきた
〇〇くんっていつもどこで誰とご飯を食べてるんだろ…
〇:…
凪:〇〇くん!
〇:…はい
凪:いつもさ、誰と食べてるの?
〇:…先輩です、ではこれで
凪:あぁ、ちょっと…
行っちゃった…いつも〇〇くんは出るのが早い
先:では、今日はギターを演奏します
〇:…
うわっ!よりによって今回からギターかよ!
苦手だわぁ…一回やったけど諦めたから、もうやりたくないんだよなぁ
先:では、まずは音階から
それからギターはテスト制になり
受けたい人から受けていくということで私は最初からずっと一番に受けていた
〇〇くんはというとどこか嫌そうだったけど頑張ってテストを受けてた
可愛いなってちょっと思っちゃった
〇:あぁ…難しい…
僕は音楽は聞いてればいいという考えなので楽器を弾くのはとても嫌だった
じゃあ、歌は?と思うかもしれないが歌は楽器以上に嫌いだ
〇:はあ…
〇〇くんがため息をついている…とっても珍しい
1ヶ月後
あれからちっとも変わらず、変わったと言えば暑くなっただけ
今日を乗り越えれば…明日は民生さんのライブだ!!
〇:…
凪:…
6時間目
私達は毎年行われる夏イベント、学校祭の催し物についてクラスで話し合っていた
私はクラスの委員長なので前に出ていた
凪:はい、では、何をしたいですか?
純:はい!
凪:じゃあ、向井さん!
純:やっぱり、ダンスとかどうでしょう!
凪:ダンスか…他に!
男:はい!
凪:じゃあ、そこの男子!
男:よしっ…じゃあ、コスプレ!
女子のそういうのがみたいなぁ〜なんて
女:あんた達、そういうのが目的でしょ?!
男:はぁ!?んなわけねえし!?
いや、お前ら絶対そうだろ
むしろ、そうとしか考えられんわ
凪:まぁ、でもやばいコスプレをしなければいいんじゃない?じゃ、他に!
凪:じゃ、そこの男子!
男:はい!バンドとかどうでしょう!
凪:ほう、例えば?
男:確か…unicornとか奥田民生という人の昔の曲をやるのは?
そう簡単に名前を出すな…腹立つな
その人達はすべての曲を聞いてから深みを知った上で出す名前だろうが
凪:もしも、それをやるとなって楽器できる人いるの?軽音部以外で
男:俺達は知らねえからできねえぞ
男6:僕は曲を聴けばキーボードくらいなら
男7:そして、俺たちにバンドから3人…
男9:あれ?うちのクラスでその人の曲聞いてるやついなかったっけ?
絶対、忘れてる…忘れてる…当てるなよ…当てたら…お前を殺すっ…
男9:あっ!〇〇、お前確か…
当てんなよぉ〜!!
凪:えっ!〇〇くん好きなの!?
〇:いや…僕は…
男9:お前、この前教えてくれたじゃねえかよ!
〇:…
てめえ、それは言わねえ約束じゃねえのけ?
しかも、お前が教えろっつうから無理やり言ったモノだわい!
ギロッ
男9:ひぃっ!!何でもないよ
凪:じゃあ、次回!決めるから!今日は終了!
6時間目が終わった
〇:ちょっと…きて
男9:はい…
僕は廊下に出てめっちゃ低い声で
〇:てめえ…言わねえって約束じゃなかったっけ?おいおい、普通に破ってどうすんだい?
男9:あっ、ほんとにごめん!な?この通り!
〇:許さねえかんな?お前、いずれ命ねえぞ?
まぁ、以上…
男9:お前、本当は弾きてえんだろ?ギター
〇:その話題は2度と出すな…腹立つから…
その日の放課後、私は日直のために残っていた
すると
天:あっ!ここにいた!
凪:えっ?ど、どなたですか?
天:あぁ…私は3年の山﨑天!よろしくね?
凪:どうも…山﨑先輩がどうしてここに?
天:いやぁ〜一回話してみたいと思ってさ
凪:そうなんですか!?それは嬉しいです!
そう言って天先輩は〇〇くんの席に座って
天:いつも、ごめんね?
凪:えっ?
天:あぁ、〇〇がさ…話してないから
凪:そんなことは、気にしないでください!
天:〇〇はああ見えて、ツンデレで鈍感なんだけど頭はいいんだよねぇ
凪:そうなんですか?
天:そうそう!しかも聞いたら今日の6時間目に学校祭の話でバンドの話が出たらしいじゃん?
凪:情報、回るの早いですね!
天:〇〇はさ、昔すっごくギターが上手かったんだ!
凪:そうだったんですか?!全然知らなかったです!
天:だって言うはずないもん、もう辞めちゃったから…
凪:えっ?
天:あぁ…昔ね?10年前の話なんだけど
〇:うわぁ!これ、カッコいい!
このおじさんもカッコいいね!
〇父:〇〇、これ始めてみたいか?
〇:うん!
天:それから〇〇は〇〇のお父さんに買ってもらったギターで毎日練習をしていたわけ
凪:そうなんですね!
天:小学校だけじゃなくて、町で行われている祭りのステージにも同級生とバンドを組んで出てたんだけど…ある日のドライブの帰りで
〇:♪〜
〇父:〇〇は歌が上手いなぁ
〇:そんなことはないよ?お父さん譲りなだけ
ブゥゥゥゥン…
〇父:危ないっ!!
キーッ
ガッシャアアンッッ!!!
〇:ゴホッ…ゴホッ…お父さん?
〇父:…
〇:お父さん!お父さん!起きて!ねぇ、起きてよ!
天:そのせいで〇〇はギターが弾けなくなって
しかも…〇〇のお父さんは亡くなってしまったの
凪:そんな過去が…
天:凪紗ちゃんはみたことないかもしれないけど
〇〇の左手の手の甲には傷があるんだよ
凪:そんな…
天:〇〇はあれでも良くなった方だよ?
昔なんて私と〇〇の家族以外誰とも話さなかったんだから、もうやんなっちゃう!
凪:だから私と話さないのか…
天:でも、久しぶりに見たいんだよね…輝いていた頃の〇〇の姿を
凪:私…やります!〇〇くんのギター弾きたいです!
天:それ、私も協力する!だから、一緒に頑張ろ?
凪:もちろんです!
天:じゃ、私帰るね?
天先輩が帰ろうとして扉の前で立って、私の方を向いて
天:ちなみに補足ね?〇〇って民生さん、だーいすきだから!じゃあね!
なんて言う素晴らしい情報を聞いたんだろう!
ナイス!天先輩!
と同時に私がこれを利用すれば〇〇くんにやってもらえるのでは?と考えた
凪:よし!これだ!
その頃
〇:お父さん、僕まだギター弾けそうにないや
でも、弾けるときは来るかもね…
夜
凪:うーん…1週間くらい必要かな?
まずは民生さんって方とunicornの曲を聞く!
それから、その思いを〇〇くんに伝える!
私は〇〇くんにどうしてもギターと歌をやってほしいため、何が必要か考えていた
それから私は曲を聴き続けた
凪:今日はこれを聞こう…
そして、その曲の魅力や人やグループとしての魅力をノートにまとめていた
凪:この曲にはこんな魅力が…
天先輩とは毎日昼休みと放課後を使って女子会をしていた
凪:今日はこんな曲を聴いてこんな魅力を感じたんですけど…
天:うん!いいと思う!
毎日、ラインも欠かさず
凪L:こんな感じでまとめたんですけど…どうですか?
天L:うん!とても見やすくていい感じ!
〇〇くん、絶対に弾きたいっ!って思わせてやるんだから!
いつの間にか夜が明けることもしばしば
男:おい…最近、小島さん大丈夫か?
男2なんか、噂では空気のために色々頑張ってるらしいぞ?
男3:あんな奴のために頑張るなんてな
凪:〇〇くんに伝えるために
〇:…
偉いな…何書いてるんだろ?覗いてみるか…
凪:はっ!どっ、どうしたの?!
これは絶対に〇〇くんにバレたらダメ!
そして1週間後
凪:はぁ…はぁ…〇〇くん!これ見て!
〇:あぁ、うん…ありが…とう
私は〇〇くんにギターを弾いて欲しくて
民生さんやっunicornの曲やメンバーについての書類を作った
いやいやいや…なんかしてんなぁと思ったけど、やり過ぎだろ!
〇〇くんは私が作ったものを丁寧に読んでくれている
嬉しい
いや…めっちゃ書き込んでる!すげえな、僕感心するわ
そして1時間目の数学の時に
先:えぇ、ここの数式に2を当てはめると…
やばい…毎日寝てなかったから眠い
私が眠りそうになった時に
〇〇くんから先ほどのデータの紙が机の上に置かれた
そしてそこには
『すごく頑張ったね、偉い』
と書かれていた
〇〇くんを見るとなんか嬉しそうだった
私は〇〇くんに一言書いてその紙を返した
『そうでしょ?ねぇ、LINE交換しない?』
ふっ…LINEか、絶対やだな
『やだね』
『何でさ!教えてよ!』
『だって、交換したら毎日送ってきそうで嫌なんだもん』
隣を見たら、小島さんはムッとしていた
俺は小島さんに向かってベロを出した
『ねぇ、学校祭でさギター弾いてよ』
俺は書く手を止めた
なんで小島さんが知ってるんだろ?
『なんで?』
『天先輩から聞いたから』
あのやろぉ〜!
『そうなんだ』
『で?どう?放課後にまた聞くね?』
ギターか…何年ぶりだろ?小学生以来かな
放課後
皆:よし!体育館行って練習するぞ!
私達はダンスとコスプレということになった
私はやらなきゃいけないことがある
〇:…
凪:わっ!
〇:おっ!もう…やめてよ
凪:驚いた?
〇:うん…驚いたよ?
凪:もう!硬いな…ねぇ!答え…聞かせて?
〇:僕は…もうしないことにしたよ
凪:なんで?
〇:まだ、忘られないんだあの日のことが
〇:お父さん!お父さん!
僕は左手から血が流れていることなんて気にせずにお父さんに呼びかけていた
〇父:すまんな…〇〇…お父さん…もう、ダメみたいだ…
〇:そんなことないっ!まだ…グスッ…僕の演奏…グスッ…聴いてよ!
〇父:大丈夫だ、俺が死んでも〇〇の中で俺は生き続けるからさ…ね?そう簡単に泣くな…
お父さんの…最後の…わがまま…聞いてくれるか?
〇:うん…グスッ…なに?…
〇父:お前が高校で…弾く…姿を…見た…
〇:お父さんっ!!うわぁああァァッ!
〇:でも、入れ替えないとダメなのかな…
ごめん、少し考えさせてください
凪:うん…焦らなくていいから
僕は時間をもらった
父との約束を叶えていいのだろうか?
でも、俺はそのせいでギターが弾けなくなった
迷ったまま、俺はUNICORNのライブに行った
民:今日はよろしくぅ!!
〇:イェェェエイイ!!
民:ヒゲとボォイィンがぁ
彼らが歌い、弾くありのままの姿に俺はいつの間にか泣いていた
〇:俺はやってもいいのかな?…
そして月曜日
僕は小島さんにありのままの気持ちを伝えた
〇:小島さん、僕やるギターやるよ
凪:本当!?うわぁ、楽しみ〜!
私は嬉しかった
〇〇くんの意外な一面がこの学校祭を通してみれるのだから
〇:…
僕は家に帰ってからどこか怖かった
父が買ってくれたギターを7年ぶりに触れるのだから
そして俺はギターをアンプに繋ぎ、肩にかけ
〇:♪〜
久しぶりだ、この感覚が…
聞こえてきた、隣の家から〇〇のギターの音が
カシャッ
天:よしっ、凪紗ちゃんに送ろ〜っと
ピロン
天先輩からLINEが来た
天L:見て!〇〇がギターを弾いてるよ!
そこには〇〇くんがカッコよくギター弾いている姿の写真があった
凪L:確かに!かっこいいですね!
楽しみだなぁ、〇〇くんの姿
そして学校祭当日
自由発表は僕達だけだった
めっちゃ、緊張してきた
一緒に弾いてくれるメンバーが大丈夫って言ってくれるけど、全然大丈夫じゃない…
司会:『Echo』のライブです!
僕たちのステージが始まった
格好はバラバラだったが、担任がこれでも着とけということでつなぎだった
なんかダサいなぁって思いながら
僕は久しぶりで恥ずかしかったからサングラスをかけた
1.『WAO!』
2.『マシマロ』
3.『スターな男』
4.『自転車泥棒』
5.『イージュー★ライダー』
6.『ヒゲとボイン』
7.『働く男』
8.『すばらしい日々』
を披露した
めっちゃ疲れた
ありがとう!なんてカッコつけたけど、絶対にアンコールが入るに決まってる
そしたら
アンコールの声が全然止まんない
アンコールは
1.『さすらい』
2.『服部』
3.『大迷惑』
披露した
まあ、死んだわ
やべえ、またカッコつけたわ
最後の曲を歌ってる時に、ステージを下りて小島さんの方に行って手をつなぎながらステージに戻って繋いだままバンザイしちゃった…
うわぁ…恥ずかしい…
でも、ちゃんと見たら小島さんって可愛いんだな
〇〇くんがアンコールを歌っている時に私の方へやってきて手を繋がれてステージに上がりそのまま『俺の彼女だ!』みたいな感じで手を上げれちゃった!すごく…恥ずかしいよ…
でも、カッコよかったな…〇〇くんの歌う姿が
そして2日間で学祭が終わり、後夜祭で花火が上がった
私達の学校ではその花火を好きな人と見ると恋が叶うらしい
僕たちの学校では後夜祭に打ち上がる花火を好きな人と見ると叶うというジンクスがあるらしい
まあ、そんなジンクスは僕には通用しないけどね
私は〇〇くんを探している時に天先輩に呼ばれた
天:私ね?凪紗ちゃんに伝えとかないといけないことがあるの
凪:なんですか?
天:〇〇のこと、よろしくね?
凪:えっ?またなんで…
天:私はこれで最後だし、告白なんてできないからさ
凪:そんな…今からでも間に合いますよ!
天:良いの!私はどうせ振られるだけだから…
私は家が近いから仲良くしてる先輩
だから、凪紗ちゃん、〇〇をよろしくね?
凪:ハイっ!
私は〇〇くんを探すために走った
僕は屋上にいた
ここが一番、花火がよく見える場所だから
ガチャ
凪:はぁ…はぁ…間に合った…
〇:どうしたの?なんで僕のところに来たの?
凪:なんでって…〇〇くんと花火が見たいからだよ
〇:そっか…昨日はごめんね?ついカッコつけちゃって…
凪:良いの!私もなんか嬉しかったから
〇:そっか、ならよかった
今ここで想いを伝えないと…絶対後悔する
凪:〇〇くん
〇:ん?
凪:私は〇〇くんのことが…
凪:好き
今、告白!?おいっ!ちょっと早いって!
しかも、どでかい花火の時に!
〇:あぁ、じゃあ俺も…ずっと小島さんのことが好きでした!
やべえ…言っちゃった…
凪:えっ?そうだったの?
そうだったんだ…私だけじゃなかったんだ…
〇:だから!これからも静かで何も話さないかもしれないけど、それでも良いのなら!こんな僕で良いのなら!付き合ってください!
やべえ…頭下げて手を出しちゃったよ…
漫画の告白シーンじゃないかよ!
今年の学祭はいつもの俺がしないことばっかりしてる…ガチの黒歴史すぎる…!
凪:もう…これからも静かになるの?
〇:そうかもね…
凪:私の前だけでも話してほしいな?
〇:そしたら、周りから付き合ってんのバレることになるでしょ?それは絶対にいやなの
凪:でも、私は〇〇くんの彼女になるんだよ?
〇:僕は小島さんと秘密の恋をしたいわけ
凪:こちらこそ、こんな私でよければぜひ!
〇:あっ!そうそう!後ろ、向いて?
凪:えっ?あっ、うん…
私が後ろを向くと、〇〇くんはネックレスを私の首につけてくれた
凪:あっ、綺麗…!
〇:この前さ、俺もネックレス買ってさ
せっかくならってことで買ったんだ
ジンクスってほんとに叶うんだなぁ
そして私達は見つめ合った後に
チュッ
とキスをした
花火、綺麗だな
これから、よろしくね?彼女さん
それから、何も変わらない日々を過ごしたけど
変わったことといえば彼氏くんがよく話してくれるようになったところ!
名前もお互いに『小島さん』と『〇〇くん』から
『凪紗』と『〇〇』って呼び方に変わったところ!
そして1週間で私たちがバレちゃったのもここだけの話…
これは社交的な私と
凪:うん!そこはね…こうやって解くんだ!
純:ありがとう!
静かな僕の物語
〇:まあ、ここはね…こうやって弾くと…弾きやすいよ
後輩:あざっす!〇〇先輩は教え方がわかりやすくて良い先輩です!
『社交的な私と静かな君』
END