自分の推しはこんなに近くにいました
この物語の主人公は久保史緒里。
乃木坂高校に通っている3年生だ。
今日は土曜日
史緒里はあるバンドのライブに来た
夜19:30
久:楽しみだなぁ
?:えぇ、本日は我々のライブに来てくださりありがとうございます。えぇ、開演に先立ちまして皆さんにお願いがあります。スマートフォンなどの電子機器を許可しますがマナーモードにして楽しんでいただけるともっと盛り上がりますんでよろしくお願いします。
久:楽しみ
そして
明かりが全て消えて
パッ
4人がステージに立って
ジャジャジャジャ
ジャーッ
と曲のイントロが始まり、その遠い場所から
民:ありがとぉぉぉおっっ!!!
と言って
女子:キャアーッ!!民生ぉ!!
民:町のはずれで シュヴィドゥヴァー さりげなく 夢にまで見たマイホーム 青い空
と言いながらステージに向かって歩く
そして最後の間奏終了後で
民:行くぞぉ!!
皆:イェェェエイイ!!
民:枕が変わっても やっぱり するこた同じ
ボインの誘惑に
そして一曲目終了後
民:ありがとうございます。
どうも『ヤングユニコーン』です。
皆:イェェェエイイ!!
民:では、まぁメンバーの紹介を。
まずはギター、賀喜いさむ!
と言われていさむがギターを掻き鳴らす
い:お願いします
皆:かっきー!!
民:はい続いて、IBE!
E:よろしく
女子:キャアァァッ!
民:続いて、梅澤幸一!
幸:よろしく!
民:続いて!山下義晴!
義:よろしくね!そして最後は!生田民生!
民:よろしくお願いします
久:民生!!
そして時間は過ぎ
民:ありがとぉ!!さようなら!!
ライブが終わった
久:あーあ、終わっちゃったぁ…あっ!そうだ!
アンコール!アンコール!!
と史緒里の一言でアンコールのコールが始まる
3分後
メンバーが全員出てくる
民:ありがとございます
と言ってアンコールが始まる
そして15分後
民:ありがとう!!さようなら!!
と言ってメンバーが出て行く
民:えぇ、以上を持ちましてライブを終了します
皆さん、荷物は忘れずにお持ち帰りください
また、次回会おうぜぇ!!
皆:イェェェエイイ!!
久:あぁ、終わっちゃったな。家帰ろ
と言って史緒里も帰った
ここで紹介しておこう
今作の男性側の主人公は先ほど出てきた
『生田民生』こと、生田〇〇である。
普段は人見知りで目の部分を前髪で隠している。
なので、男子達からいじめられている。
〇〇達がやっている『ヤングユニコーン』は
〇〇達が小学校からやっているバンドで
憧れは『ユニコーン』さんで本人からは『俺らの分身みたいだ。』と言われていて公認も得ている
そして週明けの日曜日
久:あ〜あ、ライブ終わったなぁ。早く次やらないかな?
ガシャンッ!!
男子:あっ、ごめん!!落ちちゃった!!
〇:…良いよ、別に
史緒里から見た〇〇は変だなと思っている
その理由は
ある日、〇〇のことが気になった史緒里は〇〇にいろんなことを聞いた
久:〇〇くんって芸能人で誰が好きなの?
〇:誰でも好きだね。
久:音楽はどんなの聴いたりするの?
〇:色んなの聴くかな。
と大まかな回答ばかりだから
史緒里よ、君の推しである『生田民生』は目の前におるぞ
…とそんなのには史緒里は気づかず〇〇に話しかけていた
久:大丈夫?
〇:あぁ、うん。こんなのアレだから
"なんであいつ、マドンナと話してんだよ"
〇:なぁ?こういうのがあるからやられるの
久:そう…なんだ…
クラスの人が傷つけられると自分まで嫌になる
史緒里はそう感じていた
そしてその日の放課後、生徒会にて
久:はあ…
梅:どうしたの?また〇〇くん?
久:そう。なんであんなに耐えられんだろうって
山:確かに。どこか〇〇くんって不思議だからね
蓮:なんであんなに平気そうなのかな?
さ:遅れてごめんなさい!
賀:すいません!遅れました!
彩:2人とも早いよ!
先:じゃあ、始めようか
生徒会で生徒会長をしている史緒里。
そして副会長の梅澤美波と奥田いろは、
書記の山下美月と賀喜遥香、
会計の岩本蓮加と五百城茉央の5人でやっている
生徒会の話し合いの最中にも
久:今年の乃木高祭こそぜひ!ヤンユニを!
梅:でも、毎年ダメって言われてるじゃん?
久:うちの高校の人にも知ってほしい!
梅:でも、お兄ちゃん曰く
い:俺たち4人はあんたらにバレてるから良いけど、民生がやりたくないって言ってるから
梅:ってお兄ちゃんが言ってるんだもん
山:弟も言ってた!民生がやりたくないって!
久:本当にさ、あなた達は良いよね?弟がそのバンドのメンバーだから
そう、〇〇以外の4人は家族に打ち明けている
山:でも、私達はライブは来ちゃダメって言われてるからね
彩:で、でも!彩は見たことないですよ!そのバンド
久:だからこういう子達に見てほしいの!
い:でも、出てくれますかね?
五:難しいんちゃう?
先:じゃあ、いずれ聞いてみるよ。
久:と言っていつも後回しじゃん!
そして数分後生徒会の話し合いが終わる
久:終わったぁ!!帰ろ!
と言って史緒里は帰る準備をして学校を出て家に帰ろうとしたその時
〇:…
〇〇が屋上にいるのが見えた
久:そうだ!
と言って史緒里は屋上に行き
〇:あっ、生徒会お疲れ様。
久:隣いいかな?
〇:もちろん
史緒里は〇〇の隣に座る
久:〇〇くんはさ、ヤンユニとか聴く?
〇:…っ!き、聴いてるよ…
久:じゃあさ、もしも今年の乃木高祭に
ヤンユニが出たらどう思う?
〇:み、見てみたいけど民生がなぁ…
嫌だって言ってるからなぁ
久:みんなそれ言うよね
と史緒里は口を尖らせる
久:〇〇くんは民生と仲良いの?
〇:民生と?それは生田の方?
久:もちろん!
〇:あぁ、ならあいつはシャイだから
あと友達にバレたくないからって言ってる
久:そうなんだ…
〇:だから、学祭も出ないんじゃないかな
久:私は出てくれると思う!
と史緒里は願っていると
先:久保!『ヤンユニ』の出演が決まったぞ!
久:えぇ!?本当ですか!?
そして学祭当日
久:〇〇くんは休みか…〇〇くんと見たかったな
〇〇はライブのために休んだ
そして2日目のラスト
梅:それではお待ちかね、会長たっての希望で叶いました。『ヤンユニ』の登場です!
と言って
民生(〇〇)達が登場する
そしてライブ後
民:さようならぁ!!
と言ってメンバー達が去る
久:こんな…最後に…ありがとう…
奥:会長!大丈夫ですか?!
山:史緒里、良かったね
だがそんな史緒里にとって最悪の知らせが
ある日の晩
久:今日の夜中に『ヤンユニのオールナイトニッポン』がある!?聞かねば
そして夜中
民:えぇ、皆さんどうも。ヤングユニコーンです。本日は僕の家の僕の部屋からお送りしています。本日は皆様にお知らせがあります。
い:もう言う?
I:早いかな?
義:民生に任せる。
久:何かな!?いい知らせ?
民:えぇ?じゃあ、言うわ。
えぇ、我々ヤングユニコーンは
えぇ、大晦日をもちまして解散します。
久:えぇ…解散?嘘!嘘だよ!こんなの!
義:そうだね。仕方ないかな
民:ちょっとずつ方向性の違いが見えてきまして
ちょっとこの形を選びました。すいません。
久:他のメンバー何か言ってよ!
ねえ!じゃあ、梅澤さんは!
民:まぁ、梅澤さんは『SPRINGMAN』制作中に脱退しちゃったから
久:そんな。
民:えぇ、まあ『ユニコーン』さんには一応報告しまして了承も得ました。
えぇ、解散後は各々ソロ活動をしようかなと思います。ですが、僕は少しばかり休養を。
久:そんな…
義:ここで一つ知らせを。大晦日にライブをします。ぜひ来てね!
久:なら、頑張ろ
とは言ったものの毎日史緒里は何かあれば学校で泣きまくった
久:あぁぁぁっっっ!!
ヤンユニぃ!!
梅:あれは手に負えないよね。
山:ねえ、お兄さん何か言ってた?
梅:いい判断だって言ってた。
蓮:ねぇ、あの方法使う?
山:使うか
史緒里はもう立ち直れないほど泣いていた
その時
絵:よっ!しおりん!なんか大変なんだって?
久:ゔぅ…絵梨花ざぁぁん!!
絵:ねぇ!泣き過ぎ!笑おう?スマイル!😁
久:大晦日まで頑張れません!!
絵:頑張れるから!大丈夫!
久:なら…頑張ります…
そして大晦日
史緒里は1人でチケットを取り武道館に向かった
そして夜19時、ライブが始まった
そして女子も男子も涙を流しながらライブを楽しんでいた
民:えぇ、本日はありがとうございましたぁ!!
さようならぁ!!
と言ってアンコールもないまま終わった
女子:ゔぅ…民生…
久:ヤンユニも前を向き始めたんだ!
私も頑張ろ!!
そして年明けの冬休み後、史緒里にとって最悪の事件が起こった
史緒里は〇〇とよく話すようになった
〇:昨日もさ、釣りずっとしてたのよ。
だか眠くて!
民生(〇〇)は今日を宣言してからやってることは毎週末に釣りに出掛けていることだった
久:そうなんだ!
先:久保、ここにいたか。ちょっと来て。
久:はい!じゃあ、後で
〇:うん。
と言って史緒里は先生と屋上を後にした
それと入れ替わりに
男子:お前、ここにいたか!
〇:何?なんか用?
男子:お前、一段とウザくなったよな?
〇:いや、そんなことはないよ
男子:最近、あんだけ喋らなかった久保さんとばっかり話しやがってよ!
〇:話したってええでしょ
男子:お前は喋らなくていいんだよ!
と言って男子達は鉄の棒で〇〇を殴りまくった
男子:これで死ねえ!
と言って殴ろうとした瞬間
久:あんた達、何してんの!
男子:チッ…久保さん来たか
と言って男子達は屋上を後にした
久:〇〇くん大丈夫?怪我ない?…って
〇:痛ぇ…あっ…
史緒里は〇〇の素顔を見てしまった
久:〇〇くんって…民生なの?
〇:ちげえよ。
久:そうだよね!民生だよね!
〇:うるせえ!黙れ!二度と話しかけてくんな!
〇〇は目を押さえたまま屋上を後にした
久:やってしまった…
そして卒業式
久:ここで学んだ3年間は一生の思い出です。
ありがとうございました。
〇:…
そして4月、史緒里はカフェの店員として働き始めた
久:こちら、コーヒーです
客:ブッ!!まずいぞ!なんじゃこりゃ!!
久:すいません!!
と客に怒られていた
店長:久保さん、無理しないでね
久:もう、何を頑張ればいいかわかんない…
10月
〇:ふーん…おっ!この魚が!
バッシャーンッ!!
〇:釣れた!
プルルルル
〇:はいはい、どなたって『民生さん』じゃん!
ガチャ
〇:もしもし
民:もしもし?〇〇くん?今いい?
〇:もちろんですよ!どうしました?
民:〇〇くんさ、"ソロデビュー"しない?
〇:そ、ソロですか?やりましょう!
10月21日
〇〇は生田民生として『愛のために』を発売しソロデビューを果たした
〇〇は毎日引っ張りだこだった
〇:愛のために あなたのために
引き受けましょうぉ
久:〇〇くん、頑張ってるね…私も頑張らなくちゃ
史緒里はそこから努力を重ね
店長:久保さん、淹れるの上手くなったね!
と言われるようになり他の店舗では店長を任されるようになった
〇〇はそこから『ひとり股股旅』というアコギ1本で弾き語りをするものも開催していた
民:さすらおうぅぉ〜!
久:かっこいいよ!
ともちろん史緒里も毎回来ていた
それから〇〇は日本を代表する
ミュージシャンになった
そして〇〇が高3の時にヤンユニを解散してから16年後、史緒里達が34歳になった時、ついにその日は訪れた
久:でね!すごく大変だったの!
山:久保!飲みすぎ!
久:えへへへ
梅:もう帰ろ?ね?明日も早いでしょ?
久:私はまだ飲むのだ!明日がどうこう関係ない!
蓮:もう…ってん?ねぇ、テレビ見て!テレビ!
久:ん?
と言ってテレビを向けるとヤンユニのメンバーがテレビに出ていた
久:や、ヤヤヤヤ、ヤンユニ!?
民:えぇ、本日はお集まりいただきまして
ありがとうございます
久:あぁ、民生がでてるぅ!!
民:えぇ、本日は皆様に報告があります
えぇ、我々ヤンユニは16年の期間を経まして
再結成することと致しました。
梅・山・久・蓮:再結成!?
まさかの再結成という話だった
そして再結成後、初のライブでは
民:みんなぁ!!会いたかったぞぉ!!
皆:イェェェエイイ!!
民:この悲しみをどうすりゃいいの
誰が僕を救ってくれるの
僕がカンイチ 君はオミヤ
まさにこの世のぉ!!
皆:大・迷・惑!
と過去最高に盛り上がった
そして、ある日の〇〇のソロライブにて
民:えぇ、本日は新曲を歌います
久:えぇ、何々?
民:えぇ、タイトルは"しおり"
と言って〇〇はギターのイントロを弾き始めた
〇:君は生徒会長で 俺はインキャの関係
君はマドンナで 俺は歌い手
久:これ…私の歌…
そう、〇〇が書いた新曲は史緒里に向けてのものだった
最後に
民:"しおり"、愛してる
と言って新曲の披露が終わった
民:ありがとうございましたぁ!!
と言って民生は去っていった
アナウンス:以上を持ちましてライブを終了します。
久:終わった…?早く行かなくちゃ!
史緒里は走って〇〇のところへ向かおうとしたが
ドテッ
久:痛っ…走らないと…イテテテテ
?:これ、落としましたよ?
久:ありがとうございます…って〇〇くん…
〇:久しぶり、カフェ店長。
久:久しぶりだね。こんなに大きくなってびっくりしちゃった。今日のライブ良かったよ。感動しちゃった
〇:まあ、そりゃどうも。
久:最後の新曲さ、私に向けて歌ったよね?
〇:あぁ、もちろん
久:私ね?伝えられなかったことがあるの
〇:ん。
久:私は初めてあなたをステージから見た時からずっと好きだった。でも、そんなことはわからず君は陰キャで私と話し続けたせいでいじめられて少し距離を置いてた。でも、あの日君の顔をちゃんと見て、民生が君と分かった瞬間、『話すな』なんて言われて心がギュッと締め付けられて。ずっと辛かった、ずっと話したかった、ずっと〇〇くんの笑顔をもっと見たかった、好き!
〇:えっ…あ、ありがとう。でも、付き合えないわ。
久:え…
〇:俺な、結婚すんだ。
そりゃあ、可愛い可愛い子でな
久:そう…なんだ…し、幸せになってね?
と史緒里が走って逃げようとした瞬間
〇〇が史緒里の手を掴んで
〇:分かった。もちろん幸せになるよ。
久保史緒里とな?
久:えっ?わ、私?そんな私なんかとより…
チュ
久:えっ?
〇:お前は嫌か?俺と幸せになるのは
久:そんなことないよ!むしろ嬉しいよ!
〇:じゃあ、そんなこと言うのはこれから禁止ね?
久:で、でも!私たち付き合っていなかったんだよ?
〇:いいじゃねえか。細かいことは。
久:そんな、私でいいの?
〇:そんなドジでマドンナな生徒会長だからこそいいんだよ。
と言って〇〇は一つの箱を取り出して
パカっと開けて
〇:俺と結婚してください
久:はい、もちろんです
と言って史緒里は〇〇に抱きつき
久:良かった、両思いで
そして2人は見つめ合ってもう一度キスをした。
史緒里は認識した
久:自分の推しはこんなに近くにいたんだ
==================================
史:…って言うのがお父さんとお母さんの
結婚した理由かな?
遥:ちょっと素敵すぎない?ねえ、さくら!
さ:そんな羨ましすぎるよ!
〇〇と史緒里はその年に結婚を発表し、史緒里はカフェの店員をやめ、専業主婦になった
そして1年後双子として遥香とさくらが産まれた。
そして現在〇〇と史緒里は60歳になり
さくらと遥香は20歳になった
史:その当時のお父さんなんて今の何百倍もかっこよかったんだから!
〇:おーい、聞こえてんぞ!
さ:でも、お父さんって今もかっこいいと思うけど?
遥:それは言える!
〇〇はさくらと遥香が座っているテーブルの方へ行き
〇:お前らは本当にいいこと言うな!
ありがとう!
2人:へへへへ
史:さっ!ご飯食べましょ!今日はカレーよ!
3人:やったー!!
皆:いただきます!
モグモグモグモグ
3人:美味え!!
史:よかった
遥:ねえ、お父さんってなんでもっと早くお母さんにプロポーズしなかったの?
〇:なかなかなぁ、会えなかったんだよ。
だからお前達も早くいい旦那見つけろよ?
さ:うん!お父さんみたいな人と結婚するもん!
遥:あぁ、それ私も言おうと思ったやつ!
〇:喧嘩すんな!お前らのその気持ちでわかるから!
史:ウフフ☺️
そしてさくらと遥香が寝た後〇〇はソファーに座り、ひとり晩酌をしていた
〇:んぅ、はぁ美味い
〇〇は自分で作ってつまみを食べる
そこに
史:私も一緒に良い?
とビールの缶を持ってきた史緒里がやってくる
〇:もちろん
史緒里は〇〇の隣に座って
2人:乾杯
と言って酒を呑んだ
史:ハァ、美味い。今日も頑張ったな
〇:史緒里はあの時、後悔しなかったのか?
史:もちろん。後悔してたらもう逃げてるさ
〇:それもそうか。なぁ?
史:ん?何?
〇:今、幸せか?
史:もちろん
自分の推しと結婚して家庭が築けて
娘も2人授かったんだよ?幸せでしょ?
自分の推しはこんなにも近くにいて、プロポーズもされて結婚することが無事できました。
END