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『蒼海』23号掲載7句

秋の園ひとつふたつと屋台の灯

剥き出しの腕をなぞるや秋の風

制服の硬さよ秋の更衣

虫すだく仕事に慣れぬわが四肢よ

暮の秋退職せむと決めにけり

読点は溜息となり冬近し

さらば友さらば東京銀杏散る

           南波志稲


 作句時季は例によって1年前くらい。

 派遣の仕事を思い切って辞め、以前経験のある司書の仕事に転職したのですが、もちろん会社も違えば配属された図書館の規模も違っており。
 せっかく採用されたのだからと奮闘するも、不規則なシフト勤務から結局体調を崩して退職。いい歳なのに何度も似たような失敗を繰り返している気がします。それで11月の下旬に東京を離れることに。

 転勤で地方にいる兄のところにしばらく居候させてもらっていて、年明けにまた都下へ戻ったのでした。


*ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。