『蒼海』4号掲載7句
カーラジオ途切れ冬野の道ますぐ
顔ぢゅうの穴ぢぐぢぐと風邪籠
沢庵を灯として半ライス
薄氷や母を刺したき頃ありき
春一番血潮に渦の生まるるか
歯ブラシに嵌まりし韮よ旅半ば
家族旅行現地解散梅の花
南波志稲
はじめにお詫びですが、結社誌『蒼海』の現時点での最新号は第5号です。
第4号掲載の句をそのうちにと思っているうちに3か月たってしまいました。
第4号の投句は今年の春先、作句時期は昨年末から早春にかけてということになります。
ちなみに現地集合現地解散の「家族旅行」をしたのは昨年(2018年)の春のことでした。青春18きっぷを使い、夫婦別ルートで岐阜の郡上八幡まで。名古屋の平和園(中華料理屋)で短歌ユニット「糖花〈こんふぇいと〉」の歌会をやったのもこの時です。
でも、離れて暮らす家族が一同に会してまたそれぞれの暮しへ戻っていった、という解釈もできると思います。いずれにしても、取り合わせとして「梅の花」が利いている、と良いんですが。
*ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしたものです。