M-1準々決勝でのラパルフェの存在は、いわゆる「無敵の人」だったのか？
M-1準々決勝、GyaO！にてワイルドカード予選中である。
阿部寛に扮した都留（つる）がM-1の不条理を突くような構図のネタだ。
観客も「それはやってはダメだろう」と思いつつも笑ってしまった人が多いに違いない。このネタはM-1に思い入れや知識がある人ほど笑えるネタになっている。この日のイチウケだったことは誰も異論がないだろう。
いわゆるメタネタと呼ばれているのだが、これはM-1ではご法度とされており、ウケと関係なく落とされることが多い。
落とされること【自爆】を前提でぶっ込んだ、この彼らがメッセージが痛いほど伝わる。
M-1は強くなりすぎた。お笑い界はM-1至上主義になりすぎた。M-1以外で世に出てくる芸人は亜流と言われるのは理不尽だ！
そんなお笑い界に対して亜流（モノマネ）で挑んだラパルフェ。モノマネで挑んだ他の組の亡骸を持参までした。（ちなみに小道具を持ってくることも暗に禁止されており、落ちること前提で持ってきたと思われる）
M-1がすでにモンスター化していることは現チャンピオンの野田クリスタルも認めていることである。
「M-1はテレビを怖がってない」（オールナイトニッポン０より）
このM-1至上主義に警鐘を鳴らしているのがラパルフェなのではないか。
俺を認めてくれ。存在を認めてくれ。悪いことをしてでも自分の存在を知らしめたい。
持たざる者で、社会に自分の存在を知らしめたいと思う無敵の人の思考も似ている。
ラパルフェ自体は二人とも高学歴で、ツッコミは両親とも政治家というのがなんとも皮肉な感じもするが。このお笑い界にこだわっていないからこそ、帰る場所があるからこそ、自爆という手法を取りやすかったのかな？と意地悪な見方をしてしまいそうになる。だが、金持ちの道楽でお笑いやっている芸人も腐る程いる。ぬるま湯の連中がここまで勇気や思い切りを持っているわけではない。本気の人しかできない芸当だと私は思う。
個人的にはこの事件の前に三四郎のオールナイトニッポン０でゲストで呼ばれた都留がめちゃくちゃ面白かったのでこちらも是非見て欲しい
まぁラパルフェの直後に出た芸人はたまったものではないだろうけれど。（ちなみにミキでした）