ガニメデの料理人

裏SF創作講座第1回の梗概

第8期 裏SF創作講座の第1回の梗概として提出してみるもの。
ラジオで誰かがちょっと触れてくれると嬉しい。
テーマは「『これがSFだ!』と思う短編を書いてください」

梗概って書いて"こーがい"って読むよ

ガニメデの料理人
作: 即席アルゴン

 月面で発見された約5万年前のルナリアンの遺体…の近くから発見された冷凍魚の保存食。その魚は地球上の生物とは全く異なる骨格構造を持っていた。それに目をつけた男が一人。

「これを是非とも食してみたい」

御年78歳の美食家、伊藤公之助氏。
大枚をはたき、ガニメデ産の冷凍魚五尾を入手する。月面で見つかったルナリアンはガニメデ育ちの地球人だったのだ。

 さて、これをメインディッシュに調理するは世界各国から集められた腕利きの料理人たち。フランス、アメリカ、中国、イタリア、そして日本。勝者たちに与えられるのは、ガニメデ産の未知の食材を更に取り寄せて調理する権利。
 日本からの参加者、その一人のフグ調理師の鬼頭は、この料理対決に勝利し、まだ見ぬ異星の食材を用いて月面で食堂を開くことを夢見る。
この史上空前の料理対決を裏ではガニメアン星人が見つめていた。菜食主義者のガニメアン星人にとって、肉食とは秘められし禁じられた遊びである。大っぴらにできない遊びには巨額のマネーが動くってわけだ。

 この史上空前の料理対決の名を「地球/ガニメア どっちの料理ショー 星を継ぐものは誰だ!」という。 ガニメアン星人も裏で見守り、伊藤を始めとする地球産の富豪たちが異星のフルコースを待ち侘びる中、料理対決がスタートする。食材は月面にあった魚のみではない。ガニメアン星人たちの提供するガニメア産の食材たちが多様に並ぶ。(地球名で何と表現するのが適切か、まだ翻訳できない食材たちが並んでる)
 ガニメア産の食材には毒が多く含まれている。料理人たちはこれをうまく毒抜きして調理しなければならない。フグ調理師の鬼頭は経験を生かし毒を除去しながら調理。毒を持って毒を制せよ、毒耐性のある鬼頭は舌に食材を載せながら、毒抜きをしっかり施していく。

 月面でのルナリアンの遺体発見により人類史が根底から覆る裏側で、この料理会場では鬼頭の働きで人類史の調理における毒抜きの歴史の1ページが新たに更新されていく。

こうして各国の調理が終わり、最後優勝したのはイタリアの調理人だった。
敗れた鬼頭だったが、毒抜きの実力をガニメアン星人に買われ、あるガニメアンお抱えの料理人となる。これから向かうはガニメデ、さらにその2500光年先のミネルヴァであった。
 俺の料理道は続くぜ、どこまでも…そう木星に囁きながらガニメアン星人の宇宙船に乗り込む鬼頭だった。 (完) 989文字

アピール文だよ!!はりきってアピールしよう!!

日本でSFっていったら、なぜか、ジェイムズ・P・ホーガン「星を継ぐもの」っすよね…?現場からは以上です。

あ、裏SF創作講座へのリンクです

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