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パリの秘密 ~イシス信仰~ 後編

COBRAの2018年12月16日の記事「Yellow Vests and the Vortex of Paris」で紹介された記事「LES SECRETS DE PARIS ~CULTE D'ISIS AU COEUR DE PARIS~」を翻訳しました。長いので二つにわけて翻訳します。

※公開三日後に有料設定をさせていただきます。

前編

元記事:

革命後、権力を手にしたナポレオンは、エジプト遠征を経てからイシスの秘儀のイニシエーション受けました。そして彼は1811年にパリの紋章をエジプト風のものに変更しました。

アヤメの花の代わりに3匹の蜂を採用しました。エジプト人にとって、蜜蜂はファラオの守護を意味します。そして紋章の中では、女神イシスが舟の端の、星の下に座っている様子が描かれています。しかしこの紋章も一部の人々にとってはあからさま過ぎたのか、1817年には元のアヤメの花のものに変更させられたのでした。

実は現代でも、1世紀ごろからドルイドの知識を継承し続けてきたと主張する秘教グループは存在しています。一年の中の限られた日付に、そのメンバーや政府高官が、かつてケルトの神々を祀っていたノートルダムの秘密の場所に集まります。イニシエーションを受けた人々の中には、魔法使いを自称する者もいます。恐らく彼らは女神の守護者の末裔なのでしょう。

女神ネイト下エジプトの守護神であり、彼女の蜂(IBAT)は王族のシンボルでした。ネイトの神殿は「蜜蜂の館」と呼ばれ、彼女は現在ではイシスの一種と見なされています。

先ほどの紋章は、大昔に古代ローマで行われていた「イシスの航海」の祝宴を思い起こさせます。毎年5月5日には、船が最初の航海に出る記念の日としてお祝いされていました。その日はエジプトの夜空にシリウスが見える時期で、その下で祝宴は開かれていました。「Ploiaphesia」としても知られる宴で、女神イシスを讃える為のお祭りでした。

N.プサンの公印。乙女と船があしらわれている。

乙女イシスと子供の図。後にケンタウルス座になる。

女神アテナが輪を持った子供を掌に乗せている。

カトリック教会はこのエジプト人の祝祭を迫害し、処女マリアが舟を祝福している図に入れ替えましたが、祝祭はその迫害を生き残ることができました。カーニバル(謝肉祭)でもこれと似た図が使用されますが、同じ起源がある為と主張する専門家もいます。全ての宗教は文明発祥の地であったエジプトを通り、この海の祝祭もヨーロッパに辿り着いて、伝わっていったのでした。カノープスの星もエジプト人にとっては重要な意味を持っていました。カノープの町から船を出していたからです。カノープスの星はアルゴ船座の星座にありました。大きな船を表していたアルゴ座は、現在は用いられておらず、りゅうこつ座、ほ座、とも座の三つに分割されています。

夜空に瞬く星の船は他にもありました。紀元前700年ごろにギリシャ人が星座図から削除した星座である、女神セルケトの「太陽の船」です。彼女は乙女座またはイシスの化身でした。

パリの南の空に見えていたエジプト人の星座の復元図。
赤線の星座が太陽の船。

画家のニコラ・プサンが、乙女と舟があしらわれた公印を使用していましたが、実はそのシンボルには「Tenet Confidentiam (私は秘密を握っている)」という意味があるのです。ここで描かれている船は大帆船(NEF)です。大帆船は15~16世紀の中世に用いられたカラベル船であり、アメリカ大陸の探検に使われていました。また、船を逆さまに置いたような形をした教会も、実は大帆船を表しているのです。

パリはノルマンディー地方からそう遠くない場所にあります。ノルマンディーは船を使用していた「北の人」たちの国を表し、その首都は現在のルーエンにあり、「ROTOMAGUS(魔法使いの環の意味)」と呼ばれていました。シンボル学的には、女神は箱舟を来たる水瓶座の時代の為に手に持っていると読み取れます。

水瓶座の時代についての詳細記事(仏語)

その意味付けはノルマン人によってなされました。そしてフランス人、ひいてはヨーロッパ人から見ると、船の船首が向いていた方向は大西洋とアメリカ大陸であったと読み取ることができます。

ROTO MAGUS = 魔法使いの環

フランソワ・ミッテラン元大統領がノアの箱舟にとても強い関心を見せていたことは、映画プロデューサーのジョルジュ=マルク・ベナモーも認めていたことです。「アララト山の山頂へ向かえば、ノアの箱舟と秘法が見つかるだろう。そこへと続く道は、衛星から見るとアララト山へと続いているのだから。」パリのラデフォンス地区にも、目覚めた者たちへ向けたメッセージを含んだ記念碑があります。その中には、アメリカの独立戦争で活躍したラファイエットに捧げられた記念碑もあります。

詳細は「ラデフォンスの箱舟(仏語)」の記事をご覧ください。

しかしここでは、おとめ座は北アフリカの上空にあることになってしまっており、全ての地図がごちゃ混ぜになっていて、しかもホルス(アヌ神 - 善神)も地図から取り除かれてしまっています。今は至(し)の歳差運動によって空から見えなくなってしまったのかもしれませんが、もしかしたらフランスの空にいたのは、実はホルスだったのかもしれません。

歳差運動

詳細は「ホルスの秘密(仏語)の記事をご覧ください。


-「ナポレオンとエジプトと薔薇十字の秘密(翻訳中)」へ続きます…

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