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きみのこころは何色? 第4話


お風呂から上がった二人はソファの端で末っ子らしき子がお姉ちゃんに抱きついていてかなり警戒していた


○:えーっと、名前を聞いても良いかな?

?:...ギュ

?:ごめんなさい。この子人見知りなんで...

○:気にしないで。大丈夫だよ

瑛:私が瑛紗って言います。この子が奈央って言います




○:瑛紗ちゃんと奈央ちゃんね。それで今治療してる子は?

瑛:あの子は咲月って言います。あの子が私たちの中では一番お姉ちゃんなんです

○:そっか...それで咲月ちゃんはどうしてあの公園で倒れていたの?

瑛:あの日はさっちゃんがお弁当を調達してくると言ってくれた日で、いつもなら2時間くらいで戻ってくるんですけど、その日はなかなか戻ってこなくて、奈央と一緒に探しに行ったらあの公園でさっちゃんが倒れていたんです

○:そうだったんだ

奈:咲月ねぇちゃ...

奈央ちゃんの不安そうな声で呟き、瑛紗ちゃんの腕にしがみついた

○:奈央ちゃん大丈夫だよ。不安かもしれないけども俺たちを信じてほしい。あの人なら必ずお姉ちゃんを治してくれるから安心して

奈:あい...



すると


ガチャ🚪


○:麻衣さん、咲月ちゃんは?

麻:ちょっと栄養失調ぎみでカロリー切れを起こしていたよ。今は点滴打って落ち着いてるよ。2日ほど安静にしていれば大丈夫だよ。1日に1回点滴を替えるからその間になにかあったら連絡してね




○:分かりました。良かった。安心した。良かったね奈央ちゃん。お姉ちゃん大丈夫だって

瑛:本当にありがとうございます!ほら、奈央もお礼言いな

奈:お姉ちゃ!ありゃと!

麻:いえいえ、どういたしまして

彩:パパ!あの子は?

○:今、点滴打って落ち着いてるよ

彩:そっか...良かった



それから麻衣さんからもしものことがあった場合の対処法などを教えてもらい、麻衣さんたちは家へと帰っていった


瑛:あの...◯◯さん...

○:ん?

瑛:さっちゃんを助けてくれて本当にありがとうございました!

○:俺はなにもしてないよ。

瑛:いえ、私たちの大切な家族を救ってくれたんです!なので、なにかお礼をさせてください!

○:いや、悪いよ。ほんとに俺はなにもしてないから

瑛:そういうわけにはいきません!○○さんは私たちの命の恩人なので!

○:恩人だなんて。困っている人がいたら手を差しのべる。人として当然のことをしたまでだよ


すると

グゥ~

「あっ...」

瑛:ふふっ。お腹空いてるんですね。

○:は...恥ずかしいな

瑛:お礼としてご飯をお二人に作らせてください!

○:わ...悪いよ

彩:パパ、これだけ言ってくれているんだから瑛紗ちゃんのお言葉に甘えようよ

○:そ...そっか。じゃあお願いしようかな

瑛:はい!任せてください!

奈:にゃおも手伝う!



そう言って二人はキッチンへと消えていった

彩:まだまだ掛かるからパパも打ち合わせ資料とか作っちゃえば?彩も課題やってくるし

○:そうするか。瑛紗ちゃん、出来上がったら呼んでくれるかな?

瑛:はい!ごゆっくりしてください!





それから数時間して部屋でくつろいでいると

ガチャ🚪

奈:◯◯しゃん!

○:おっ!奈央ちゃん出来たかな?

奈:もうちょっと!だから◯◯しゃん遊んでください!

○:おっ!じゃあ何して遊ぼうか

奈:えっとねぇ...

そこからしばらく、奈央ちゃんとおままごとしたり、アイドルごっこしてると

彩:パパ~ごはn...ってふふっ。瑛紗ちゃん瑛紗ちゃん

瑛:どうしました?

彩:パパの部屋見て見て

瑛:えっ...あっ


部屋の中を覗くと◯◯さんと奈央が一緒のベッドですやすや寝ていた。それも奈央が◯◯さんにコアラのように抱きつくように寝ていた。

彩:多分咲月ちゃんのこともあったから安心したんだと思うよ

瑛:すみません。

彩:良いの良いの。それだけパパのことを気に入ったってことでしょ。

瑛:あんな奈央初めて見ました

彩:ゆっくり寝かせてあげよ

瑛:ですね。


私は彩さんと◯◯さんの部屋をあとにして、たわいもない会話に花を咲かせた。初めは私の話に始まり、次第に最近出来たカフェの話や◯◯さんの話、お互いの学校の話をしたりして時間を忘れて大いに盛り上がった。


彩:ってもうこんな時間!?

瑛:えっ...

時計を見ると時計は短針が9を指していた

彩:そろそろパパたち起こさないとね

瑛:ですね!

私たちは話を切り上げて、◯◯さんと奈央を起こしに◯◯さんの部屋に向かった



ガチャ🚪

彩:パパ~ボフ

○:ぐぇ

彩: 起きて起きて!

○:その起こし方何とかならないのかよ

彩:こうでもしないとパパ起きないんだもん

○:はいはい

瑛:ほら、奈央も起きな

奈:うゆ...ギュ

瑛:あっ、コラ奈央!

奈央は私が揺すって起こすといつもだったらすぐに起きるのに、今日は起きるどころか◯◯さんにさらにキツく抱きつき起きようとしなかった

彩:ほら、早く起きてご飯食べようよ

○:いや、起きたいんだけど奈央ちゃんが...

瑛:す...すみません

○:いや、瑛紗ちゃんが謝ることではないから大丈夫だよ。ほら、奈央ちゃん起きな

奈:うゆ...パパ?...

瑛:奈央...

○:ふふっ、寝ぼけてるのかな?奈央ちゃ~ん起きて。ご飯食べるよ~ユサユサ

奈:うゆ...起きる...


まだ、眠そうな奈央ちゃんをおんぶしてリビングに行くと、いつもより豪華な食事がテーブルを埋め尽くさんばかりに並んでいた




奈:うわぁキラキラ

◯:彩、今日作りすぎたろ...

彩:うん...瑛紗ちゃんと作ってたら楽しくなっちゃって気付いたらこんな作っちゃった...

○:まぁ、食べきれなかったらご近所さんにお裾分けするか

奈:おねぇちゃ!早く食べよ!

○:あっ、でも咲月ちゃんの分は?

彩:大丈夫。ちゃんと用意してあるから。あとで持っていくよ

○:そっか。ありがとうな



ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー





「「ごちそうさまでした!!」」

○:瑛紗ちゃん美味しかったよ。ありがとうね

瑛:いえ、◯◯さんのお口に会って良かったです

彩:瑛紗ちゃん料理スゴい上手なんだね!彩より料理上手だよ!

瑛:そんなことないですよ。彩さんもお上手ですよ


二人がお互いを褒めあっていると

咲:あの...

○:あっ、ごめんね

咲:あの、美味しかったです。ごちそうさまでした

○:はいよ。ゆっくり休んでね

咲:ありがとうございます...



その後、余った料理をご近所さんにお裾分けするためにタッパーに詰めたり、洗い物を済ませるともうすでに時刻は10時を回っていた



○:じゃあ、そろそろ寝ようか。俺はソファで寝るから俺のベッドと彩のベッドで寝てね

瑛:えっ...そんなの悪いですよ。◯◯さん体壊しちゃいますよ

彩:大丈夫だよ。パパがソファで寝るのは日常茶飯事だから、遠慮しないでね

瑛:それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいますね。奈央、寝るよ

奈:いや!にゃお◯◯しゃんと寝りゅ!

彩:あらあら。パパ、モテモテじゃん

瑛:奈央...

彩:さっきパパと寝たのがそんなに気に入ったのかな

奈:あい!

彩:じゃあ、彩は瑛紗ちゃんと寝るからパパは奈央ちゃんと一緒に寝てね

○:分かったよ。じゃあ奈央ちゃん一緒に寝ようか

奈:あい!

彩:じゃあ、パパおやすみ

○:瑛紗ちゃんもおやすみ

瑛:はい、おやすみなさい




そう言って俺は奈央ちゃんと寝室に入り、奈央ちゃんはまたコアラのように抱きつき眠りについた





to be continue...

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