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「なんでもいいから」は大抵、何でもよくない

気持ちとか、要請とか、お願いとか、精神論に傾倒してしまうのは"国民性"なのでしょうか。

行動を制限するような、何か強制力を伴わせる必要性がある、と主張する人たちの言い分も分らんではないですが、自分は全面的に賛成することができないでいます。

そもそも、武道が発祥だったかと思いますが、精神を論ずるにあたっての前提として、

「心・技・体」

という言葉を聞いたことがあります。強くなるためには、このどれもが大切で、一つでも欠いては真の強者になることはできない。そういうことを説明した際に表した言葉だったかと記憶しています。欠いては、ということも理解できますが、たとえ3つとも備えていたとして、もっと大切なことは、その3つの力のバランス配分なのではないでしょうか。

お願いベースが「心」、行動等制限ベースが「体」だとすると、これはどっちかが正解だとか必要だとかそういう議論にあまり意味のないことは明らかで、どちらも大切なのだから、それらをどう調整して伝えて浸透させていくかを議論して行くべきである、と何の責任も持たない一国民である私は考えています。

とはいえ、責任を持つ側の人の気持ちを想像して考えるに、「正解はない、何をやってもいいから、この事態を鎮静化させてくれ」と言われても、困ってしまうのではないでしょうか。そんなことを思うに至ったのは、東洋経済オンラインさんのサイト内記事を拝見したこともキッカケになっていることと思います。その記事はコチラ。

遠藤舞さんの書籍より、一部抜粋・再構成した記事とのことです。書籍はコチラ。

書籍自体、読んでみたいと思いつつまだ読めていなかったので、こういう紹介記事はありがたいです。

「元アイドリング!!!リーダー」が肩書になる日が来るなんて、時代の流れを感じずにはいられません。学生時代、アイドリング!!!を好きだった数少ない一人(失礼)だった私にとって、グループの活動がなくなった現在でもまだこの名前を聞けるということが嬉しくもあり、不思議な感じもします。

フジテレビや升野さんのおかげももちろんあるかもしれませんが、今でも菊地亜美さんや朝日奈央さんをテレビで見る機会は多く、そのほかのメンバーも各種イベントやSNSで見かけることもあるので、その度にアイドリング!!!の面影を実感できることがありがたい(?)です。こう書いていてなんなんですが、現役時は升野さんが苗字名前でメンバーを呼び、ファン(リンガーともいう)がニックネームで呼び、と色んな呼び名があったので、時間がたった今、メンバーの名前を書こうとするとフルネームで書いてしまって、なんだか変に緊張してしまいます。すーちゃんを森田さんって書くのはなんか違和感があるし、なんかこう、話し言葉と書き言葉って難しいです。

書き方はさておき、アイドリング!!!のメンバーの好きなところは、卒業からだいぶ経った今でも「過去をなかったことにしていない」ところです。あくまでも個人の感想です。

イイコトっぽく言えば、過去があって今がある、と。もちろん、振り返るときに、愚痴とか不満とかも言ってますが、でもそれはネガティブにというよりも「イジりとして」使っているように見えるのです。これって簡単なようで、だれにでもできることではないと思います。キャリアチェンジをしようとすること、その挑戦自体は素晴らしいのですが、「過去の○○が嫌だったから」「過去の嫌だった経験を踏まえて」このどちらの捉え方をしているかによって、その一歩の明暗は確実に分かれます。

遠藤さんの今回の記事を拝見するに、挫折や壁にぶつかったときの捉え方は、表現こそ違うものの「過去の経験を踏まえて」いるように見受けられました。こういう人に、自分は憧れてしまうようです。斜に構えているようでいて、その実、前向きに物事を、思考を、転がしていこうと努力する人。そういう人に、私はなりたいな、と思いました。

なんでもやっていいよと言われるのが一番困る。
めちゃくちゃ暇なのに忙しいふりをするスキルだけが身についた。

最後、冒頭の話しに少しだけ触れると、「なんでもいいから、良くするために頑張ってよ」は、やっぱり言われても困ります。困るというか、もしこれが作業を依頼する側の言葉だとすれば、非常に無責任だと言わざるを得ません。そこに作業をひとたび発生させれば、そのタスクに取り組む人も当然生まれます。こういう言葉を平気で言えてしまう人は、おそらく"その先の人"の想いまで考えることはできない人なんだと思います。

ただ、そこを嫌味に返すことなく"スキル"とユーモラスに表現できる遠藤さんの思考は、とても参考になります。普段のTwitterでの遠藤さんの文章、書籍での遠藤さんの文章、表現こそ違えど、同じ人が書いているんだな、ということを感じました。当たり前ですが。

今回の記事で抜粋されたところ以外にも、勉強になることがたくさん詰まっている気配しかない 『若いカワイイからの卒業』を、ぜひ拝読させていただきます。リーダー・遠藤さんのこれからにも、もちろん注目ですし、そんなリーダーと対談できるような社会人に成長できるように、自分自身、今日もまた一歩、大人の道を歩んでいきたいと思います。

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